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【パター傾斜対応】スライスラインで緩まない打ち方を日下部光隆が解説

日下部光隆の傾斜対応パットテク|第4回 スライスライン

2021/01/25 ゴルフサプリ編集部

アマチュアが苦手とする傾斜にかかるパットの攻略の秘訣を、パット名人の日下部光隆が教える連載。第4回目の「スライス傾斜」では、絶対に緩ませないスライスラインの打ち方をレクチャーする。

GOLF TODAY本誌 No.584/122〜125ページより

緩みやすいスライスラインは直線的に打つ

写真 左)直線上の途中に設定した仮想のカップに向かって打ち出すと安定したストロークが出来るのでラインに乗る。
写真 右)スライスのラインの軌跡のイメージを作って打つと、なぜか球が右に出やすくなる。

仮想のカップに向かって直線的に打つ

スライスラインのパッティングでは、多くの人はやや左に打ち出してから右に戻ってくるラインのイメージを作ると思います。でも実は、これがスライスラインを入らなくしている要因になっているのです。

その理由は、ラインを頭に描くことでスムーズなストロークをすることよりも、『ラインに乗せる』意識が勝ってしまうからです。ラインに乗せたくなると手元が浮いてしまい、その結果インパクトでヒールが出ることで、球が右に出てしまうのです。アマチュアがカップの手前の『アマチュアがライン』から外しがちなのは、これが要因です。

スライスライン攻略には、カップに対して左サイドに伸ばした直線上に仮想のカップを設定し、そのカップに向かって真っすぐにストロークをするやり方がいいです。真っすぐなラインならしっかり打てるので、インパクトで手元が浮いて緩むといったミスが出にくくなります。

ラインに乗せようと意識をするとインパクトで手が浮く

スライスラインに乗せようという気持ちが強すぎてしまうと、ストローク中に手元が浮き、インパクトでヒールが出て球が右に出やすくなる。その結果、ボールは右に出やすくなり、→浅めのラインをコロがってカップの手前から外れていく。

直線的に打つからスムーズに手が動く

カップよりも左の直線上に仮想のカップを想定し、それに向かってスクエアに立ちボールを打ち出す。真っすぐに打つことでインパクトで手元が浮かずにスムーズにストロークが出来るのでカップインの確率が上がる。

スライスラインの攻略法はコレ!

ラインは横から見て決める

ボールは左足の前にセット

何故クラブを垂直に カップ上にかざすのか?

「シャフトを立ててかざすのは、一つはカップと足元の傾斜の関係を見るため。もう一つは、カップに対して直線を作り、このラインに直線的に打っていこうというイメージ作りのため。特にショートパットはイメージしやすい」

スライスラインは『緩ませない』でも『固まらない』インパクトを目指せ!

スライスラインを直線的に打つ時に一番大事なのは、インパクトで手元を浮かせないこと(上)。打つ瞬間にフッと緩んで手元が浮くと手前に外れ(中)、インパクトでハンドファースト気味に入るとボールが強く出てオーバー気味に外れることが多くなる(下)。

スライスラインは手元のポジションの管理が大事

前のページで、打ち出しを真っすぐに打つことがスライスラインに対して有効な攻略法だと言いました。しかし実際に構えてみると、カップが右下にあるのに、仮想のカップに対して真っすぐに打つことへの不安があるので『緩み』が出ます。緩むと手が浮くのでヒールに当たり右に押し出すことが多くなります。逆に、直線的なラインのイメージが強すぎてセットアップが硬くなり、インパクトがハンドファーストになり出球が強くてオーバーになることもあります。

スライスラインでやってはいけない、手元が浮かず、前に出過ぎないインパクトをするために重要なのは、グリップの握り方にあるのです。

このグリップなら『緩まない』、『固まらない』。

写真 左)アドレスで肩甲骨を下げるために、グリップをする時に下から握るようにする。
写真 右)肩甲骨が下がった状態でストロークをすると、緩まず、力まずの一番安定したストロークを描くことが出来る。

下から握るとフェースローテーションが入らない

下から握ると、フェースローテーションが起きないので、ストローク中にフェースの向きが変わらない。

グリップは下から 握ると緩まない

体の正面で両腕で円を描き、その円の最下点に両手が来た時に。手のヒラが上を向くような形を作ってみて下さい。実はこの形は、肩に余分な力が入らず肩甲骨が下がっている状態で、ストロークは『緩まず』『力まず』の理想的な動きが出来るポジションです。

実際にグリップをする時も、下からグリップに手のヒラをあてがうように握ると肩甲骨が下がり、ストロークが安定します。

家での オススメドリルは コレ!クラブを手のヒラに乗せてストローク

クラブを手のヒラに乗せて、パッティングのストロークをする。クラブが縦に動いていれば、インパクトで手元は浮かない。クラブが横に運くようなストロークは、インパクトで手元が浮いたりハンドファーストに入ってくるリスクがある。

日下部光隆
くさかべ·みつたか。1968年生まれ。神奈川県出身。青山学院大学出身。173㎝、75㎏。91年プロテスト合格。ツアー3勝。現在は都内世田谷区で「WASSゴルフスタジオ」を主宰しながらシニアツアーにも参戦中。

協力/富士カントリークラブ


日下部光隆の傾斜対応パットテク

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【シリーズ一覧】
●第1回:上り傾斜〜入るパットは「構え方」から違う!プロはラインに構える。アマはボールに構える?〜
●第2回:下り傾斜〜カップを『50センチオーバーするタッチ』で狙う!?〜
●第3回:【引っかけやすいフックライン】はヒールを浮かせて、フェースのトゥ寄りでインパクト!〜
●第4回:【パター傾斜対応】スライスラインで緩まない打ち方を日下部光隆が解説
●第5回:【スネークライン】ラインを読みづらいスネークラインの読み方の手順を解説!