小川泰弘の伸び悩むゴルファーに送る即効ワンヒント 8ドリル
練習場で使える上達必須の71ドリル PART-5
![小川泰弘の伸び悩むゴルファーに送る即効ワンヒント 8ドリル](/images/articles/10005626/big_main10005626_20210915125854175601.jpg)
長年ゴルフをしているけれどいつも同じミスは出るし、なかなかスコアも縮まらない。そろそろ次のステップに上がりたいのに……と伸び悩むゴルファーにすぐ効くワンヒントをお届け!!
GOLF TODAY本誌 No.591 48〜59ページより
ドリル37|重いモノと軽いモノを交互に振って、ヘッドスピードをUP!
![ドリル37|重いモノと軽いモノを交互に振って、ヘッドスピードをUP!](/images/articles/10005626/big_2761370_202109201053276521541.jpg)
MAXスピードを知ることができ、振る感覚が研ぎ澄まされる。
飛距離を伸ばしたいなら、ヘッドスピードを上げる練習が一番。それには重いモノと軽いモノを交互に振るのが効果的です。まず重いモノを持ち、あまりスピードをつけずに腹筋や背筋など大きくて強い筋肉をフル稼働させる意識で振ります。次に軽いモノを持って全力でスイングします。本番では重いモノを振るように体を大きく使い、軽いモノを振るように瞬間的に振り切れば、驚くほどヘッドスピードが上がって飛距離が大きく変わるはずです。
ドリル38|「スプリットハンドドリル」で、腕のローテと顔の向きの連動を学ぶ!
![両手を10~15センチほど離してグリップするスプリットハンドで!](/images/articles/10005626/big_2761374_202109201053277707661.jpg)
![体の正面で両手を入れ替えるイメージでローテーションさせよう。](/images/articles/10005626/big_2761375_202109201053278673941.jpg)
![左ワキがあくと手元が先行して、腕のローテーションができないので注意。](/images/articles/10005626/big_2761376_202109201053279680691.jpg)
左ワキがしっかり締まり、球をつかまえる動きが手に入る。
ドライバーが安定しない人は、ダウンスイングで顔がそっぽを向いて胸が早く開いているかもしれません。ボールを正しく打つにはインパクトでフェースを閉じることが大切ですが、顔が上がると手だけが先に行って、クラブヘッドが遅れ、フェースが開いて当たってしまうからです。そこでオススメなのはスプリットハンドで素振りをするドリルです。この練習をすると顔や胸が早く目標を向いてしまうと、左ワキがあいて腕のローテションがスムーズにいかないことがよくわかるはずです。体の正面で両手を入れ替えるイメージで手首をしっかりローテーションさせながら繰り返しましょう。
![腕を正しく下ろしローテーションさせるには顔を残すことが大事。上体が開かずスムーズに腕を振れる。](/images/articles/10005626/big_2761379_202109201053280432011.jpg)
![顔がそっぽを向くと、胸が早く開き左ワキがあいて、ヘッドが振り遅れてフェースが開いて当たってしまう。](/images/articles/10005626/big_2761380_202109201053281135281.jpg)
ドリル39|「ステップドリル」で、右足へのスムーズな体重移動を体現!!
![ドリル39|「ステップドリル」で、右足へのスムーズな体重移動を体現!!](/images/articles/10005626/big_2761382_202109201053281852111.jpg)
①バックスイングでは左足を大きく浮かせながら、上体もしっかり回そう。
②浮かせた反動で左足を踏み込み、体重を左足に乗せていく。
③反動によって体の動きがスムーズになってフィニッシュまでしっかり振り切れる。
反動を使えるから自然な体重移動を体感できる。
ドライバーの飛距離アップに効果的な練習法がこれ。バックスイングで左足を浮かせて体を回し、左足を踏み込んでからクラブを一気に振り抜く練習です。体重移動を大きく使ったダイナミックなスイングを体感するという目的もありますが、反動を利用したスイングのマスターが一番の狙い。左足を浮かせた反動で左足の踏み込みや、左足への体重移動をスムーズにするのです。クラブが加速しながらインパクト、フォロースルーへと向かい、パワーが効率よくアップすることが体感できます。
![ボールを実際に打つよりも、素振りを数多く行うとより効果的だ。](/images/articles/10005626/big_2761386_202109201055101907111.jpg)
ドリル40|「クローズスタンス打ち」で、自然なフェースターンを覚える!
![足は斜め45度のクローズで、肩の向きはスクエア。腰も肩と同じようにできるだけスクエアにセットするのがコツ。](/images/articles/10005626/big_2761388_202109201055102658651.jpg)
左サイドの開きが抑えられて、フェースがすんなりターンする。
スライスで悩む人にオススメなのが、このクローズスタンス打ち。両足のラインを斜め45度に向けて極端なクローズにします。実際は腰もやや右を向きますが肩のラインと同様になるべくスクエアにセットするのがポイント。この構えからフックを打ちましょう。目標よりもやや右に打ち出し、しっかりつかまる球を打つ練習をするのです。クローズにすることで左腰の回転が制限されて両手がスムーズに返り、フェースターンも自然にできるようになってスライスのミスを抑制できます。
![通常のアドレスから両足を斜め45度方向に向けて、極端なクローズスタンスで構えよう。](/images/articles/10005626/big_2761391_202109201055103767771.jpg)
![左腰の回転が制限されるため、インパクトで両腕がスムーズにターンして球をつかまえられる。](/images/articles/10005626/big_2761392_202109201055104490951.jpg)
ドリル41|「右足カカト浮かせ打ち」で、右サイドキープの感覚をつかむ!
