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かゆい!そうなる前に!ブユに刺されないための対処法|ゴルフと虫刺され2

生涯スポーツ・ゴルフと健康「末長くゴルフを楽しむために」|第21回

2022/10/11 ゴルフサプリ編集部

生涯スポーツ・ゴルフと健康「末長くゴルフを楽しむために」|第21回

かつて蚊やブユ(ブヨ)に刺されるのは決まって夏でした。しかし近年、皮膚科のクリニックには、春から秋までブユに刺された患者さんが絶えず受診。特に9月、10月はゴルファーが目立つそうです。前回は、ブユに刺されてしまった場合の対処法を皮膚科医の松本美緒先生に教えていただきました。今回は、プレー中ブユに刺されないようにするための予防法についてお聞きしましょう。

10月のゴルフ場は「虫刺され」に要注意!|ゴルフと虫刺され1

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ブユ(ブヨ)に刺されたら腫れる前に対処することが大事です

ブユの被害は9月、10月にも多発中

秋は1年のうちで最高のゴルフシーズン。しかし、せっかく気持ちよくラウンドをしたあと「ブユに刺されたところが腫れて熱をもち、散々な目に遭った」というゴルファーが目立ちます。

蚊やブユによる虫刺されといえば、以前は5月から7月の「夏限定」だったのに、ここ数年は春から秋まで。特に9月、10月は多発しがちなのです。

ゴルフ場でブユに刺されないようにするには、どうしたらいいのでしょうか。さっそく予防法について皮膚科医の松本美緒先生(品川区・サザンガーデンクリニック)に教えていただきました。

ミニスカートや短パン、短いソックスはNG

「ブユから身を守るための一番のポイントは、体の露出を少なくすることです。服で覆っているところより直接肌を出しているところの方がどうしても刺されやすいからです。なるべく肌を出さないことが重要ですから、女性ゴルファーでしたら丈の短いスカートやキュロットや短パン、ノースリーブシャツはNG。男性ゴルファーも足首の出る7分丈パンツやシューズ内に収まる短いソックスを避けた方がいいのは言うまでもありません。ソックスからほんの少しでも足首の肌が出ていたら、すぐに刺されてしまいますので注意してください」(松本美緒先生、以下同)。

短いスカートや短パンは避けた方がいいことは一般ゴルファーにも想像がつきますが、シューズの中に収まるアンクルソックスが好ましくないというのは盲点だったかもしれません。

ブユが棲んでいる芝を歩いてゴルフをしている

「短いソックスが好ましくないのは、ブユの多くが芝生に棲んでいるからです。ブユはおもに芝生に生息して、低空飛行をするのが特徴です。蚊は、人の顔や腕や上半身をよく刺しますが、ブユは生息の特徴から、ヒザより下を刺すことが圧倒的に多いのです。芝だけでなく山や渓流などにも棲んでいるため、ゴルファーはもちろんトレイルランニングを楽しむ人などもブユに刺されやすいので、注意が必要です」。

ブユが棲んでいる芝の上を歩き、芝の上にあるボールを打ちながらゴルフをしているわけですから、足を刺されやすいのは当然なのでしょう。七分丈パンツや短いアンクルソックスはゴルファーに定着しているファッションの一つですが、この時期ブユに刺されないための予防としては、足元をしっかり隠してコースに出た方がよさそうです。

生涯スポーツ・ゴルフと健康「末長くゴルフを楽しむために」|第21回

虫よけスプレーは“ディート”という成分で選ぶ

ウェアのほかに、いい予防法はあるのでしょうか。

「有効なのは虫よけスプレーです。ひとくちに虫よけスプレーといってもいろいろな製品があり、迷われるかもしれません。その場合は、”イカリジン”や“ディート”という匂いのきつい成分が入っているものを選ぶのがオススメです。足や腕など露出しているところに満遍なくかけるといいでしょう。女性ゴルファーのなかには香りのやさしいアロマタイプを好む方もいらっしゃいますが、アロマの虫除けスプレーは比較的、効き目が薄いといわれています」。

ドラッグストアで虫よけスプレーを購入するときは、成分をよく見て“イカリジン”や“ディート”(※編集部注)が含まれたものを選ぶのがよさそうです。

生涯スポーツ・ゴルフと健康「末長くゴルフを楽しむために」|第21回

かゆみが出る前に対処して悪化を防ぐ

ここまでのお話から、ブユから身を守るには肌の露出をしない、虫よけスプレーを使用するのが大事であることがわかりました。とはいえ、それでも絶対にブユに刺されないとはいえません。

「ブユ(や蚊)は、人の皮膚にハリを刺して血を吸うときに、唾液腺物質というものを出します。その物質が腫れやかゆみなどの反応を引き起こすのです。最初は遅延型反応といって刺されてから1〜2日後に、何度も刺されると即時型反応といって刺されてから数十分で腫れやかゆみが生じるようになります。いずれにしても、出血や腫れによって刺されたことに気づいたら、前回ご説明したように指先でつまんで唾液腺物質を出す、ペットボトルなどを患部に当てて冷やすといった対処をしてください」。

まずは予防をすること。それでも刺された場合は、決して放置をせず、きちんと対処とケアを行なって悪化させないようにすることが大事です。

10月に入って秋らしい日も増えてきましたが、もうしばらくの間、ブユからしっかり身を守りましょう。

※編集部注/イカリジンは年齢制限、使用頻度制限がありません。ディートは生後6か月以上の年齢制限があります。乳幼児へのご使用には十分ご留意ください。

【虫刺されのまとめ】
〈ウェアの注意点〉
・なるべく体の露出を少なくする
・短いスカート、キュロット、短パン、
七分丈パンツ、短いソックスは避ける

〈その他の予防グッズ〉
・“イカリジン”や“ディート”という成分入りの虫よけスプレーが有効
・アロマは効き目が薄い

〈ブユの特徴〉
・芝、山、渓流などに棲んでいる
・低空飛行をする
・少しでも肌が出ているところを刺す
・人のヒザから下を刺すことが多い

取材・文/野上雅子

松本美緒

松本美緒
サザンガーデンクリニック副院長(東京都品川区)
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。順天堂大学病院、文京区慈愛病院、巣鴨皮膚科医院勤務を経て、2008年京成小岩皮膚科クリニック院長、2010年9月から現職。長年にわたり皮膚科一般外来および脱毛症専門外来等に携わる。小児皮膚科、大人のスキンケア、脱毛症、アトピー性皮膚炎、じん麻疹、ニキビ等を専門とする皮膚科のスペシャリスト。幅広い患者さんに丁寧な診察とわかりやすい説明で接し、厚い信頼を得ている。


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