ショートパット、こうすれば入ります!!
ショートパットの悩みを吉本舞が解消! VOL.1
カップまで1メートルくらいのショートパット。入って当たり前といわれる距離だが、これが意外と難しい。「入れたい!」と思うとインパクトが緩んだり、パンチが入ったりしてポロッと外してしまう。そこでショートパットが入らないと悩むゴルファーに吉本舞が親切アドバイス。ちょっとしたコツでカップイン率が劇的に向上するという。
ショートパットは「フェースをカップに真っすぐ」が決め手です!!
スタンスを狭くし、ラインに対して平行に構えるのが基本
1メートルの短いパットを確実に入れたいけど、外してしまうことが多い。ショートパットのミスから3パットや4パットを繰り返してしまう。ゴルファーの皆さんのこうした悩みをよく耳にします。10メートルくらいのロングパットではカップインの確率が極めて低いですから、カップの近くに寄せることが第一です。でも1メートルのショートパットは100パーセントに近い確率で入れたいもの。そのためにはアドレスでスクエアに構えることがとても大切です。
ロングパットは方向性よりも距離感を優先しますが、確実にカップインさせたいショートパットでは距離感より方向性を重視しましょう。トーナメントプロたちも、短いパットを打つときは、時間をかけてアドレスを丁寧に作っていますよね。ラインをイメージし、フェース面をカップに真っすぐ向けて、ラインと平行に立つというルーティンワークに隙がありません。
その点、多くのアマチュアはどうでしょうか。「1メートルなら簡単に入るさ」なんてタカをくくって、無造作に構えたり安易に打ったりしては、入るものも入らなくなってしまいます。1メートルの短いパットが100パーセントの確率で入るという保証もありません。1打1打が勝負のトーナメントプロたちはそこをちゃんと理解しているから、1メートルを絶対に打ち損じないようにアドレスを丁寧に作っているのです。
ショートパットを確実に決めるためのアドレスのポイントを整理すると、次のようになります。
・肩や腰、スタンスをラインと平行にセットする
・小さいストロークで振るため狭めのスタンスで立つ
・フェース面をラインと直角に合わせる
・ボールを目の真下にセットし、両目をラインと平行に重ねる
カップインしやすければどんな構えでもいいとか、「パットに型なし」という考え方もありますが、カラダの向きはラインと平行にセットした方がラインに対してパターをストレートに振りやすく、カップインの確率アップに直結します。カップまでが近いため、顔がカップの方を向いて両目がラインとクロスしたアドレスになりやすい点にも注意。両目がラインとクロスするとストロークの軌道がズレやすく、カップを外してしまいがち。両目をラインの真上に重ねるように構えて、ストローク中も両目の位置が変わらないようにしましょう。
ボールの線をカップに向けておくとフェースをスクエアにセットしやすい
ショートパットは方向性が命ですから、アドレスでもっとも肝要なのはフェースの向き。肩やスタンスなどカラダの向きがスクエアでも、フェースの向きがずれているとカップを外しやすくなります。フェースの向きがスクエアなら、カラダの向きの多少の誤差は許されるといってもいいくらいです。カップまで1メートルくらいなら、余程の傾斜でない限りはフェースの面をカップに真っすぐ向けて、ストレートに狙っていきましょう。
フェースをカップに真っすぐ向けることの重要性は理解しても、フェースを正しくセットする感覚がよくわからないという人は、ボールの線を利用するのがオススメです。最近のボールの多くは細長い線状のブランドネームを2つの細長い▲▼が挟んでいて、細長い▲▼を矢印代わりに使えるようになっています。また自分でボールにマジックで線を書き入れている人も多くいます。
そしてボールを置くときに、この線をカップに真っすぐ向けましょう。パットの場合、ボールを目の真下に置くのが基本ですから、ボールの線をカップに真っすぐ向けておくと、構えたときにボールの線がラインときれいに重なります。フェースをスクエアにセットする感覚が強調されて、ボールがカップに真っすぐ転がって入るイメージも浮かんできます。
私はボールの線をカップに真っすぐ向けますが、中にはボールの線をカップに正対させた方がフェースをスクエアに合わせやすいという人もいます。ショートパットはアドレスの「スクエア感覚」が決め手となります。自分の感覚でフェースをスクエアにセットし、スクエアフェースでヒットしやすい構えを作ってくださいね。
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ラインは細い線ではなく、「太い帯」でイメージしよう
パットでよくいう「ライン」とはボールの通り道とか軌跡のことをいいますが、このラインを細い線でイメージしているゴルファーの方が多いようです。でも1メートルの短いパットを打つときにボールを細い線の上に通してカップインさせるとなると、「この線から外してはいけない」という心理が大きなプレッシャーになりやすいんです。そこでラインを太い線というか「帯」でイメージしてはどうでしょうか。カップの直径は10.8センチですから、10.8センチの帯状のラインというわけです。そこまで太くなくても、幅5〜6センチくらいの太い帯をイメージしてみてください。気持ちの上でとてもラクになり、カップインの確率がアップしますよ。
取材・文/三代 崇
写真/富士渓和春
協力/武蔵丘ゴルフコース
吉本舞
よしもと・まい
1990年7月25日生まれ、佐賀県出身。USLPGA Teaching&Club Professionalの資格を取得。敏腕カリスマコーチ・森守洋に師事し、東京ゴルフスタジオ(三鷹市)で多くのアマチュアをレッスン。一人一人の悩みに寄り添った丁寧でわかりやすい指導で人気。Instagramでもゴルフレッスンやゴルフウェアコーディネートなど更新中。
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