状況に応じたアプローチの打ち方・練習方法を大西翔太プロが解説!
スピンをかけるアプローチ9ドリル【後編】
スピンが効いたアプローチが打ちたい。そう願うゴルファーは多いが、「スピンといっても色々なスピンのかけ方があるんです」と大西翔太。アプローチが10倍楽しくなるとっておきのドリルを教えてもらおう。
レッスン
大西翔太
おおにし・しょうた/1992年生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロとなり、JPGA公認A級の資格を取得。ジュニアゴルファーの指導の一方で、青木瀬令奈プロのコーチもつとめている。
ドリル6|超低重心スイングドリル
体と心の重心を下げて打つ
ロブショットのマスターに効果的な練習です。フェースを開く、ボールは左足の前、上体をやや右に傾けて右足体重、そしてハンドレート。さらに腰を落として重心を低くして構えます。一番のポイントは「重心を下げたままスイングするんだ!」と心の重心も低くキープしておくこと。こうしてボールの下にクラブヘッドを思い切りよく通せばボールがやわらかく上がります。
頭とボールの位置関係は11時⇔5時
重心を低くして構える
ドリル7|フック回転&スライス回転をかける
グリーンの傾斜に上手く乗せるコツ
グリーンの傾斜は平らとは限りません。そこで石川遼選手たちツアープロはフックラインやスライスラインに向かってボールを着弾し、フックスピンやスライススピンを意図的にかけることがあります。
ボールの落とし場所からピンに向かってフックラインであれば、インサイドアウトの軌道で振ってフックスピンをかけてあげると球足がよく伸びて、ラインにも乗りやすいのです。スライスラインならこの逆となります。かなりの高等テクニックですが、このドリルは練習場のマットの上でもできますし、アプローチのバリエーションを広げるためにもぜひ練習してください
軌道はインサイドアウト
軌道はアウトサイドイン
ドリル8|左足ボール踏みドリル
鈍角な入射角を覚える
上から鋭角に打ち込んでスピンをかけようとするのはタブーです。フェースの刃が芝に刺さってフォロースルーがとれませんし、インパクトの衝撃が強くなりすぎて距離感も合いにくいためです。打ち込みすぎる人はインパクトで上体が突っ込むクセを直しましょう。左足でボールを踏んで練習すれば右足軸でスイングするイメージがつくれて、ダウンスイングの入射角が鈍角になります。
右足体重の構えをつくる
右足体重のままでスイング
ドリル9|トゥヒットドリル
ラフからでもスピンがかかる
ラフからのアプローチに役立つテクニックの練習もしておきましょう。
ヒールを浮かせて構え、トゥでヒットすることでインパクトの衝突のパワーが弱まり、いわゆる「死に球」となります。スピンがかかりにくそうで、意外にスピンがかかってくれますからラフでも止まりやすいという長所を僕も気に入っています。
クラブを立てて構えるのがコツ
パターのイメージでスイング
GOLF TODAY本誌 No.578 157〜159ページより
●スピンをかけるアプローチ9ドリル
前編:スピンアプローチと一口にいっても色々な打ち方がある
後編:スピンコントロールの巧さは世界一といわれるタイガー・ウッズ