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春のアプローチはPWのコロがしで上手にスコアメイク!

スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.38

2022/04/03 ゴルフサプリ編集部

冬から春へ。季節が変われば、コースの顔も移り変わってくる。春のコースには春の顔があることを肝に銘じてプレーすることが肝要だ。好スコアを出すには結果を先に求めずスタートからゴールまで、自分が実行すべきポイントに気持ちをしっかり向けよう。

ゴルフトゥデイ本誌598号/106〜107ページより

【マネジメント編】春のアプローチはPWのコロがしで上手にスコアメイク!

風向きの変化とボールのライに気を配ろう

いよいよシーズンイン! 寒い季節はゴルフを封印していた人も、プレーしたくてウズウズしていることでしょう。今回は春ゴルフをエンジョイするための注意ポイントを、私の経験を通して説明したいと思います。

ツアーキャディとしてよく3月の初めからトーナメント会場に足を運んでいましたが、春は風が強いというイメージがあります。冬も風が強いですけれど、春は違った意味での強さなのです。最初は暖かく感じる風が南から吹いていたのに、途中から急に風向きが変わって寒い北風がビュービューなんてことがよくあって、風向きと気温の変化が大きい。

暖かければカラダがよく動くから、球が冬よりも1割増し、アイアンなら一番手ほど飛びます。その分、球が上がりやすいので風の影響を受けやすい。寒くなれば真冬並みにカラダが縮こまってカラダが動きにくく、球があまり飛ばなくなります。

その点を考慮して風向きに絶えず気を配り、クラブ選択や目標設定の判断ミスを少なく抑えましょう。ダウンベストを着用するなど、気温の変化に対応しやすいようにウェアを工夫するのも大事なポイントです。

もう一つはアプローチを打つ前にボールのライをよく確かめること。春は芝がまだきれいに生え揃っていない場所が多く、地面は冬ほど硬くはない。SWでボールをクリーンに打つのはとても難しい状況ですから、こんなときプロたちはAWやPW、9番アイアンなどを持ち、低くコロがします。ピッチエンドランやランニングアプローチを多用し、簡単なゴルフでスコアをまとめているのです。

フェアウェイでも鋭角に打ち込んだらフェースの刃が刺さって大ダフリということもあります。ボールのライがあまり良くないと判断したら、打ち込まず払い打ちのイメージでスイングしましょう。

春のアプローチはPWに絞るのもうまくスコアをまとめるコツ
春先は芝がきれいに生え揃っていない場所が多い。ボールのライを見て、SWで上げるのは危険と思ったら、PWでできるだけ低くコロがす作戦を立てよう。
人生初の落語を中嶋常幸プロに連れてってもらいました(笑)。立川志の輔師匠と記念に。
人生初の落語を中嶋常幸プロに連れてってもらいました(笑)。立川志の輔師匠と記念に。
伊能恵子

伊能恵子
(いのう・けいこ)
千葉県出身。男女ツアープロをサポートするプロキャディの第一人者。現在は主に片岡大育のキャディをつとめる一方、リンパセラピストとしても活躍中。

【メンタル編】「午前はいいのに午後はいつも大叩きしてしまいます」

結果の目標より「実行の目標」に意識を向けよう

私が思うには、午前と午後では意識の向け方が違ってくるケースがとても多く、それが一番の原因でしょう。午前中は「テークバックで30センチ真っすぐ引こう」とか「今日はゆっくりバックスイングしよう」などと自分なりのテーマを持ってプレーし、結果的に午前中のスコアが良かったとします。そうすると午後は、「午前のようにプレーできたらベストスコアかも」、「コンペで優勝できるかも」という具合に意識が別のところに行ってしまいがちです。

午前中に大叩きしやすい人は最初から頑張りすぎたり気合を入れすぎたりで、結果が伴わないとスイングの修正に必死になるタイプでしょう。

それと反対に、午前中にスコアがまとまりやすい人は様子見というか、「ドライバーはこのくらい飛べばいいや」、「スコアはこのくらいでOK」などと謙虚な気持ちでプレーできていると思います。

ところが午前中のスコアがいいと、「午後はもう少し飛ばしたい」、「もう少しスコアを良くしたい」などと欲が出てきます。自分のゴルフのレベルを上げたくなって、それが力みや打ち急ぎなどにつながり、ミスが生じやすくなるのです。

自分の実行の目標だったのが結果の目標へとすり替わってしまう。これが後半にガタガタと崩れて、別人のようなゴルフになってしまう人のパターンです。実行の目標は自分でコントロールできますが、結果は自分ではなかなかコントロールできません。実行の目標を忘れて意識が先にゴールに向かってしまうと、もう自分本来のプレーができなくなります。

どうすればいいかというと、午前も午後も同じ気持ちでスタートするのが一番だと思います。ハーフターンは午前と午後のインターバルと考えず、午後のスタートも「ここからが新たなスタートだ!」と、自分の目標にしっかりと意識を向けましょう。

 A.「午後は新たなスタートと考えて心をピュアにしましょう!」

午前中に実行の目標に意識を向けて好スコアが出せても、後半で結果を追い求めないこと。新たなスタートと考えて、後半も実行の目標に意識向けよう。
午前中に実行の目標に意識を向けて好スコアが出せても、後半で結果を追い求めないこと。新たなスタートと考えて、後半も実行の目標に意識向けよう。
北野正之

北野正之
(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。


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