アイアンの飛距離の目安|番手・ロフト角別の一覧表【男性・女性】

この記事ではアイアンの飛距離の目安を中心に、うまく打つポイントや番手通りの距離を打つコツなどをお話しします。ドライバーのティショットが成功しても、その後のアイアンショットでミスをするとスコアをまとめられません。アイアンが苦手、アイアンはミスが多い…もしあなたがこんな悩みがあるなら、この記事を参考にして練習に取り組んでみてください。
アイアンはどんな飛距離を打つゴルフクラブ?

アイアンは基本的に飛距離を稼ぐ=飛ばすクラブではありません。狙ったところへボールを運ぶ方向性重視のクラブです。
そのためもし周りの知人等から「150ヤード打つのに、6番アイアンなんだ。案外、飛ばないんだね」といったことを言われてもまったく気にすることはありません。大切なのは番手ごとの縦の飛距離を打ち分けられること、そしてできるだけショットを左右に散らさないことです。
もちろん練習を重ねて、今までより飛距離が出るようになれば、スコアメイクの上で大きなアドバンテージを得られます。

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アイアンの番手・ロフト角と飛距離の関係

基本的にアイアンの番手は1番から9番までになります。ドライビングアイアンと呼ばれる1番と2番は、おそらくほとんど目にすることがないと思います。
ロングアイアンと呼ばれるのが3番、4番です。最近は5番アイアンもロングアイアンと呼ぶことがあるように思います。6番から9番までが今、市販されている主なアイアンセットの番手になります。
アイアンも含めて、ゴルフクラブは番手ごとにロフト角が違います。例えば操作性が良いと言われるダンロップの「スリクソン Z-FORGED Ⅱ アイアン」は3番が20度、6番が29度、9番が41度です。
ミスに強く、やさしく打てると言われる「ゼクシオ 13 アイアン」は6番が25度、9番が37度です(※ゼクシオ13アイアンは3番、4番アイアンはありません)。
アイアンの特性や特徴によって同じ番手でもロフト角に違いがあり、単純にロフト角だけで見た場合、ロフト角が少ない(小さい)ほど飛距離が出て、弾道は低くなります。
アイアンの飛距離の目安(番手別)