![ドリル41|「右足カカト浮かせ打ち」で、右サイドキープの感覚をつかむ!](/images/articles/10005626/big_2761394_202109201055105238691.jpg)
右足を踏み込めないから、強制的に右へのスエーを防げる。
ドライバーでスエーのミスが出やすい人は、右足カカトを浮かせて打つ練習が効果的です。
スエー防止には右ヒザをアドレスの位置に保っておくことが大事ですが、バックスイング時に右足カカトを軽く浮かせておくと、トップで右足カカトや外側に体重が乗りすぎたりすることなく、右下半身をキープする感覚がつかめるからです。しっかりパワーが溜まって、効率よくボールに伝えることができます。
![腰や右ヒザが右に流れてしまうと、スイング軸も大きくブレて軌道が安定しない。](/images/articles/10005626/big_2761397_202109201055106831601.jpg)
ドリル42|「左ツマ先上げ&下げ打ち」で、1Wはいいけれどアイアンはダメを解消。
![ドリル42|「左ツマ先上げ&下げ打ち」で、1Wはいいけれどアイアンはダメを解消。](/images/articles/10005626/big_2761399_202109201055107561801.jpg)
①アイアンの突発ミスを防ぐには左ツマ先を浮かせて構え、ダウンスイングで左ツマ先を踏み込む素振りを繰り返そう。
②左ツマ先を踏み込むことで、ダウンスイングで左半身が伸び上がる動きを封じることができてダウンブローに打てる。
ドライバーをアッパーでヒットしたイメージのままアイアンを打つと…
![ドライバーをアッパーにヒットした感覚が残ったままでアイアンを打つと、すくい打ちになりやすくダフリを招く。](/images/articles/10005626/big_2761402_202109201055108545681.jpg)
左半身の伸び上がりを抑えられて自然とダウンブローに打てる。
ドライバーは最高だったのに、アイアンは大ダフリというケースは多いもの。それはティアップした球をアッパー軌道で打つドライバー感覚のままアイアンを打つと、無意識のうちにすくい上げる動きになりダフリを招きやすいからです。インパクトでフェースが開きやすくシャンクすることもあります。そんなときは打つ前に左足ツマ先を浮かせて構え、左ツマ先を踏み込みながら振る素振りを数回繰り返しましょう。左半身が伸び上がる動きを抑えてダウンブローに打てるようになります。
ドリル43|「左足上がり」のあとは、「左足下がり素振り」でリセット!
![ドリル43|「左足上がり」のあとは、「左足下がり素振り」でリセット!](/images/articles/10005626/big_2761406_202109201102001309321.jpg)
①左足上がりのショットを打ったら、次のショットですくい打ちのミスを警戒しよう。
②すくい打ちを防止するには、左足下がりの斜面でリセット素振りをしておくといい。
左足上がりのあとでありがちな、すくい打ちのミスを防げる。
ラウンド中のショットには、その直前に打ったショットの影響が大きく出てしまうことがあります。例えば、左足上がりのショットを打った後は、平らなライからでもすくい打ちになってしまう危険性が高いもの。こういうときは、次のショットを打つ前に近くで左足下がりの斜面を探し、そこでリセット素振りをしておくことが大切です。
ドリル44|「ツマ先上がり」のあとは「ツマ先下がり素振り」でリセット!
![ドリル44|「ツマ先上がり」のあとは「ツマ先下がり素振り」でリセット!](/images/articles/10005626/big_2761411_202109201102002399741.jpg)
①ツマ先上がりで打ったあとは、チーピンやヒッカケに注意。
②チーピンやヒッカケ防止には、ツマ先下がりの斜面で素振りを繰り返し軌道のイメージの修正をはかると効果的。
横振りしたあとにありがちな、チーピンやヒッカケのミスを防げる。
ドリル43で説明したように、状況ごとに体の動きをリセットする素振りが有効です。ツマ先上がりで横振りに近い角度でスイングしたために両手が返った場合は、次のショット前にツマ先下がりの斜面で両手の返しを抑え、縦振りに近い角度で素振りをするのが有効。当然逆のパターンもあります。体をどうリセットすればミスを未然に防げるか、次のショットへの準備をすることが成功への近道です。
レッスン
![小川泰弘](/images/articles/10005626/big_2761416_202109201055112313011.jpg)
小川泰弘おがわ・やすひろ
1972年9月5日生まれ、東京都出身。99年プロ入り。昭和の森ゴルフアカデミーで幅広い年代層をレッスン。実践的でわかりやすい指導法に定評があり、これまでにレッスンしたゴルファーは2500人を超える。
取材協力/ 北の杜カントリークラブ、サザンヤードカントリークラブ、昭和の森ゴルフコース、太平洋クラブ御殿場コース、長坂ゴルフ練習場、船橋カントリークラブ、武蔵丘ゴルフコース