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ドライバーの「シャフト交換」だけで飛距離アップ。どこまで伸ばせる?

戸川景の重箱の隅、つつかせていただきます|第44回

2024/04/11 ゴルフトゥデイ 編集部

阿部未悠

スイング、ゴルフギア、ルールなどなど…。ゴルフに関わるすべての事柄の“重箱の隅”をゴルフライター・戸川景が、独自の目線でつつかせていただくコラムです。
Text by Hikaru Togawa Illustration by リサオ
GOLF TODAY本誌 No.622/82ページより

シャフトで飛距離アップはどこまでできるのか?

シャフトで飛距離アップはどこまでできるのか?

最近の日本女子ツアーでは、ドライバーのシャフトは50g台が主流になりつつあるようだ。となると、一般男子アマも、50g台を選ぶ流れになるのかもしれない。

シャフトの軽量化には、なぜか抵抗感のある風潮が絶えない。特に上級者や、パワーヒッターを自負する者、アスリート志向タイプからは、軽量=マイナスの意見を聞くことが多い。
「スイング軌道がバラつく」「風に弱い軽い打球になる」「しなりがヤワで弾道が安定しない」など。アイアンに至っては「飛距離がバラつく」と言われたこともあった。だが、私はすべて〝言いがかり〟だと思っている。

単純に、慣れない重量帯のクラブを振った時の一時的な感覚にすぎない、ということ。もちろん、ゴルフスイングは反復性を高めることが上達への王道だから、この一時的な違和感を排除するために軽量化を拒むのも一手ではある。

だが、クラブの進化ではシャフトの軽量化は必然だ。30年前にはカーボンシャフトでも80g以上ないとパワーヒッター向きではないとされていたが、現在のトッププロは60g台で300ヤード超のドライブを放っている。数年後には、筋骨隆々のプロでも50g台以下に移行しているかもしれない。

要は、強度としなりの挙動だけ整えばいいはず。オフセンターヒットにも耐えられる強度を保ちつつ、しなり戻りによるフェースコントロールが噛み合えば、重量に関係なく飛距離も弾道安定性も理想値に近づけることができる。

イラスト,リサオ

さて、シャフト重量の話になると、軽量化するほど飛ぶようになるのか、と問われることがある。私は、それはないと思っている。

飛ばしのエネルギーはヘッド重量とヘッドスピードでほぼ決まる。そこにシャフト重量やフレックスは関係ない。昔、河村龍馬博士が「シャフトは糸でもいい」と述べたのが物理的な真実だと信じている。実際、昔の曲打ちのプロだったポール・ハーン・ジュニアは、ゴムホースをシャフトにしたパーシモンヘッドのドライバーで長打を披露していた事実がある。

クラブの動的なモーメントを下げてヘッドスピードをアップするには、シャフトが30g軽くなるよりも、ヘッドが10g軽くなるほうが圧倒的に効く、というのも事実。すでにフジクラで20g台のシャフトが存在しているが、それに交換したらヘッドスピードが劇的に上がる、ということはない。逆に、シャフトが20g重くなってもヘッドスピードはほとんど落ちない。ただ、重いものは剛性を高めたものが多く、その違和感で振りにくく感じることはあるが。

シャフトの選び方は、あくまでもミート率アップを重視するのが正解。飛距離アップも、打点とフェース向きの整い具合でロスをなくしたぶんだけ飛ぶようになる、と考えるほうがいい。難しいのは〝究極の1本〟を選ぶのは不可能だということ。振る人間のコンディションは一定ではないし、ヘッドスペックによっても相性が変わるからだ。

プロにはシャフトを固定してヘッド選びの基準にしている者もいるが、ラウンド数も、求めるショット内容にしてもそこまで高みを目指さない一般アマには無縁の考え方だと思っている。一番やさしい選び方は、置きに行くショットで納得のいく弾道が出るかどうか。と同時に、強く振って叩きに行ったときにも納得のいく結果が出るかどうかを実際の試打で確かめることだ。
現在ではホーゼルのカチャカチャ機能があれば、シャフト交換はイージー。ショップでも試打スペックを揃えてくれている。少なくとも、ヘッドが替われば打ちやすいシャフトは確実に変わる、と考えて選ぶのが正解だ。

戸川景(とがわ・ひかる)

1965年3月12日生まれ。ゴルフ用具メーカー、ゴルフ誌編集部を経て(株)オオタタキ設立。現在、ライターとしてゴルフのテーマ全般を手掛けている。

重箱の隅、つつかせていただきます

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