アイアンは基本的に飛距離を稼ぐクラブではありません。あくまでも“狙う”クラブです。
とはいえ、各番手の飛距離を把握していないとグリーンを狙うことはできません。
以下は、アイアンの番手ごとに飛距離の目安をまとめた表です。
クラブ・番手 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
3I(19度前後) | 180〜200ヤード | ー |
4I(21度前後) | 170〜190ヤード | ー |
5I(24度前後) | 160〜180ヤード | 100〜120ヤード |
6I(28度前後) | 150〜170ヤード | 90〜110ヤード |
7I(32度前後) | 140〜160ヤード | 80〜100ヤード |
8I(36度前後) | 130〜150ヤード | 70〜90ヤード |
9I(40度前後) | 120〜140ヤード | 60〜80ヤード |
※男性/HS38〜42m/s、女性/HS28〜32m/s
ロングアイアン(#3I〜5I)はアイアンのなかでも、比較的飛距離を稼ぎたいときに使われる番手です。200ヤード前後のパー3ホールになると、ロングアイアンを手にする人を見かけることがあります。しかしロングアイアンはヘッドの形状や少ないロフト角からみて、とても打つのが難しい番手です。そのせいで近年はその座をユーティリティに取って代わられました。
ミドルアイアン(#6I〜7I)はアイアンのなかでも使用頻度の高い番手です。セカンドショットやサードショットで使うことはもちろん、パー3ホールのティショットでもよく使います。また林のなかから脱出する、というようなトラブルショットでも頻繁に使われます。
ショートアイアン(#8I〜9I)はパー5ホールのサードショットなど、グリーンを狙うときによく使われる番手です。またロフト角が大きいため、深いラフからのショットやアゴの高さが気になるフェアウェイバンカーからのショットなどでも活躍します。
- 3番アイアンの飛距離の目安
- 4番アイアンの飛距離の目安
- 5番アイアンの飛距離の目安
- 6番アイアンの飛距離の目安
- 7番アイアンの飛距離の目安
- 8番アイアンの飛距離の目安
- 9番アイアンの飛距離の目安
3番アイアンの飛距離の目安
3番アイアンの飛距離は、男性で180〜200ヤードが目安です。ただし、プレーヤーの年齢、体力、ゴルフ歴、技術力、使用クラブ、使用ボールなどによってかなりの違いがでるため、前記はあくまでも参考値でしかありません。
3番アイアンはロフト角が小さい(少ない)ため、弾道は比較的低くなります。低弾道になるため風の影響を受けにくいといった利点がある一方、高い技術がないとボールがつかまらなかったり、きちんとミートできなかったりするため、難しい番手といえます。
4番アイアンの飛距離の目安
4番アイアンの飛距離は、男性で170〜190ヤードが目安です。ただし、プレーヤーの年齢、体力、ゴルフ歴、技術力、使用クラブ、使用ボールなどによってかなりの違いがでるため、前記はあくまでも参考値でしかありません。
プロゴルファーやトップアマチュアは技術力が高いため、より長い距離を飛ばすことができますが、初心者はもちろん、初級者や中級者レベルでは飛距離を得ることはなかなか難しく、まともに打つことさえ、ままならないことが多い番手です。
5番アイアンの飛距離の目安
5番アイアンの飛距離は、男性で160〜180ヤード、女性で100〜120ヤードが目安です。ただし、プレーヤーの年齢、体力、ゴルフ歴、技術力、使用クラブ、使用ボールなどによってかなりの違いがでるため、前記はあくまでも参考値でしかありません。
5番アイアンはロフト角が小さく(少ない)、またクラブのレングス(長さ)も長めなので、初心者をはじめ、初級者や中級者にとっても打つのが難しい番手です。そのため、いま販売されているアイアンセットにはほとんど含まれていません(別売りになっている)。
6番アイアンの飛距離の目安
6番アイアンの飛距離は、男性で150〜170ヤード、女性で90〜110ヤードが目安です。ただし、プレーヤーの年齢、体力、ゴルフ歴、技術力、使用クラブ、使用ボールなどによってかなりの違いがでるため、前記はあくまでも参考値でしかありません。
いま販売されている男性用のアイアンセットの多くは、6番アイアンがもっとも長い番手になっています。セットの中ではいちばんロフト角が小さい(少ない)ため、初心者や初級者にとっては打つのが難しく、思ったほど飛ばなかったり、上がらなかったりするかもしれません。
7番アイアンの飛距離の目安
7番アイアンの飛距離は、男性で140〜160ヤード程度、女性で80〜100ヤードが目安です。ただし、プレーヤーの年齢、体力、ゴルフ歴、技術力、使用クラブ、使用ボールなどによってかなりの違いがでるため、前記はあくまでも参考値でしかありません。
一般的に7番アイアンは比較的やさしい番手、という印象やイメージがあります。しかし、いま主流の飛び系アイアンはロフト角が小さい(少ない)ため、それほどやさしく打てる番手ではありません。前記した飛距離を出すにはしっかり練習する必要があります。
8番アイアンの飛距離の目安
8番アイアンの飛距離は、男性で130〜150ヤード、女性で70〜90ヤードが目安です。ただし、プレーヤーの年齢、体力、ゴルフ歴、技術力、使用クラブ、使用ボールなどによってかなりの違いがでるため、前記はあくまでも参考値でしかありません。
いま主流の飛び系アイアンはロフト角が小さい(少ない)ため、ある意味打つのが難しいといえますが、8番アイアンになるとロフト角も大きく(多い)なり、またクラブレングス(長さ)もやや短くなるので、初心者や初級者でも打ちやすい番手です。
9番アイアンの飛距離の目安
9番アイアンの飛距離は、男性で120〜140ヤード程度、女性で60〜80ヤードが目安です。ただし、プレーヤーの年齢、体力、ゴルフ歴、技術力、使用クラブ、使用ボールなどによってかなりの違いがでるため、前記はあくまでも参考値でしかありません。
9番アイアンはロフト角も大きく(多い)、クラブのレングス(長さ)も短めなので、とてもやさしい番手といえます。これからゴルフをはじめる人や初級者は、この番手でスイングの基礎をつくるのがおすすめです。やさしく打てるため、きっとゴルフが楽しくなるはずです。
アイアンとユーティリティ・ウェッジの飛距離の違い

前記しましたが、ゴルフクラブは番手ごとにロフト角が違います。単純にロフト角だけを見た場合、ロフト角が少ない(小さい)ほど飛距離が出て、弾道は低めになります。これはユーティリティ(ハイブリッド)やウェッジにも当てはまります。
ロフト角が20度のユーティリティと24度のユーティリティでは、20度のほうが飛距離が出ます。弾道は24度のほうが高めになります。ロフト角が52度のウェッジと56度のウェッジでは、52度のほうが飛距離が出ます。弾道は56度のほうが高めになります。
このことからひとつの例として、主に飛距離を稼ぐ目的でユーティリティをバッグに入れたいのならロフト角が少ない物を選び、グリーンを狙うといった方向性を重視したいのならロフト角が多い物を選ぶのもいいでしょう。ウェッジも考え方は同じです。
■ユーティリティの飛距離目安
番手 | 男性(HS40m/s) | 女性(HS34m/s) |
---|---|---|
3UT | 195ヤード | 150ヤード |
4UT | 185ヤード | 145ヤード |
5UT | 175ヤード | 130ヤード |
6UT | 165ヤード | 125ヤード |
■アイアンの飛距離目安
番手 | 男性(HS40m/s) | 番手 | 女性(HS34m/s) |
---|---|---|---|
3I(19度前後) | 190ヤード | ー | ー |
4I(21度前後) | 180ヤード | ー | ー |
5I(24度前後) | 170ヤード | 5I(28度前後) | 125ヤード |
6I(28度前後) | 160ヤード | 6I(32度前後) | 120ヤード |
7I(32度前後) | 150ヤード | 7I(36度前後) | 110ヤード |
8I(36度前後) | 140ヤード | 8I(40度前後) | 100ヤード |
9I(40度前後) | 130ヤード | 9I(44度前後) | 90ヤード |
■ウェッジの飛距離目安
番手 | 男性(HS40m/s) | 番手 | 女性(HS34m/s) |
---|---|---|---|
PW(44度前後) | 110ヤード | PW(44度前後) | 80ヤード |
AW(50度前後) | 100ヤード | AW(50度前後) | 70ヤード |
SW(56度前後) | 90ヤード | SW(56度前後) | 60ヤード |
アイアンで飛距離が出ない原因と見直しポイント

