FWやUTはロフトが多いがやさしいっていうのは本当か?

2024年初めに発表されたクラブがいくつか発売開始となり、市場はにぎやかになってきました。メーカーさんに事前予約の状況を聞くことができたのですが、フェアウェイウッド(FW)やユーティリティ(UT)は同じ番手でも、ロフト角が大きめに設定されたモデルが人気を集めているのだそうです。

そういったクラブは「HL(ハイローンチの頭文字)」といったネーミングがつけられていることが多いですね。2024年のモデルでいうと、キャロウェイの「Aiスモーク MAX」の3WにHLの設定があり、UTに関しては、ロフト構成は同じでも標準モデルより上がりやすさを重視した設計の「Aiスモーク HL ユーティリティ」が通常のラインアップとして設定されています。

そういった上がりやすい設計のクラブは、通常モデルよりミスに強い設計になっていることが多いのですが、例え同じ設計のヘッドでもロフト角が大きめのモデルのほうが、結果的にミスになりづらい傾向にあります。

ボールの高さを出すには、ロフトを大きくするのが最も効果が高い

ロフトが大きいほうがミスになりづらいという根拠は、いくつかあります。

(1)ひとつは、そのほうがボールが上がりやすく、多少打点のミスがあってもキャリーが稼ぎやすくなるので、安定した飛距離を得やすいという点です。最近のFWやUTは、低重心化することでインパクト時の縦のギア効果により上がりやすくする、といったことを狙うモデルが多いですが、ロフトによる上がりやすさより効果は小さめです。

(2)もうひとつのメリットは、安定したスピンが入るため、グリーンで止まりやすい点です。前述した低重心化による縦のギア効果は、スピンを軽減する効果もあるため飛距離を追求するにはいいですが、グリーン上で止める、狙うクラブの性能としてはマイナスに働くことがあります。

ヘッドの性能にもよりますが、最新のFWやUTはロフト角を大きめにすればしっかりした弾道の高さと安定したスピン量で狙える性能を確保しつつ、低重心設計によってミスしたときの余計なスピン量を軽減するといったかゆいところに手が届くスペックになります。

(3)それともうひとつのメリットとして、ロフトが大きいとつかまり性能が高まるという点があります。特にロフト角が小さい3Wなどは、HLのほうが上がってつかまるということもあり、通常の3Wよりやさしいと言えますね。

ヘッドスピードが穏やかで右へのミスが多いなら、HL系は超おすすめ

もちろんロフト角が小さくても自身のパワーで高さを出せる、しっかりボールをつかまえられるゴルファーにとっては、無理にロフトを大きくする必要はありません。ただ、狙うという性能を重視するなら、昔のFWのようなスピンがどうしても入ってしまうモデルはもはや存在しませんので、腕前に関係なくHLは選択肢に入るでしょう。

FWやUTが苦手、右へのミスが多い、ボールが上がらないといったゴルファーには、HL系列のモデルをぜひおすすめしたいですね。できればシャフトの重量やスペック、モデルもこだわれると一気に得意クラブに昇格するはずです!

■オグさん(小倉勇人・おぐら はやと)
元ゴルフ雑誌編集者のスウィング&クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、過去の経験で得た知識を武器にゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68。