ミスしないためのアドレスのポイント01|アドレスは「ジャンプして着地」の感じで構えるのがコツ!
コースで役立つ! 男子ツアープロ・伊藤有志が教える実戦テクニックVOL・1
ラウンド中にドライバーのミスショットが続けて出てしまいパニック状態に。そんなときはスイングをいじるよりもアドレスに着目しよう。ミスしないアドレスのポイントを男子ツアー期待の若手プロ、伊藤有志がわかりやすくレッスン。
アドレスは「ジャンプして着地」の感じで構えるのがコツ!
ミスショットの原因の大半は間違ったアドレスの姿勢にある
ボールが右や左に飛んでばかりで大叩きの連続。「おかしいな〜」「なんでだろう」とスイングにミスの原因を探ろうとする人がとても多いけれど、実をいえばミスの原因の8割近くがバランスの悪いアドレスの姿勢なのです。ラウンド中にスイングを改善して立て直すのはとても難しいこと。でもアドレスをちょっと修正するだけでもカラダの動きがスムーズになり、いい感じを取り戻せることがよくあります。
アマチュアに多く見られるパターンは、腰が立って背中が丸まった「棒立ち&猫背」の姿勢です。こうなると体重がカカト側に多く乗り、インパクトで上体が起きてしまいやすくなります。ボールの近くに立ちすぎてツマ先体重になる人もいますが、どちらかといえばカカト体重でヘッピリ腰になっている人が大多数です。下半身に安定感が見られず、スイング中に腰がスエーしたり足やヒザが無駄に動いたりしやすいのです。
バランスのいいアドレスを作る手順を説明しましょう。
・直立の姿勢になり、クラブを胸の前で持つ
・両足を肩幅くらいに広げて、骨盤を前傾させながら上体を折り曲げる
・ヒザを伸ばしたままでクラブヘッドを地面まで下ろす
・最後に両ヒザを軽く曲げてバランスのいいアドレスが完成
ここで重要なのは上体を前傾するとき、背中のラインを真っすぐ伸ばした状態で骨盤を一緒に前傾させること。お尻を少し後ろに下げる感じを出すと骨盤を前傾しやすいでしょう。棒立ち&猫背のアドレスになってしまうのは骨盤を立てたまま上体を折り曲げるからです。
この手順でアドレスを作ると重心が自然と両足の母指球に乗ってきます。ボクの場合は、母指球は両足の親指側のツケ根付近の盛り上がった部分ですが、ここを意識しておくと両足の内側に重心を感じることができます。プロ野球の野手が構える姿勢を見ても、重心が両足の内側にかかっているように見えますよね。下半身が安定しやすくて、動き出しがスムーズにいきやすい重心配分というわけです。スタンス幅は肩幅より少し広め。両手は左モモのツケ根の前。ボールの位置は左カカト内側の延長線上か、やや内側が基準です。
アドレスがわからなくなったらジャンプしてみるのが一番
骨盤を前傾させながら、軽くお辞儀する感じで上体を折り曲げればモモの後ろ側のハムストリングに張りが感じられて、お腹も自然と引き締まってくるでしょう。アドレスがわからなくなったときは軽くジャンプしてみてください。ジャンプして着地したときって、いわゆる「腰がしっかり入った」状態となりますよね。骨盤の前傾やヒザの曲げ具合、両足の重心などがすぐにつかめて、バランスのいいアドレスを作るためのヒントになると思います。
上体は基本的にはラクにしておきます。クラブを上から押さえつけるように構えると肩や腕に余分な力が入りやすいですから、両手で何かを持ち上げるときのように両ヒジを下に向けた体勢から両手をグリップしましょう。両ワキは無理に締めないで。腕の重さで自然にワキが締まるという感じです。上体のほどよい脱力と下半身の安定感がバランスのいいアドレスを作るポイントです。
お尻を後ろに下げる感じで骨盤を前傾させるのがアドレスのポイント
伊藤有志
いとう・ゆうし
1994年12月15日生まれ、三重県出身。167㎝、68㎏。東北福祉大ゴルフ部を経て17年プロ転向。レギュラーツアー、Abema TVツアーに出場。初優勝に期待がかかる若手プレーヤー。夫人は女子プロの大西葵。アイシグリーンシステム所属。
取材・文/三代 崇
写真/相田克己
協力/船橋カントリークラブ
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