この項ではアイアンだと飛距離が出ないと嘆く人に多い主な原因と見直しポイントを紹介します。自分自身のスイングを思い浮かべてみて、当てはまることがあったら要注意。次回の練習から、修正に取り組んでみましょう。
ポイント
- ダウンブローで打つことができない
- ダウンスイングでキャスティングする
- 左足へのウェートシフトが不十分
ダウンブローで打つことができない
アイアンで飛距離が出ないと悩む人の多くは、ダウンブローで打つことができていません。これができないとスイートスポットでボールをヒットすることが難しくなり、その結果、飛距離をロスすることになります。
ダウンブローはアイアンに限った打ち方ではないため、この打ち方を身につけることで他の番手の精度も上がり、スコアもまとまるようになるでしょう。
ダウンスイングでキャスティングする
ダウンブローで打てない人の多くは、ダウンスイングの早い段階でキャスティングという推奨できない動きが起こっている傾向があります。
キャスティングとは簡単に言うと、右手首の角度が解けることで、解けるとヘッドがボールの手前に落ちやすくなり、ダフりのミスを招きます。
防ぐためには右手首の角度を維持したまま、インパクトを迎える意識を持ってスイングしましょう。
左足へのウェイトシフトが不十分
左足へのウェイトシフトがうまく行えず、右足にウェイトが残ってしまう人も、ダウンブローで打つことがなかなかできません。
右足に残ってしまうと、キャスティング同様、ヘッドがボールの手前に落ちやすくなりダフったりします。また、すくい上げるスイング軌道になることも多々あります。
防ぐためには下半身リードで切り返したら、ベルトのバックルを目標に向ける意識で腰をしっかり回転させることが大切です。
アイアンで目安の飛距離が出る正しい打ち方

この項ではアイアンで飛距離を出すための基本となる打ち方を紹介します。アイアンは単に飛ばすのではなく、番手に合った飛距離を出すことが大切。これができると縦距離を掴めるようになるので、パーオンの可能性が広がるでしょう。
ポイント
- スタンス中央にボールを置きましょう
- ウエートシフトを確実に行いましょう
- 右手首の角度を維持しましょう
スタンス中央にボールを置きましょう

ボールをスタンス中央に置いてハンドファーストのアドレスにしましょう。
アイアンで番手に合った飛距離を出すにはダウンブローで打つ必要があります。そのためにはまずスタンスの中央にボールを置いてアドレスしましょう。
中央に置くと自然とハンドファーストのアドレスになり、ダウンブローで打ちやすくなります。またこの位置に置くと、クラブヘッドが最下点に到達する前にボールとコンタクトしやすくなります。
ウエートシフトを確実に行いましょう

ウエートシフトのコツはベルトのバックルを目標に向ける意識で腰を回転させることです。
ダウンブローで打つには確実にウエートシフトを行うことが求められます。
左ひざをアドレスの位置へ戻す、左腰を少し左方向へズラすなど、下半身リードで切り返したら、腰をしっかりと回転させて左足へ体重を移しましょう。
ウエートシフトが不十分で、右足に体重が残ってしまうと、ヘッドがボールの手前に落ちやすくなるため注意してください。
右手首の角度を維持しましょう

右手首の角度が解けないように気をつけてダウンスイングしましょう。
ダウンブローで打つには、ダウンスイング中に右手首の角度が早く解けないように気をつけてください。切り返した後、グリップを低い位置まで引いてくるイメージをもつと、解けにくくなると思われます。
切り返してすぐに右手首の角度が解けてしまうと、いわゆるキャスティングと言われる推奨できない動作になって、ヘッドがボールの手前に落ちやすくなります。
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■解説者プロフィール
宮川岳也(みやかわ たけや)
USGTFティーチングプロ。埼玉県の練習場でレッスンを行うとともに、フリーランスのゴルフライターとしても活動している。

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