スピンが効いてキュキュッと止まるカッコいいアプローチをマスターしよう!!
80台で回るスコアメイクをしたいなら小技を磨く! Part3
![](/images/articles/10004158/big_main10004158_20201015201252498691.jpg)
状況に応じた考え方やスイングのポイントだからすぐ実践できる!コツがわかる!
プロたちのようなスピンがよくかかるアプローチが打てるようになりたい!アマチュアゴルファーたちのそんな願いにこたえるべく今野康晴が親切レッスン。驚くほどスピンの効いたアプローチがすぐに身につくというから早速やってみよう。
![](/images/articles/10004158/big_1744384_202010152012589137701.jpg)
![](/images/articles/10004158/big_1744385_202010152012525664961.jpg)
◎解説
今野康晴
いまの・やすはる
1973年5月28日生まれ、岐阜県出身。日大ゴルフ部を経て96年プロ転向。2005年の日本シリーズ、09年のダンロップフェニックスなどツアー通算7勝。現在はアマチュアレッスンにも精力的に取り組む。京葉CC所属。
スピンアプローチの基本テク❶|フェースを開いて構えアウトサイドインに振る
![](/images/articles/10004158/big_1744388_202010152014421129771.jpg)
スピンをかけるならカット軌道でとらえるのが基本
スピンの効いた球はグリーンに乗ってからブレーキがかかったようにキュキュッと止まります。卓球でいう「カット」のイメージでバックスピンをかけることで止めやすくなるのです。
クラブはサンドウェッジを使いましょう。私はロフト角60度を使っていますが、56~58度でもOK。フェースを軽く開き、オープンスタンスに構えたらスタンスの向きに沿ってアウトサイドインに振りましょう。フェース面のヒール側から当ててトゥのほうに抜けていくという具合に、フェース面を斜めに使ってスピンをかけるのがコツです。
ただし腕や手で軌道を作ろうとしてはいけません。胸を左右に回す意識を持って体をしっかり回転させればアウトサイドインの軌道が自然に作られます。
スタンスはややオープン
![](/images/articles/10004158/big_1744392_202010152016448692591.jpg)
SWのフェースを軽く開く
![](/images/articles/10004158/big_1744394_202010152016449475181.jpg)
カット軌道でスピンをかける
![](/images/articles/10004158/big_1744396_202010152017012081391.jpg)
フェース面を斜めに使うイメージでスイング
![](/images/articles/10004158/big_1744398_202010152017581408261.jpg)
体のセンター軸をキープして胸を左右に回転
![](/images/articles/10004158/big_1744400_202010152018152931541.jpg)
スピンアプローチの基本テク❷|スピンをかける決め手はフェースを返さない!
腰とクラブを体の正面にキープし、腰の回転でスイング
![](/images/articles/10004158/big_1744403_202010152020459272081.jpg)
![](/images/articles/10004158/big_1744404_202010152020521068601.jpg)
クラブを体の前で固定した状態で素振りしよう
![](/images/articles/10004158/big_1744406_202010152021513225181.jpg)
フェース面を上に向けたままで振るイメージ
スピンの効いたアプローチに、フェースを返す動きは存在しません。オープンスタンスに構え、腕とクラブを体の正面に固定して胸を左右に回すだけでアウトサイドインの軌道で振れるようになり、ボールをカットに打ち抜けるのです。フェースを上に向けたままでスイングし、ボールをフェース面に乗せて運んでやるイメージです。
そのためにはダウンスイング以降で下半身を止めたままにしないで、腰をしっかり回しましょう。腰の回転が止まると両腕がねじれてフェースが返ってしまいます。体の回転は胸を左右に回す感覚でいいのですが、もっと細かくいえば、「バックスイングは肩だけを回して、ダウンスイング以降は腰を回す」イメージを持つのがいいでしょう。緩やかな軌道から振り下ろしてフェース面をボールにきっちりと当てればソールが芝の上をスムーズに滑っていき、スピンの効いた球が打てます。
アマチュアに多いこんなミスに注意
![](/images/articles/10004158/big_1744410_202010152025201566331.jpg)
鈍角な軌道で入れればソールが滑って振り抜きがスムーズ。スピンもよくかかる。
![](/images/articles/10004158/big_1744412_202010152025429146271.jpg)
クラブヘッドを鈍角に入れる
![](/images/articles/10004158/big_1744414_202010152025564811921.jpg)
[DRILL] フェース面にコインを乗せてゆっくり素振り
フェースがすぐに返ってしまう癖のある人はフェース面にコインを乗せて、コインを落とさないようにゆっくりスイングしよう。腕をねじるとフェースの向きが変わってしまう。
![](/images/articles/10004158/big_1744417_202010152027473971981.jpg)
![](/images/articles/10004158/big_1744418_202010152027474728021.jpg)
スピンアプローチの応用テク❶|右傾斜のグリーンならスライス回転で寄せる!
