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しなやかで強い手首があれば、正しいコックの使い方ができる! ヘッドもビュンッと加速する‼

ゴルフで美BODY|ゴルフピラティス/第16回 手首

2020/12/11 ゴルフサプリ 編集部

スムーズでバランスいい効率的なスイングを手に入れるには、そのベースとなる身体作りや身体のメンテナンスが重要。そこで、おすすめしたいのが、ゴルフピラティスだ。
ゴルファーのために考案されたゴルフピラティスは、美的スイングの要となる身体作りに効果があることはもちろん、美しい姿勢作りやシェイプアップ効果、ケガの予防にもつながる。

今回は、手首について紹介する。

PROFILE
竹内弓美子(たけうち・ゆみこ)
京都府出身。キャナリープランニング合同会社代表。日本女子プロゴルフ協会会員(ティーチングプロ資格A級)。アメリカLPGA T&CP クラスAメンバー。日本ピラティス指導者協会(JAPICA)ゴルフピラティス専門コース開発者。ネバダ州立大学公認ピラティス指導者。日本予防医学会会員。これまでに、のべ6万人以上のゴルファー指導に携わる。著書に、『もっと飛ばせる!ゴルフの体幹トレーニング~ゴルフピラティスでブレない軸をつくる』(スキージャーナル社)がある。ゴルフピラティスを活用した著書や講習等によってゴルフビジネスの地位を確立させ、2019年LPGAアワード「ゴルフビジネス賞」を受賞。
★現在、WEBレッスンの準備中(現在、スタジオは閉鎖中)。キャナリープランニング(https://www.canaryplan.co.jp/)のホームページでお知らせします。

1日中酷使している手首。柔軟性と筋力が衰えて、正しく使えていない人が多い!

ゴルフのコック(コッキング)はよく、金槌で釘を打つ時の動きにたとえられますが、手首のスナップを利かさなかったり、スナップを利かせてもそのタイミングがズレたりすると、釘は効率よく打てませんよね。打ちあやまれば、釘が曲がって使い物にならなくなることもあります。

これは、スイングでも同じ。ボールを遠くに、正確な方向に打つには、手首の動きが非常に重要です。ところが、手首を正しいタイミングで正しく使えている人は、残念ながらそう多くはいないのです。
常に、あたりまえのように動かしている手首だからこそ、逆に目が向きにくいのかもしれません。そこで、まずは手首の柔軟性や強度をチェックしてみてみましょう。

ここでは、手首の4方向の動きに着目します。

手首の関節を親指の方向(橈骨〈とうこつ〉のある側)に曲げることを「撓屈(とうくつ)」、小指の方向(尺骨〈しゃっこつ〉のある側)に曲げることを「尺屈(しゃっくつ)」といいます。
手首の関節を親指の方向(橈骨〈とうこつ〉のある側)に曲げることを「撓屈(とうくつ)」、小指の方向(尺骨〈しゃっこつ〉のある側)に曲げることを「尺屈(しゃっくつ)」といいます。

これら4方向に、手首を動かしてみてください。ただそれだけのことなのですが、苦手な方向や左右差を感じるのではないでしょうか。
特に、長時間のパソコン作業など、長い期間にわたり毎日繰り返し同じ動きや運動を行っている人の手首には、常にストレスがかかっている状態です。スマートフォンの操作のしすぎも、手首にはよくありません。

手首の柔軟性や強度が衰えると、慢性的な痛みやケガの原因になります。そうなると、日常生活はもちろんですが、スイングにも悪影響を及ぼします。

実際のスイングは手首の掌屈・背屈・撓屈・尺屈、さらに回旋などさまざまな動きにテコの原理が組合わさって、体とクラブの唯一の接点であるグリップに力を加えます。中でもテークバック時の右手の背屈、左手の掌屈は重要です。
皆さんは右手で背屈、左手で掌屈がしっかりできましたか? 痛みや突っ張る感じはありませんでしたか?
 
この時の手首の力が弱かったり硬かったりすると、遠心力に負けてコックの角度がキープできずヘッドスピードがダウン。シャフトをムチのようにしならせてうまくヘッドを加速できないため、それを補うために肩やヒジがリキんでしまいます。ヘッドを適正なスイングプレーンに乗せられず、ダフリやトップなどのミスも出やすくなります。

このままでは、プロの手首の使い方を真似て何百球とボールを打ったとしても、そのプロのようなコック・アンコックはマスターできません。根本的な問題=手首の柔軟性と筋力のなさを解消しなくては、手首を適切なタイミングで加速・減速し、正しく使えるようにはならないのです。


そこで紹介するのが、今回のトレーニングです。
ペットボトルなどを使えば、掌屈と背屈のトレーニングは家でくつろいでいる時やデスクで仕事をしている時も簡単にできます。ウエイトを持たなくても、ストレッチ効果が期待できます。
冬は身体が縮こまっていますから、手首のケガ防止のためにも、練習前やラウンド前の準備運動にぜひ組み込んでください。
 
