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傾斜はナロースタンスで打つ!凡ミスで乗らない人も寄るようになる

80台で回るスコアメイクをしたいなら小技を磨く! Part4

2020/10/19 ゴルフサプリ編集部

状況に応じた考え方やスイングのポイントだからすぐ実践できる!コツがわかる!

距離合わせや狙った方向に打つのが難しい傾斜のアプローチ。チャックリやトップでグリーンに乗らないことさえある……。そんなあなたは、まずスタンス幅を狭めよう。傾斜を感じなくなって凡ミスがなくなる。さらに傾斜別のポイントを押さえればピンに寄るようにもなるぞ!

傾斜はナロースタンス1[左足上がり]鉛直(えんちょく)に立ちその場でクルッと回る

(*鉛直とは、重力の方向のこと)

斜面に刺さる感じで真っすぐに立つ

右足体重で真っすぐに立つことで、重心移動を伴わずにその場で体を回せる。
足を開くと重心移動が必要に。的確にできないと右残りになってすくい打つ。

ストローク中の重心移動はなし

左足上がりはボールが上がりやすい。その分振り幅は大きくなりますが、ストローク自体は平らなライと大きく変わりません。というのも、アドレスで両足を揃え斜面に刺さる感じで、重力の向きどおりに真っすぐ立つから。こうすると傾斜の感覚が消えて振りやすくなるんです。

ただ、スクエアに立つとインパクトで詰まる感じになるのでスタンスラインはオープンにする。結果的に右足の前あたりにボールがきます。体重は右足に乗せますが、両足を揃えるのでストローク中の重心移動はありません。つまり、その場でクルッと回れればボールをクリーンに打てる。手首も使わないのでハンドファーストのインパクトになります。

ボール位置は右寄り

両足の真ん中にボールがくるように立ってからややオープンに。結果的にボールは右足寄りになる。

ハンドファーストのまま打つ

その場でクルッと回るだけなのでインパクトでもアドレス時のハンドファーストが保たれる。

臼井麗香(ディライトワークス)
うすい・れいか 1998年12月7日生まれ。栃木県出身。2018年よりJLPGAツアーに参戦する黄金世代の一人。昨年はシード獲得目前に迫る活躍を見せた。

傾斜はナロースタンス2[左足下がり]手首のコックを使って打つ

手の位置は変えないイメージ

①手の位置を変えないイメージでコックを使ってテークバック。不可抗力で動く分には構わない。②コックをほどいてダウンスイングヘッドをストンと落としてインパクトする感じ。

短く持つと手とヘッドが近づいて動かしやすい

左足下がりで確実かつやさしく乗せるには、コックを積極的に使って打つといいでしょう。アドレスから手元の位置を変えないイメージで早めにコックを入れてテークバックします。腕を含めた体の動きを極力抑えヘッドを動かす感じです。ダウンスイング以降はコックをほどいてヘッドをアドレスの位置に戻すだけです。

クラブを短く持つと、支点となる手とヘッドが近づいて動かしやすい。また、ボールの近くに立つので正確に当たります。ボールの位置は右足より右。ヘッドを上からストンと落としたら、あとは惰性で動く感じ。フェースを開いてボールを上げる打ち方もありますが、確実に乗せるにはこの方法がオススメです。

ボールの位置は右足より右。クラブは短く持ってボールの近くに立つ。

右ヒザを緩めて左足体重に

スタンス幅は狭め。両足を揃えてもOK。右ヒザを緩めて左足体重にし上体は傾けない。

大きく動かず手打ちでOK

体の運動量を小さくしヘッドの運動量だけで打つ。手打ちのイメージでOKだ。

武尾咲希(GOLF5)
たけお・さき 1994年10月7日生まれ。福島県出身。2015年JLPGA入会。同年からツアーに参戦し17年にはシード権をゲット。今季はQT36位からの参戦。

