【スネークライン】ラインを読みづらいスネークラインの読み方の手順を解説!
日下部光隆の傾斜対応パットテク|最終回スネークライン
アマチュアが苦手とする傾斜にかかるパットの攻略の秘訣を、パット名人の日下部光隆が教える連載。最終回は、アマチュアが苦手とする最難関の「スネークライン=複合ライン」の打ち方をレクチャーする。
GOLF TODAY本誌 No.585/108〜111ページより
スネークラインの読み方の手順
マークしてからボールの後ろから見る。後ろからラインを読むことによって、このライン全体が、どのくらいのスネークなのかという大まかなイメージをつかんでおく。
ラインの横に立って、最初のライン(この写真の場合フック傾斜)を確認し、最後の(スライス)ラインをチェック。ここでラインのほぼ全体像のイメージを作る。
ボールの転がりの勢いが衰えたカップ周りが最も傾斜の影響を受けることになるので、カップ周りは入念にチェックすること。
傾斜は下から見上げたほうがわかりやすい
スネークラインを見る手順は、①ボールの後ろから見る。この時に、どのくらいのスネークなのかという大まかなイメージをつかみます。次に②横から見て、ボールの打ち出し直後の傾斜と、最後のカップ周りの傾斜を見ます。この時に、ボールの転がる勢いが衰えるカップ周りの傾斜を入念にチェックしておきましょう。横から見てカップインをする時の球の勢いや方向をイメージ出来たら、9割がたチェックは終了。最後にボールの後ろから再びラインをチェックして打っていきます。
スネークラインを読む時に大事なのが横から見る時です。ラインを横から見る場合は、谷側(傾斜の下側)から見るようにしましょう。下から見上げた方がラインの高低差が分かりやすいからです。下側から見れば、上り、下り、フック、スライスの傾斜は良く分かります。しかし、谷側から見た後に山側(傾斜の上側)からもチェックした場合、見る角度が変わってくるので、ラインが違って見えるので頭が混乱してしまいます。横から見る場合は、谷側からのチェックだけで留めておくようにしましょう。
横からチェックする時は谷側から見る
ラインを横から見る時に一番重要なのが『谷側』から見ること。低い方からラインを見ると、どこが高くてどこが低い、どこがフックかスライスかが良く分かる。
山側からも見ると混乱する
山側(高い方)から見ると景観が違ってくるので傾斜の度合いが谷側(低い方)から見た場合と違ってくるので、ラインがなかなか決められなくなる。
傾斜を見る時は周囲の景色に要注意!
例えば、上りの傾斜をボール側から見た時に、グリーンの奥が斜面で受けていた場合は要注意だ。奥の傾斜が目に入ることで、パッティングの上りラインの度合いが薄まって、あまり上っていないように見えてしまうからだ。プロは、そういう目の錯覚に惑わされないように、手をかざして斜面を遮断して、グリーン面の傾斜だけを見てラインを判断している。
後ろの斜面の勾配が目に入ると、グリーン面のラインを読む時に影響が出る。
奥の傾斜を手で隠してラインを読むことで、このラインの正確な上り傾斜の度合いが見えてくる。
奥の斜面を遮断しないで見ると、グリーンの上りのラインが緩やかに見えてくる。
長いスネークラインは1ピンサークル狙いでいこう!
20mを超えるスネークラインは半径3mのカップを目標にしよう
20mを超えるような長いスネークラインの場合、プロでも一発でカップインさせるのは難しい。
そこでこういうケースでは、ターゲット意識を変える必要があります。つまり、ターゲットをカップではなく、カップを中心にした半径3mのサークルに設定します。小さいカップを狙わずに、大きな3mのサークルに入れるように打つことで、肩の力が抜けてタッチが出しやすくなるのです。
それを、カップに入れようとすると肩に力が入り、グリーンをオーバーするようなとんでも無いミスに繋がります。20mのスネークラインは、プロでも1ピン以内に寄ったらOKという状況なのですから、アマチュアの人は、もっとアバウトに狙っていいと思います。
1ピンでOKならリラックスして打てる
長いスネークラインは、プロでも1ピン以内に寄せられればOKと思う難関なラインだ。ターゲットを半径3mの大きなサークルに設定するだけで肩の力が抜けて、タッチが合ってくる。
カップインにこだわると肩が上がってしまう
距離があり難しいスネークラインを是が非でも入れたいと思った瞬間に、肩に力が入るので、スムーズなストロークが出来なくなる。
距離に応じてアドレスを変えてみよう
長いスネークラインの場合、最初の『ロングパットは球から離れて』、2打目の『ショートパットは球の近く』に立つ構え方をしてみよう。ロングパットは遠く立つことによって視野が広がりタッチが出しやすくなるし、ローテーションが使いやすくなるので長い距離をしっかりと打てる。ショートパットでボールの近くに立つと、腕とシャフトが一直線に並ぶので、微妙なラインも正確にヒット出来るようになる。
ロングパットはボールから離れて立つ
球から遠くに立つことで視野が広がり、ローテーションが使えるようになる。
ショートパットはボールの近くに立つ
球から近くに立つと腕とパターのシャフトが一直に並ぶので、ストロークが安定し、フェースコントロールがしやすくなる。
日下部光隆
くさかべ·みつたか。1968年生まれ。神奈川県出身。青山学院大学出身。173㎝、75㎏。91年プロテスト合格。ツアー3勝。現在は都内世田谷区で「WASSゴルフスタジオ」を主宰しながらシニアツアーにも参戦中。
協力/富士カントリークラブ
【シリーズ一覧】
●第1回:上り傾斜〜入るパットは「構え方」から違う!プロはラインに構える。アマはボールに構える?〜
●第2回:下り傾斜〜カップを『50センチオーバーするタッチ』で狙う!?〜
●第3回:【引っかけやすいフックライン】はヒールを浮かせて、フェースのトゥ寄りでインパクト!〜
●第4回:【パター傾斜対応】スライスラインで緩まない打ち方を日下部光隆が解説
●第5回:【スネークライン】ラインを読みづらいスネークラインの読み方の手順を解説!