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バックスイングで回すのは肩? それともカラダ? 胸の前にクラブを当てて捻転してみて!

ゴルフコーチ・吉本舞が即解決! 『初級ゴルファーからの相談が多いゴルフの悩み』 Case:12

2024/04/22 ゴルフサプリ編集部 野崎康弘

吉本舞

「バックスイングでカラダを回しましょう」とか「カラダの回転を使って打ちましょう」などとよく聞くけれど、表現がちょっと曖昧でどう回せばいいかがよくわからない。コレも初級ゴルファーに多い悩みだ。「胸の前にクラブを当てて正しい回転運動を覚えましょう」と吉本舞コーチ。早速やってみよう。

構成/三代 崇 写真/相田克己 協力/東京ゴルフスタジオ

カラダの回し方がわからなければ胸の前にクラブを当てて捻転を体感しよう!

直立の姿勢で上体を左右に回し、軸回転の感覚をつかむことからスタート

カラダを一緒懸命に回そうとしてバックスイングで上体が右に流れる。クラブを手で上げようとしてカラダが伸び上がる。

この2つがカラダをどう回せばいいかがわからないという初級ゴルファーは陥りやすいパターンです。

実をいえば、「カラダの回転はとてもシンプルな動き」です。難しく考えれば考えるほど、どう動かせばいいかわからなくなるのがカラダの回転なのです。

最初に直立の姿勢になり、クラブを胸の前に当ててください。その体勢のままで胸を右に90度回しましょう。

このときに上体が右に流れないように注意。カラダの軸を真っすぐにキープして回すようにすることです。

そして今度は胸を左に180度回しましょう。こんな具合に胸を左右に回すイメージがカラダの回転の基本の動きとなります。

肩の回転に連動して腰も自然に回りますし、肩を右に回せば重心が右足に、左に回せば重心は左足に多く乗ってくることも体感できます。

全然難しくないでしょう。カラダの回転ってこのくらいシンプルですし、誰にでもできる動作なのです。

バックスイングで上体が右に流れたり(左)、浮き上がったり(右)するとクラブヘッドの軌道が安定しない。
バックスイングで上体が右に流れたり(左)、浮き上がったり(右)するとクラブヘッドの軌道が安定しない。
直立の姿勢になり、クラブを胸の前に当てて上体を右に90度回そう。
直立の姿勢になり、クラブを胸の前に当てて上体を右に90度回そう。
次に上体を左に180度回す。カラダの回転はこのくらいシンプルな動作でOK。
次に上体を左に180度回す。カラダの回転はこのくらいシンプルな動作でOK。

アドレスの前傾姿勢をキープした捻転動作をカラダに覚え込ませよう

ところが実際のスイングは、アドレスで上体を前傾させます。ということは「アドレスの前傾姿勢をキープしてカラダを回転させるのが大事なポイント」に」なるのです。

直立の姿勢で肩を左右に回し続けながら、上体を少しずつ前傾させてアドレスの姿勢に近づけていきましょう。

そうすると地面に対しての平行回転が次第にタテの回転となってきますよね。動き自体は直立姿勢での軸回転と一緒ですが、前傾軸に対して肩を平行に回すとバックスイングでは左肩が少し下がり、インパクトからフォロースルーにかけては右肩が少し下がる感覚となります。

直立の姿勢から上体を少しずつ前傾し、アドレスの姿勢に近づけよう。
直立の姿勢から上体を少しずつ前傾し、アドレスの姿勢に近づけよう。
前傾角度をキープしたままで上体を右に90度回転する。
前傾角度をキープしたままで上体を右に90度回転する。
カラダを戻すときに上体が起きたり沈んだりしないように注意。
カラダを戻すときに上体が起きたり沈んだりしないように注意。
前傾角度が最後までキープ。カラダを傾けても軸回転のイメージは一緒だ。
前傾角度が最後までキープ。カラダを傾けても軸回転のイメージは一緒だ。

この練習ではスタンスの中央付近にボールを置くのがオススメ。トップのポジションで胸に当てたクラブの端がボールよりも右側を指し、フィニッシュのポジションでもクラブの反対側の端がボールの左を指すようにすればカラダの回転量を増やす練習になりますし、ストレッチ効果も高いです。

スイング中に前傾角度が変わると肩の回転に歪みが生じることもよくわかります。

スタンス中央の前にボールを置き、トップではクラブの端がボールの右側、フィニッシュではボールの左側を指すくらいまでカラダを回そう。
スタンス中央の前にボールを置き、トップではクラブの端がボールの右側、フィニッシュではボールの左側を指すくらいまでカラダを回そう。
アドレスの前傾軸に対して肩を平行に回すイメージを持とう。
アドレスの前傾軸に対して肩を平行に回すイメージを持とう。
バックスイングでは左肩が少し下がる感覚となるが、下がりすぎないように注意。
バックスイングでは左肩が少し下がる感覚となるが、下がりすぎないように注意。
フォロースルーへと向かうときは右肩が少し下がりながら回転する感覚となる。
フォロースルーへと向かうときは右肩が少し下がりながら回転する感覚となる。

ゴルフスイングは腕や手首を柔軟に使ってクラブの慣性モーメントをいかに利用してクラブをスムーズに動かすかにかかっていますが、スイング中に前傾角度が変わると肩の回転に歪みが生じてクラブヘッドの軌道が安定しません。

カラダをどう動かすか、どう回すかということばかりに意識をフォーカスさせるのもよくないけれども、カラダが正しく回転しないと正しい軌道で振れなくなるのは事実です。

カラダの回し方がわからなくなったときや、ショットがなかなか安定しないときなどは胸にクラブを当てて肩の軸回転をチェックするのが一番です。

特にバックスイングの回転を間違えるとスイング全体の動きが台無しになります。バックスイングで上体が起きてしまう、左肩が下がりすぎる、上体が右方向に流れてしまうなどの症状を修正すればスイング軌道が安定し、ナイスショットの回数も増えてくるはずですよ。

カラダの回転が正しければトップやフィニッシュのフォームが安定しやすくなる。
カラダの回転が正しければトップやフィニッシュのフォームが安定しやすくなる。


よしもと・まい

吉本 舞
よしもと・まい
佐賀県出身。USLPGA Teaching&club Professionalの資格を取得。ゴルフの楽しさを多くの人に伝えたく、敏腕コーチの森守洋に師事。現在は東京ゴルフスタジオ(東京都三鷹市)でアマチュアをレッスン。一人一人の悩みに寄り添い、丁寧でわかりやすい指導が好評。
Instagramにてゴルフレッスンやゴルフウェアコーディネートなど更新中。
@maiyoshimoto_

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