手首に軽い痛みや違和感がある人は、サポーターやテーピングをすることも効果的です。適切なケアをしながら、しなやかで強い手首をつくっていきましょう。

日々のエクササイズが大事! 手首のトレーニング4種

日々のエクササイズが大事! 手首のトレーニング4種

【掌屈(しょうくつ)のトレーニング】
1.足を肩幅程度に開いて立つ。背骨をスッと伸ばし、おへそを背骨に引き込んでお腹を凹ませる。骨盤底筋も締めて引き上げ、お腹とお尻の筋肉で骨盤を支える。肩はリラックス。
2.両ヒジを曲げ、両手のヒラを上に向けて脇を締め、クラブを軽く持つ。鼻から息を吸ってスタンバイ。
3.口から息を吐きながら、手首をゆっくりと手のヒラ側に折り曲げる(掌屈)。
4.もとの位置に戻す。これを10回繰り返す。

両手でクラブを巻き込むようにしながら、手首を手のヒラ側にしっかりと曲げる。ヒジは動かさない。

【背屈(はいくつ)のエクササイズ】
1. 【掌屈のトレーニング】の「1」と同様の姿勢で立つ。
2.両ヒジを曲げて脇を締め、、両手の甲を上に向けてクラブを軽く握る。鼻から息を吸ってスタンバイ。
3.口から息を吐きながら、手首をゆっくりと手の甲側に折り曲げる(背屈)。
4.もとの位置に戻す。これを10回繰り返す。

手首だけを動かして、しっかりと背屈させる。

★共通POINT
・肩とヒジは動かさず、手首の位置を安定させる
・手首の力だけでクラブを持ち上げること
・500ml入りのペットボトルを使って、片手で行ってもOK

掌屈・背屈ともに手首を上げる動きだけでなく、下げる動きをすることで手首のストレッチにもなる。

【撓屈(とうくつ)のトレーニング】
1. 【掌屈のトレーニング】の「1」と同様の姿勢で立つ。
2.片手でグリップを握り、鼻から息を吸ってスタンバイ。
3.口から息を吐きながら手首をゆっくりと親指の方向に曲げ(撓屈)、シャフトが地面と平行になる位置までヘッドを持ち上げる。
4.もとの位置にゆっくり戻す。これを10回繰り返す。

【尺屈のトレーニング】
1. 【掌屈のトレーニング】の「1」と同様の姿勢で立つ。
2.両手でクラブを握り、シャフトが地面と平行になる位置まで持ち上げる。鼻から息を吸ってスタンバイ。
3.口から息を吐きながら両方の手首を小指の方向に曲げ(尺屈)、ゆっくりとヘッドを下ろす。
4.もとの位置にゆっくり戻す。これを10回繰り返す。

腕の角度は変えず、手首の力を使ってヘッドを下ろすこと。両手はおへその前あたりでキープ。

★共通POINT
・肩とヒジは動かさず、手首の力だけでクラブを持ち上げること。
・クラブを上げる時も下ろす時も勢いをつけず、重力に抗うようにゆっくりと動かすこと

うまくいかない時は先に進むのではなく、いったん戻ってみる

プロのスイングの連続写真やレッスン動画を見たりして、皆さんいろいろな勉強やイメージトレーニングを重ねていると思います。
 特に、今回のテーマである手首は器用に動かせますから、「手首はあのプロのように、この角度でキープしよう」「このタイミングでアンコックしよう」と頭では考えるでしょう。でも、実際のスイングはわずか1秒ちょっとの動作。“小手先”とはいえ、1秒ちょっとの中にいきなり盛り込んで実行することは、まず不可能です。スイング中は、ほかにも意識すべきことがたくさんありますし、ね。

現在のスイングに問題を抱えていて、改善したいという気持ちがあるなら、これまでに得た多くの情報をいったん捨ててみましょう。

そして、一から始めること。「一」とは、身体の状態を改善し、リセットすること。手首でいうなら本来の可動域を獲得し、その柔軟性や筋力をアップさせること。
しっかりとした基礎ができて初めて、その上に応用やテクニックを積み上げることができるのです。

【おさらい】ゴルフピラティスって何?

健康的にゴルフを楽しむための体幹トレーニングで、効率的なスイングをマスター!

ゴルフピラティスとは、ネバダ州立大学のドリー・ケラベス教授と、私(竹内)が共同で開発したプログラムです。ゴルフピラティスのすべてのエクササイズはゴルフにつながっており、スイングを効率的に行うための身体作りを目的としています。

ゴルフピラティスの主な効果

体幹が鍛えられる

ゴルフピラティスは正しい姿勢や呼吸法をキープすることで身体のコアの筋肉に働きかけ、柔軟性が高く、ケガのリスクの少ない身体を作ります。

スイングを再現性の高い、シンプルなものに変える=安定感が増す

ゴルフピラティスを行うことで身体が正しく使えるようになると、余計に複雑になっていたスイングがシンプルで効率のいい動きになります。動きがシンプルであれば再現性が高くなり、スイングは安定します。これが、“効率のよい美しいスイング”です。

ケガを予防する=長くゴルフを楽しむことができる

ゴルフピラティスで骨格を本来あるべきポジションに戻し、正しい身体の使い方を習得しましょう。ケガのリスクが減り、長くゴルフが楽しめる身体になります。

MODEL PROFILE
宮谷優理(みやたに・ゆり)
京都府出身。職業は歯科医師。速水歯科医院(滋賀県)副院長。「竹内先生にご指導いただき、ゴルフ歴は半年ほど。まさに面白くなってきたところです」

写真/作田祥一
撮影協力/ロイ・マーケティングデザイン

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