「アイアンはダウンブローに打たなきゃダメ」の思い込みは危険!? 今どきアイアンの選び方
石井良介のゴルフ・すべらない話:第8回
リリースしながら打った方が芯に当たりやすいアイアンもある
ダウンブローに打てるアイアンを選んだ方がいい、という意見も多いですが、昨年のZOZOチャンピオンシップでPGAツアーの選手を見たところ、昔と比べてターフをとっていませんでした。レベルスイングとまでは言わないまでも、抑え込んでフケ気味のボールを打って止めるのではなく、最初から高い球をバーンと打って上から落として止める。ラフにしてもかなり手前からゴッソリ芝を刈るように振り、高さ出して止めるプロも多くいました。重心が高い軟鉄鍛造のクラブで上から打ち込むプロばかりではないのです。
もちろんダウンブローでボールを押さえ込むのはひとつの技術として有効ですが、中空アイアンなど、ヘッドによっては極端に打ち込むと美味しいところでヒットできないものもある。道具の使い方という視点でスイングを見た場合、そういったロジックがわかっていないと道具の恩恵を受けられないというのもまた事実なのです。
どちらかと言えば、僕はオールドスタイルでゴルフを覚えた側なのでダウンブローに打っていますが、将来的にもそれが主流なのかと聞かれたら、そこまでダウンブローにこだわらなくてもいいと思う。パンチショットで抑え込んで、みたいなスタイルからちょっとずつ変わってきているからです。全盛時のタイガーさんは草鞋のようなターフを取っていましたが、最近のタイガーさんはあまりターフを取りませんから。
ダウンブロー至上主義は、そもそもダフるところに端を発しています。シャクるような打ち方をして大幅に手前からダフった時に「ダフるのはダウンブローじゃないから」と誰かが言う。「だからダウンブローに打たなきゃダメ」みたいな論法ですね。
でも、僕にはこんな経験があります。フェアウェイ脇のクロスバンカーから140~150ヤード打つ時に、体重を左足に乗せてダウンブローに打っていましたが、ある時それが上手くいかなくなりました。球が低く出てアゴに当たることが数回あったのです。
「下手になったのかな」と思って試行錯誤したところ、今のアイアンは右足体重でシャローに打った方が飛ぶことがわかりました。重心が低めなので、上から打ち込むよりリリースしながら打った方が芯に当たって距離も出るし普通に狙っていけるんです。使っている道具によって技術も変わってくるものなのか、と思うとともに、昔覚えた技術だけでは今のクラブを使っている人に向けたレッスンはできないんだと改めて思いました。
石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。
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