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状況に応じたアプローチの打ち方・練習方法を大西翔太プロが解説!

スピンをかけるアプローチ9ドリル【後編】

2020/08/22 ゴルフサプリ編集部

スピンが効いたアプローチが打ちたい。そう願うゴルファーは多いが、「スピンといっても色々なスピンのかけ方があるんです」と大西翔太。アプローチが10倍楽しくなるとっておきのドリルを教えてもらおう。

レッスン
大西翔太
おおにし・しょうた/1992年生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロとなり、JPGA公認A級の資格を取得。ジュニアゴルファーの指導の一方で、青木瀬令奈プロのコーチもつとめている。

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ドリル6|超低重心スイングドリル

体と心の重心を下げて打つ

ロブショットのマスターに効果的な練習です。フェースを開く、ボールは左足の前、上体をやや右に傾けて右足体重、そしてハンドレート。さらに腰を落として重心を低くして構えます。一番のポイントは「重心を下げたままスイングするんだ!」と心の重心も低くキープしておくこと。こうしてボールの下にクラブヘッドを思い切りよく通せばボールがやわらかく上がります。

両足の間隔を広くしてオープンスタンスに構える。フェースは30度くらい開いておく。

頭とボールの位置関係は11時⇔5時

頭とボールの位置がスタンスの中央の構えからボールを左カカト内側の前に移動し、上体をやや右に傾ける。

重心を低くして構える

腰を落として低重心のアドレスをつくる。頭が上下動しないように気持ちも低い位置にキープするイメージを持とう。
大きく振っても飛ばない構えを作っているので低重心のままで思い切りよくスイングしよう。

ドリル7|フック回転&スライス回転をかける

グリーンの傾斜に上手く乗せるコツ

グリーンの傾斜は平らとは限りません。そこで石川遼選手たちツアープロはフックラインやスライスラインに向かってボールを着弾し、フックスピンやスライススピンを意図的にかけることがあります。

ボールの落とし場所からピンに向かってフックラインであれば、インサイドアウトの軌道で振ってフックスピンをかけてあげると球足がよく伸びて、ラインにも乗りやすいのです。スライスラインならこの逆となります。かなりの高等テクニックですが、このドリルは練習場のマットの上でもできますし、アプローチのバリエーションを広げるためにもぜひ練習してください

グリーンがフックラインであれば、ボールの落とし場所に向かってフック回転の球を打つといい。ラインに乗りやすい上にボールの転がりがスムーズになる。

軌道はインサイドアウト

フック回転のスピンをかけたいときはクラブをインサイドに引き、ボールをフェース面で包み込むようにアウトサイドに振り抜く。
スライスラインでもややフック回転をかけてストレートめに転がす場合もあるが、ランが抑えられるため距離感が難しい。やはりスライス回転の球がマッチする。

軌道はアウトサイドイン

スライス回転のスピンをかけるときはアウトサイドにテークバックし、インサイド方向に振り抜いてボールをカットにとらえる。

ドリル8|左足ボール踏みドリル

鈍角な入射角を覚える

上から鋭角に打ち込んでスピンをかけようとするのはタブーです。フェースの刃が芝に刺さってフォロースルーがとれませんし、インパクトの衝撃が強くなりすぎて距離感も合いにくいためです。打ち込みすぎる人はインパクトで上体が突っ込むクセを直しましょう。左足でボールを踏んで練習すれば右足軸でスイングするイメージがつくれて、ダウンスイングの入射角が鈍角になります。

右足体重の構えをつくる

ロブショット系のアプローチをマスターしたい人に最適のドリル。クラブが鋭角に入りやすい人の修正法としても効果的だ。

右足体重のままでスイング

クラブを鈍角に入れて緩いU軌道でボールをとらえ、バウンスを滑らせるように振り抜こう。

ドリル9|トゥヒットドリル

ラフからでもスピンがかかる

ラフからのアプローチに役立つテクニックの練習もしておきましょう。

ヒールを浮かせて構え、トゥでヒットすることでインパクトの衝突のパワーが弱まり、いわゆる「死に球」となります。スピンがかかりにくそうで、意外にスピンがかかってくれますからラフでも止まりやすいという長所を僕も気に入っています。

クラブを立てて構えるのがコツ

クラブを真っすぐ吊り下げた姿勢からそのままアドレスをつくろう。右手の親指と人差し指がシャフトに軽く触れるくらいまでクラブを短く持つ。

パターのイメージでスイング

手首を固定してクラブを振る。パターのようにストロークすれば、ラフからでも案外スピンがかかってくれる。実戦で役立つテクニックだ。
フェースのトゥ側に当てて打つ。ボールの勢いが殺されて球足が弱くなる。練習場で感じをつかんでおこう。

GOLF TODAY本誌 No.578 157〜159ページより

●スピンをかけるアプローチ9ドリル
前編:スピンアプローチと一口にいっても色々な打ち方がある
後編:スピンコントロールの巧さは世界一といわれるタイガー・ウッズ