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トップやアドレスを変えてもダメだった方必見!インパクトから変える方法

ベン・ホーガンを先生に!森プロが解説する『アイアンが際立つ!強いアレンジの作り方』【第1回】

2022/07/31 ゴルフサプリ編集部

ベン・ホーガン,アイアン

スイングの改造や、個性を生かす打ち方のアレンジはなかなか上手くいかず、失敗に終わりやすい。だが、ホーガンは見事にスイングアレンジに成功した。「トップの位置やアドレスの仕方を変えてもダメ。インパクトイメージから変えるのが正解」と森プロは言う。

GOLF TODAY本誌 No.602 73〜77ページより

インパクトを忘れるとスイング改造はできない

ホーガンがスイング改造に成功した理由

慣れ親しんだスイングをアレンジ、改造するのはアベレージよりも技術が固まっている上級者やプロのほうが難しい、と森プロ。

森 守洋

「それでも、スイング改造に成功した歴代の名手には共通項があります。それは〝インパクトの精度を高める〟意識を持つことです。スイング改造の最優先事項は〝安定性〟のアップです。たとえば飛距離アップを目指すにしても、キャリーや方向性といった弾道の安定、スイングの反復性が大事。その要は、再現性の高いインパクトということなんです」

ともすれば、トップのポジションやフォローの抜き方などに意識が向きがちだが、それでインパクトへの意識が薄れると、スイング改造は失敗しやすいという。
「ホーガンはワッグル動作を弾道アレンジの手段にしていました。この〝インパクトのリハーサル〟をプレーの軸にしていたから、スイング改造にも成功したのです」

形や動作に気を取られるとショットが乱れて挫折する

トップの形だけを変えるのはNG

トップの形だけを変えるのはNG

スイング改造やアレンジを意識すると、アドレスやトップといったチェックしやすいポジションの変更を意識しがち。だが、本来はその変更がインパクトや弾道をどう変えていくのかを考えながら調整していく必要がある。

フェースの向きもインパクト優先で

フェースの向きもインパクト優先で

弾道コントロールとフェースの向き管理は密接な関係にある。だが、ハーフウェイダウンでチェックしても、肝心のインパクトと結びつけなければ意味がない。大事なのは、インパクトへ向かうスナップ動作との整合性だ。

スイングの要は常にスナップ動作にある

ヘッドでポンと球を弾く感覚/アレンジに役立つ“ワッグルアプローチ”

ヘッドでポンと球を弾く感覚

「スナップ動作は、スイングの最小パーツ。身体で出力したエネルギーを、最小の動きで最大限に伝えるために、必須の動作です。スイング改造やアレンンジの際にも、この動作をベースにすれば失敗することなく、イメージする弾道や身体の動きを構築することができます」

「打点、ヘッド軌道、フェース向きのアレンジを打球に反映できるホーガンの“ワッグルアプローチ”は、スイング改造時のスナップ動作のチェックに最適です。この“手応え”を崩さないよう、フルスイングにつなげていくのがベストです」

スイング改造時のスナップ動作の捉え方とは?

【スイング改造の始め方】スナップ動作の基本を再確認する

スイング改造時のスナップ動作
“ヘッドで叩く”から身体はついてくる。バドミントンやテニスと同じ。

ラケットの打面をコントロールして打つバドミントンやテニスでは、手首を固めて、ボディターンで腕を振るなどといった発想自体ナンセンス。スナップを利かせて叩くイメージに、身体がついていくところから始めるのが正解。

ホーガン流ワッグルでスナップ動作をおさらい

ホーガン流ワッグル

「ホーガン流ワッグルでは、グリップエンドが支点ではダメ。左手のたぐり動作でグリップエンドを動かし、右手首が支点になるように動かすのが正しいスナップ動作です」

ヘッドは回すから抜けがスムーズに

ゴルフ,フェース向き

「ヘッドの刃を球と地面の間にキッチリ打ち込むのではなく、バウンスを着地させてからフェースを立てていく。打球に力が伝わり、抜けもスムーズになります」

ヒール後方のバウンスから着地、フェースを立てる動きでバウンスが前転しつつ、地面を押さえて(赤色部分)ヘッドが抜けるイメージ。

陳清波が実践!1ヤード飛ばすアプローチ

スイング改造で特に難しいのがグリップ。練習を続けていても、気づかないうちに元の握り方に戻ってしまいやすい。「ホーガンと同様に、私の師匠の陳清波もフックグリップをスクエアに修正して、ショット精度を高めましたが、2人ともプロになってからのトライだったので、やはり難しかったはずです。成功したポイントは、ホーガンの場合はワッグル動作で〝インパクトのリハーサル〟を繰り返したからでしょう。陳先生の場合は、そのワッグルからヒントを得て編み出した〝ワッグルアプローチ〟によるものです」

陳清波は指導法として〝ワッグルアプローチ〟を洗練させたが、ポイントは2つ。ティアップした球をロフトなりにより低く打つことと、1ヤードキャリーを打てるようになること、と森プロは言う。
「インパクトのフィーリングを構築する、最高のドリルです」

Ben Hogan
ベン・ホーガン(1912~1997)

アメリカ・テキサス州出身。身長173㎝、体重68㎏。ツアー通算64勝。メジャー3勝後の1949年に自動車事故で瀕死の重傷を負うが、翌年に復帰。以後、メジャーでは1953年の3冠を含む6勝を加え、グランドスラマーに。1948年に『パワー・ゴルフ』、1957年にレッスンのバイブルと呼ばれる『モダン・ゴルフ』を著し、現代でもそのスイング理論は多くのゴルファーに影響を与え続けている。

ホーガンアナリスト 森 守洋

森 守洋

ベン・ホーガン(1912~1997)を手本としたダウンブローの達人・陳清波に師事。現在もホーガンの技術研究に余念がない。

イラスト/久我修一 取材協力/東京ゴルフスタジオ

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