傾斜はナロースタンス3[ツマ先上がり]インに上げてアウトに振り出す

真っすぐから外めにヘッドを出す

フォローでヘッドを真っすぐから外めに出す。クラブをインサイドに引き込むと左に飛ぶ。

手と体の位置関係を変えずにボールを払い打つ

まずボールの位置が高くなるのでクラブを短く持ちます。前傾が深いと当たりづらいので体を起こしてボールに近づく。結果的にやや立ち気味になります。ボールの位置は両足の真ん中で両足の間隔はボール1個分くらい。左に飛びやすいので少しフェースを開きましょう。

スイングはフラットめでバットを振るイメージに近い。手と体の位置関係を変えずにボールを払います。前傾している時のように動くとフォローでクラブをインサイドに引き込みやすいので、ややインサイドにバックスイングして、真っすぐから少しアウトサイドにヘッドを振り出すイメージをもつといいでしょう。左に飛びやすい人ほどこのイメージが大事です。

バットを振るイメージが有効

前傾が少ないためフラットなストロークに。バットを振るイメージを持つとうまく打てる。
上からボールをつかまえたり(左)、ボールを上げようとするとチャックリやトップに。

ワングリップ余らせて持つ

クラブは短く持つ。ワングリップ程度余らせるのが目安だ。

フェースを少し開く

ボール位置は左右センターから気持ち右寄り。左に飛ぶのでフェースは開いておく。

比嘉一貴(フリー)
1995年4月23日生まれ。沖縄県出身。2017年プロ転向。18年から2年連続でアジア下部ツアー勝利。19年に「RIZAPKBCオーガスタ」ででツアー初優勝。

傾斜はナロースタンス4[ツマ先下がり]手首を伸ばしパターのように振る

ハンドアップする感じでアドレス

ハンドアップする感じで構えると手首が小指側に折れて伸ばせる。

三角形が崩れないように動く

グリップと両肩を結んでできる三角形が終始崩れないようにパットのイメージで振る。
バックスイングではコックしない。距離が伸びたら番手を上げる。

距離的に届かないケースでは番手を上げる

ツマ先下がりは意外とヒッカケやすい。ヘッドのヒール側だけが接地したアドレスになりやすいからです。これを防ぐには傾斜に沿ってソールすること。僕はクラブを吊るように持って手首を伸ばします。体重移動は不要なので両足は揃え、ボールは真ん中に置きます。

ストロークはパットのイメージ。伸ばした手首の角度を変えずヘッドを振り子のように左右に振ります。ノーコックで打つので、手と肩でできる三角形は終始変わりません。体の回転が伴えばフェースは開閉しますから、ボールを上げようとしてフェースが開かない限り右には飛びません。ただ、振り幅が限定されるので、距離的に届かない場合には番手を上げましょう。

傾斜に沿ってヘッドを動かすことが大事。インパクトを意識すると写真のような不安定な動きに。
クラブを吊るようなイメージで手首の角度を浅くする。必然的に前傾角度も浅くなる。
手首を伸ばすとトゥ側が上がらず傾斜に沿ってソールできる。

浅地洋佑(フリー)
1993年5月24日生まれ。東京都出身。19歳でチャレンジ優勝。ツアープロ7年目の昨年に「ダイヤモンドカップ」と「ANAオープン」で勝ちトッププロに名を連ねた。

取材トーナメント/富士通レディース2019、日本シリーズJTカップ

GOLF TODAY本誌 No.580 22,48〜55ページより


80台で回るスコアメイクをしたいなら小技を磨く!

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【シリーズ一覧】
●Part1:花道からのチャックリ、トップにさようなら!誰でもやさしく乗せられる吊り子アプローチのススメ
●Part2:ひと目でわかる!状況別アプローチ|テクニック落とし所と球筋を決めればグリーン周りからピンに寄る!
●Part3:スピンが効いてキュキュッと止まるカッコいいアプローチをマスターしよう!!
●Part4:傾斜はナロースタンスで打つ!凡ミスで乗らない人も寄るようになる