パッティングでショートのミスは厳禁。成長スピードが変わる2つの方法とは?
あなたもパター巧者になれる!藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方 第28回
ゴルフにミスはつきものだが、そのミスに対してどう向き合い、どう対処すればいいのか。ここがレベルアップの重要なポイントだ。
GOLF TODAY本誌 No.621/102〜105ページより
取材・構成・文/小山俊正 撮影/相田克己 取材協力/葛城ゴルフ倶楽部
ミスパットの対処法
ショートしやすい人はインパクト重視
本番になると、打ち切れずにショートしてしまう(打球がカップに届かない)ことがありますよね。このミスが直らない人は、次の二つの方法を試してみましょう。
一つは、フォロースルーでパターのヘッドを無理に前に出すことをやめましょう。左右対称に振る、ヘッドを低く長く出すといったセオリーがありますが、それを守ってヘッドを無理に出すと、インパクトが弱くなったりフェースが開いたりするからです。
そこで、インパクトでボールをコツンと打ったらヘッドを止める、あるいは、ボールを打った直後にヘッドを後ろ(飛球線後方)に引いてみてください。こうしてフォロースルーよりインパクトを重視したほうが、緩むことなくボールを強くヒットできます。
カップをややオーバーさせるライン取りでボールのコロがりを頭にしっかり描く。
もう一つは、グリーンを読む際に、カップをややオーバーするようなパットのラインをイメージしましょう。
ジャストタッチで狙うのではなく、20~30センチオーバーが理想的。そして構える時に、そのボールのコロがりを頭にしっかり描きます(左写真)。
曲がるラインもカップをオーバーさせることを考慮し、ラインを浅く(曲がり幅を小さく)読むことがコツ。この習慣をつければ、ショートのミスが減り、カップインの確率がアップします。
Get in!攻略ポイント1|インパクトを重視する
インパクト即フィニッシュ、あるいは、ボールを打った直後にヘッドを後ろに引くと、強くしっかり打てる(右)。
フォロースルーを無理に取ろうとすると、ショートのミスが出るので注意しよう(左)。
Get in!攻略ポイント2|ネバーアップ、ネバーイン
Never up、never in(カップに届かなければ入らない)という名言があるように、パッティングではショートのミスは厳禁。20~30センチオーバーのライン取りなら、たとえ入らなくても3パットのリスクを回避できる。
Get in!攻略ポイント3|打ち方に悩んだら目を閉じて打ってみよう
余計なことを考えなくなり一番自然な動きになる
ミスパットが続くと悩むことが多くなり、迷路にハマりがち。そこで「悩み過ぎて打ち方がわからなくなった」「イップスになりそう」という時は、練習グリーンで目を閉じてボールを打ってみましょう。
目を閉じることで、触覚や聴覚といった感覚が研ぎ澄まされ、手に伝わる打感や打球音をより感じ取ることができる。加えて、余計なことを考えずに済むので、本来のストロークといえる一番自然な動きになります。目を閉じて打ったら、次はその感覚のまま目を開けて打つ。この練習をくり返しましょう。
また、ミスパットが続く時はストロークのリズムが悪くなっているので、打ち方よりリズムを意識しましょう。自分なりのリズムを意識して打てば、ストロークが滑らかになる。これは、目を閉じて打つ練習と組み合わせるとより効果的です。
【リズムを意識して打つ】
1(イチ)、2(二)のリズムでも、1(イチ)、2(二)、3(サン)のリズムでも、自分なりのリズムを意識しながら打つことが大事。リズムが良くなれば打ち方も自然に良くなる。
Get in!攻略ポイント4|ミスを引きずるのはNG、グリーン上はライン読みに集中!
カップインをイメージすれば思考がポジティブになる
ミスパットをした時、私は「しょうがない」と割り切り、気持ちを切り替えます。やり直せるなら悔やみますが、いくら後悔しても元には戻らないからです。
ミスを引きずり、次のホールのグリーンでも打ち方を気にするのはNG。それよりも、「ライン読み」に集中することが大切です。パットのラインを丁寧に読み、カップインをイメージしたら、スパットを決め、そこにボールを打ち出すことに意識を向ける。こうすることで気持ちが切り替わり、ポジティブな思考になります。
ただ、「しょうがない」で終わらせてしまうと成長しないので、ラウンド後にしっかり反省しましょう。練習グリーンでその日のミスの原因を探り、対策を練るのが理想ですが、家に帰ってからでもOK。ミスを覚えているうちに、パターマットを使ってボールをコロがす。これがレベルアップにつながります。
【気持ちを切り替える】
3パットのミスをしたとしても「しょうがない」と割り切り、気持ちを切り替えることが大事。
【ミスの後悔と反省はラウンド後】
練習グリーンやパターマットなどでボールをコロがしながら反省し、ミスの原因と対策を練る。この作業をやるか、やらないかによって、成長スピードが変わる。
藤田寛之
ふじた・ひろゆき(葛城GC)
1969年6月16日生まれ。168センチ、70キロ。福岡県出身。レギュラーツアー18勝、シニアツアー3勝。2012年は年間4勝を挙げ、43歳にして初の賞金王に輝いた。23年シーズンは日本シニアオープンのビッグタイトルを獲得。得意クラブはパター。
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