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ZOZOチャンピオンシップのミカタ!中島啓太、金谷拓実、河本力、大西海斗が今後世界で活躍するには!?
レックス倉本のGOLFアメリカンな話”ちょっと聞いて〜や‼︎”/第29回
今週は日本のゴルフファンの方たちが待ちに待ったZOZOチャンピオンシップです。初めてZOZOが日本の習志野CCで開催されタイガーが優勝、一度アメリカ開催を挟みましたが、昨年は松山選手が素晴らしい優勝を果たし、日本のゴルフファンの盛り上がりは記憶に残るほどでした。今年のZOZOはコロナやLIV GOLFに移ってしまった選手らが出場しないことでフィールドは少し今までとは違っているかもしれませんが、それでも昨シーズンから活躍し始めた注目選手もたくさん出場しますので楽しみなのは変わりません。今回はそんなZOZOチャンピオンシップの私なりのミカタをお話しします。
世界ランク上位選手に加えて、大活躍の韓国勢と日本人若手に注目!
ずばり、私の今年のZOZOの注目選手は、ザンダー・シャウフェレ、コリン・モリカワ。それに加えてキャメロン・ヤング、サヒス・ティガーラ、デービス・ライリー、ミト・ペレーラの4人は昨シーズンルーキーだったにもかかわらず堂々たる成績を残してこのZOZOへの出場を果たした、今勢いのある選手たちです。彼らの中にはアマチュア時代に日本に来たこともある選手もいます。そして、今回の大注目なのが韓国勢の選手たちです。中でも韓国勢を牽引しているのがトム・キム(キム・ジュヒョン)です。
先週のシュライナーチルドレンオープンで勝ったトム・キムは今いちばん熱い男に間違いありません。そのトム・キムはまだ20歳なのですが世界ランキングは15位。アジアツアーでは18歳の時にパナソニックオープンで優勝、昨シーズンのシンガポールオープンでも優勝しアジアの賞金王になりました。また、昨シーズンのスコティッシュオープンで2位に入り賞金金額がある一定の金額を超えたことで、PGAツアーからテンポラリーイグゼンプション(スポンサー推薦枠での出場権を無制限に与えられる)を獲得。それによりPGAツアーに本格参戦し、昨年のウィンダムオープンで見事に優勝。勝ち方も面白くて、初日最初のホールのパー4でいきなりダブルパーの8でスタートしたにもかかわらず最終日に61で優勝。先週のシュライナーでもトップ選手の1人のカントレーを破って優勝。3週間前のプレジデンツカップではアメリカチームのエースペアーでもあったカントレー&シャウフェレ組にキム・シウとのペアーで勝利。最終ホールでトムの劇的なバーディで負かしており、大物キラーと言われるくらい勝ちっぷりのいい選手です。とにかく実績以上に記憶に残る戦いをしてきている選手です。
さらに韓国勢と言えば、24歳のイム・ソンジェはPGA ツアー2勝、KFT(2部ツアーであるコーンフェリーツアー)2勝。31歳のイ・キョンフンはPGAツアー2勝、日本ツアー2勝。27歳のキム・シウはPGAツアー3勝、KFT1勝。他にもまだいますが、とにかく今凄い勢いで韓国勢は頑張っています。何でこんなに韓国勢が頑張ってきているのか。私なりに思うことは、特にトムのように、彼はどちらかと言えば飛距離は飛ばない選手にもかかわらずこれだけの強さを発揮しているのは戦歴を見てもわかるように世界中のレベルの高いツアーで揉まれてスキルアップをしてきているということなんです。先の韓国人選手らも韓国ツアーから始まってアメリカの2部ツアーのKFTで揉まれてPGAツアーに上がり、また日本ツアーで勝ったことを踏み台にPGAツアーに入り、常に自分たちを競争力の高い場所に置いてその中で自分の特徴を生かした攻め方を研磨しながら、現在はPGAツアーに参戦するまでにレベルアップしてきています。松山選手にも同じことが言えます。アマチュア時代にマスターズに出て日本ツアーの賞金王になったらすぐにアメリカに出てきて今の大活躍につながっています。
そこで、今回参戦している若い日本の選手たち、特に私は中島啓太、金谷拓実、河本力、大西海斗の4選手にはこれからの世界での活躍を期待したいと注目しています。ここまでいろんなところで揉まれて日本ツアーで優勝し、これから日本ツアーで稼いでいけるという準備もできているんだけど、そこに止まらずにすぐにKFTでもいいし、アジアンツアーでもいい、DPツアーでもいい、とにかく次にレベルの高い場所に身を置いて揉まれて一歩一歩レベルアップしていくことに目を向けて欲しい。それができるかできないか。韓国勢の選手にできて日本人選手たちができないわけはないと思います。他にも私が知らない若い選手がたくさんいますが、今回のZOZOをきっかけにPGAツアーの選手とプレーをして、スゴイなぁと思ったり、反対に大したことないぞと思ったり、肌でそういうことを感じながら世界に出ていくことを考えるきっかけにぜひして欲しい、こんな思いで今週のZOZOを見てみようを思います。
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まだまだここに書ききれなかったことがいっぱい。さらに詳しい話の続きは、下記「レックス倉本のBYTC GOLF」のYouTube音声動画で引き続きお楽しみ下さい。Podcast、Anchor、Spotifyでも配信中。「レックス倉本」で検索してください。
▼レックス倉本 プロフィール
本名は倉本泰信(くらもとやすのぶ)。1991年プロゴルファーに転向/コメンテーター歴14年広島出身。広島カープの大ファン。毎朝、目覚めとともにカープの試合状況をチェックするのが日課。大学時代をアメリカで過ごしたとき、唯一日本のブリヂストンのボール”Rexter”を使っていたのでゴルフ部のチームメイトから”REX”(レックス)と呼ばれるようになる。アマチュアゴルファー時代は、広島県の瀬戸内高校ゴルフ部からアメリカのオクラホマ州立大学を経てイーストテネシー州立大学ゴルフ部で腕を磨く。在学中には2度オールアメリカンに選出され、1990年に日本アマチュア選手権優勝、全英オープン出場を果たす。大学卒業後、1991年に日本のプロテストを合格しプロデビュー。その後、ヨーロピアンツアー、カナダツアー、アジアツアー、日本国内ツアー(1995年2部ツアーの賞金王に輝く)に参戦。2007年より米国ゴルフチャンネルでUS PGA Tour 、European Tour、US LPGA Tourなどのコメンテーターとして活躍。現在はフリーランスとしてGOLF TVでの解説のほか、 NHK、WOWOWでUS PGA Tour、US LPGA TOURの現地レポーターとしても活躍中。
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