USツアープロから学ぶとばしのテクニック『ラリー・ネルソン編』
30年前とばしのテクニック取材を振り返る Part2【ゴルフトゥデイ創刊600号記念】
ゴルフトゥデイ創刊号をゴルフサプリでご紹介する企画。30年前に掲載されたUSツアープロのラリー・ネルソンへのレッスンを取材して記事にしました。創刊号当時の編集長のコメントとともにお届けします。
GOLF TODAY本誌 創刊号/38ページより
当時の編集長による取材の裏話はPart1をご覧ください。
USツアープロから学ぶとばしのテクニック『ジャック・ニクラス編』
創刊号の記事内容を覗いてみよう
30年前のゴルフトゥデイ創刊号の実際の記事内容です。あくまでも過去のもので、現在は販売終了しているものも多数あります。30年前の文章、写真をご覧いただいてコンテンツとして楽しんでいただければと思います。
ラリー・ネルソン Larry Nelson
腰のレベルターンと左手甲の向きに注意すればヘッドスピードはアップする
全米プロに2勝。メジャーに強いネルソンの秘訣は、ゆったりとしたスイングにある。けっして打ち急ぎせず、大きく振り抜く。
「ゆっくり振るのは、軸を守りたいから。これは、コントロールの面でも、飛距離についても、スイングの基本であると思っている。私にとっての問題はいかにヘッドスピードを速くするかであって、腕を速く振るのと、そのことは、ほとんど関係がないといっていい。クラブヘッドを走らせるために私が意識していることは、2つ。
ひとつは“腰を水平に回転させること”これは、スイング軸を明確にし、円心力を働かせるために不可欠の要素となる。そして、もうひとつは私以外にそんな部分を意識しているプロはいないかもしれない」
そう、第2ポイントこそ、ネルソンならではの方法といえよう。それは、ダウンスイングの左手にある。
ダウンスイングのとき左手甲は地面に向けて振りおろすイメージ
「ダウンスイングでは、よく、グリップエンドをボールに突き刺すように――といったことがいわれる。ある人にとっては、有効な方法かもしれない。でも、私の場合は、ダウンスイングからは、つねに左手甲が地面に向くように意識して振っている。実際に地面を向くことはない。なぜなら、そうさせないために十分の重さのあるクラブを持っているからだ。だから、私の意識しているところは、第三者には見えない。しかし、私は左手甲を地面に向けるというイメージでダウンスイングしている。これが、左脇の絞りにつながるし、腰のレベル回転にもつながる。左脇がきっちり締まっていれば、最小限のエネルギーで、最大限のヘッドスピードを得られる」
連続写真の⑦⑧で、ネルソンのいわんとする“ヘッドの走り”がわかる。
「腰を突き出していくようなダウンスイングは、クラブヘッドにブレーキをかけるのと同じ。その場で水平回転をさせるのは、クラブヘッドの通り道をつくってあげることも意味している。私にとって、すべての体の動きは、クラブヘッドを最大限に働いてもらうためのもので、それ以外の何の意味ももたない」
ゆっくり振っているようで、実は、肝心な部分はMAXスピードに達している。
これを「ムダのないスイング」という。余計なところに力を入れなければ、クラブヘッドはいくらでも走るようになる。ネルソンは、その滑らかなスイングで全米プロ2勝をあげたのである。
ゴルフトゥデイ創刊600号企画とは
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