![](/images/articles/10004158/big_1744420_202010152028252632721.jpg)
グリーンの傾斜にボールの回転を合わせる作戦もいい
グリーンの傾斜によってスライス回転、またはフック回転の球を打つこともあります。たとえば左から右に傾斜しているグリーンはスライスラインとなりますから、アプローチを打つときは球をラインに乗せやすくするためにスライス回転をかけるという方法です。左から風が吹いているときに風に乗せるつもりで意図的にスライスを打つのと同じ感覚です。意識してスライス回転をかけなくても、スライスを打つイメージによってラインを出しやすくなるということを頭に入れておきましょう。
グリーンが右傾斜でもあえてフック回転の球を打って傾斜と回転を相殺させることもありますが、その場合はランがかなり抑えられるのでピンに向かって真っすぐ打ち出します。
![](/images/articles/10004158/big_1744423_202010152029082135591.jpg)
アウトサイドインにスイング
![](/images/articles/10004158/big_1744425_202010152030156208971.jpg)
左ヒジを抜いてもOK
![](/images/articles/10004158/big_1744427_202010152030157108341.jpg)
スピンアプローチの応用テク❷|花道からはフック回転で低く転がすのがいい!
![](/images/articles/10004158/big_1744429_202010152030448505101.jpg)
フック回転をかけるスピンアプローチもあることを知ろう
スライス回転の球はランが抑えられますが、フック回転の球はランが出やすくなります。球を低く打ち出して転がしたいアプローチにマッチしています。
私自身はグリーン手前の花道からピンに寄せるときはフック回転をかけることがよくあります。何故かというと花道は軽い左足上がりの傾斜となっていることが多くて、フック回転をかけるためのインサイドアウトの軌道が適しているからです。ピンの位置がグリーンの真ん中や奥側であればランを出しやすいので有利です。
スピンアプローチはスライス回転だけではありません。状況次第ではフック回転をかけて打つのが適している場面もあることを理解し、アプローチのバリエーションを広げましょう。
![](/images/articles/10004158/big_1744432_202010152031077692561.jpg)
インサイドアウトに振る
![](/images/articles/10004158/big_1744434_202010152032381457841.jpg)
斜面に沿ってスイング
![](/images/articles/10004158/big_1744436_202010152032382325401.jpg)
![](/images/articles/10004158/big_1744437_202010152032383152251.jpg)
撮影協力/京葉カントリー倶楽部
GOLF TODAY本誌 No.580 22,40〜47ページより
【シリーズ一覧】
●Part1:花道からのチャックリ、トップにさようなら!誰でもやさしく乗せられる吊り子アプローチのススメ
●Part2:ひと目でわかる!状況別アプローチ|テクニック落とし所と球筋を決めればグリーン周りからピンに寄る!
●Part3:スピンが効いてキュキュッと止まるカッコいいアプローチをマスターしよう!!
●Part4:傾斜はナロースタンスで打つ!凡ミスで乗らない人も寄るようになる