ミスしないためのアドレスのポイント02|肩が開きやすい人は左手でクラブをセットするとグッド!
コースで役立つ! 男子ツアープロ・伊藤有志が教える実戦テクニックVOL・2
目標に対してスクエアに構えることがグッドショットを打つための第一条件だ。ところがスクエアに立つことは思った以上に難しい。そこで男子ツアー期待の若手プロ、伊藤有志に正しいアドレスの作り方をアドバイスしてもらった。
肩が開きやすい人は左手でクラブをセットするとグッド!
スタンスはクローズでも肩がオープンになっている人が多い
練習場では結構グッドショットが打てるのにコースに出るとサッパリ。そんな風に嘆くゴルファーの方が多くいます。練習場は平らなのにコースは傾斜地が多いとか、コースは練習場と違ってメンタル的な不安要素が多いなどの理由があげられますが、一番はコースでは方向を示すものが何もないという点に尽きると思います。練習場はマットの向きに沿ってアドレスできますし、同じ条件で何発でも打てますよね。でもコースに出たら自分で目標を決めて、目標に対してスクエアに構えるといったルーティンが要求されます。それに1球1球が勝負ですから、プレッシャーの度合いも全然違います。
ショット前にボールの後方に立ち、ボールと目標を結ぶ飛球線をイメージします。そこまではきちんと実行していても、アドレスを作る段階でほとんどの人がカラダの向きを間違えてしまうのです。もっとも多いパターンはスタンスがクローズで、肩はオープン。両足のラインは目標の右を指しているのに、肩のラインが目標の左を向いてしまうチグハグな姿勢です。遠くの目標ばかりを見ているとカラダが右を向きやすくなります。でも肩を右に向けると目標が見づらいから肩だけを無意識に開いてしまいがち。それにドライバーはボールを左カカト内側の延長線上付近にセットするので、どうしても肩が開きやすい。結果的にアウトサイドインの軌道となり、スライスやヒッカケなどのミスが生じやすいのです。
クラブを左手で持てば肩のラインをスクエアにセットしやすい
アドレスを作るとき、クラブを右手に持ってフェース面を目標に真っすぐ向ける人が多いことと思います。このルーティン自体は間違いではないのですが、こうすると左半身を開いた体勢からアドレスを作ることになり、肩のラインがどうしてもオープンになりやすい点に注意してください。肩のラインが目標の左を向きやすい人でしたら、クラブを左手に持ってフェース面をセットするのがオススメです。そして肩のラインを飛球線と平行にセットし、腰やヒザ、足という順でカラダのパーツごとに平行になっているかを一つ一つ確認しましょう。左手でクラブをセットするとき、右手を胸やお腹の前に添えると飛球線のイメージが明確に浮かび、スクエアに構えやすくなります。アドレスを作る所作にあまり時間をかけないように、速やかにチェックする習慣をつけましょう。
もう一つ、クラブヘッドの位置ですが、ボクはクラブヘッドをスイング軌道の最下点の近くにスクエアにセットするのがよいと思います。左カカト内側の延長線上付近にセットしたボールはアッパー軌道でとらえるポジションですから、ボールに対してスクエアに合わせるのは実はフェースが少し開いた状態です。ボールのすぐ近くにフェースをセットするなら、フェース面が少しかぶって見えるようでないと理屈に合いません。「日本一曲がらない男」といわれる稲森佑貴プロはクラブヘッドをボールから離してスタンスの中央にセットしてからテークバックを開始しています。左足の前に置いたボールに対してクラブヘッドを合わせると肩が開きやすいけれど、スタンスの中央=スイング軌道の最下点にクラブヘッドをセットすれば肩のラインがスクエアになり、真っすぐのイメージが出しやすい点は大いに参考になるでしょう。
左手でクラブを持ってアドレスを作ればスクエアに構えやすい
伊藤有志
いとう・ゆうし
1994年12月15日生まれ、三重県出身。167㎝、68㎏。東北福祉大ゴルフ部を経て17年プロ転向。レギュラーツアー、Abema TVツアーに出場。初優勝に期待がかかる若手プレーヤー。夫人は女子プロの大西葵。アイシグリーンシステム所属。
取材・文/三代 崇
写真/相田克己
協力/船橋カントリークラブ
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