カップインの確率が低いのは、なんとなく構えているから！パットのアドレスを見直せば90切りができる
ゴルフにおいて正しいアドレスは不可欠。もちろん、これはパッティングにも当てはまります。でも多くのアマチュアは、ただ何となく構えている人が多いのです。
ゴルフはターゲットスポーツなので、正しく構えることが大前提
スコアメイクの鍵は、何といってもパッティングです。多くの人が安定したストロークを身につけたいと練習に励んでいることからも、これに異論はないでしょう。
しかし、若手女子プロの鶴岡果恋や澁澤莉絵留、村田理沙のコーチで、関東ゴルフ連盟チームKGAジュニア技術担当コーチもつとめる重田栄作プロはこう言います。
重田プロ 「ストロークの練習の前に、『きちんと構える』ことができないとカップインはのぞめません。にもかかわらず、ほとんどのアマチュアはなんとなく構えている人ばかり。そして、なんとなく構えている人はアライメント（方向取り）も狂いがち」
これでは、仮にいいストロークができてもボールは狙ったところへ転がっていきませんし、カップインする確率は当然低くなります。
ボールを打つ練習、距離感をつかむ練習、こういったことももちろん大切ですが、ゴルフはターゲットスポーツなので、目標に対して正しく構えること、正しい方向を向くということが大前提です。
ここをおろそかにすると、なかなかスコアは縮まりません。
一直線に見える位置がボールとの適切な距離
重田プロ 「正しいアドレスを身につけるために必ずやってほしいことがあるので、それをお話ししましょう」
正しいアドレスを身につけるための練習方法
（1） 6メートルほどの長さの糸や紐を用意。それを床にピンっと張って、テープなどで固定する。
（2） 固定した糸の両端と真ん中にボールを置く。置くときは、3個のボールが一直線になるようにきちんと置くこと。
（3） 3個のボールのうち、両端に置いたボールは一方が打つボールで、もう一方が仮想カップとする。
（4） 打つボールのところに立ったら、6メートル先のボールに対して、いつも通りにフェースをスクエアにセットしてアドレスする。
（5） アドレスしたら、普段カップを見るときと同じように顔（首）を動かして、真ん中に置いたボールと、6メートル先に置いたボールを見る。
（6） 真ん中に置いたボールと6メートル先に置いたボールが一直線に並んでいるように見えているかどうか、をチェック。
（7） 真ん中のボールが打つ方向に対して左側に見えるなら、一直線に見える位置までボールから離れる。
（8） 真ん中のボールが打つ方向に対して右側に見えるなら、一直線に見える位置までボールに近づく。
重田プロ 「真ん中のボールと6メートル先のボールが一直線に見える位置が、アドレスしたときのボールとの距離です。いつもこの距離でアドレスできるように、ボールの中心とツマ先の距離を測っておきましょう。
ボールとツマ先の距離のほか、前傾角度や目の位置などで見え方が変わってきます。これらをも考慮して、一直線に見える位置を見つけることが、正しいアドレスを身につけるためのファーストステップです。
一直線に見えるか見えないかをチェックせず、いつも誤差のある見え方のままパッティングをしていると、こういうことになります。誤差のせいでカップインの確率が低いのに、それに気づかないでいるとストロークに問題があると思ってしまい、『どう打ったらいいのかわからない…』といったことにつながります。
こういったことを避けるためにも、自分の見え方をチェックし、それに則ったアドレスを身につけることがとても大切。細かい部分にまで気を遣うことで90台、もしくはそれ以上のスコアを手にすることができるでしょう。」
方向取りの不安をなくすパターを積極的に使う
重田プロ 「適したアドレスをつくることができれば、いままでより見え方の誤差が減少した分、アライメントもよくなるはずです。ボールに線を書いて、その線をターゲットに合わせることはもっとも一般的なアライメント取りの方法ですが、誰でも効果を感じられる方法なので、不安がある人はぜひ取り入れてください。
方向を合わせやすいパターもたくさんありますので、そういったタイプのパターを使うことも効果が大きいでしょう。
オデッセイのWHITE HOT VERSAパターなどは、ヘッドの上面が大胆な黒と白のデザインになっていて、万人にとってアライメントが取りやすくなっていると感じます」
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重田プロ 「もちろん、なかには方向取りのためのサイトラインが細くて、小さいタイプが好みという人もいるでしょう。VERSAパターのような大きなタイプだろうと、逆に小さなタイプだろうと、選び方は人それぞれで構いません。
しかし方向取りに自信がない、不安がある、こういう人は迷わずVERSAパターのようなハッキリしたデザインのものを選ぶといいでしょう。
ゴルフはメンタル的なものがとても大きく影響するため、可能な限り不安要素を取り除くことが、この目標スコアを手に入れるための近道になります」
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宮川岳也（みやかわ たけや）
ゴルフ雑誌編集記者を経てフリーのゴルフライターに。レッスンやギアはもちろん、ゴルフの歴史などにも精通。また、無類のスイングマニアで、スイング理論が大好き。ここ数年は競技ゴルフに明け暮れ、毎日の練習を自らに課している。
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