知ってたほうが得をする? よくあるゴルフ場の「ローカルルール」
知っていると得するルール&マナー
ゴルフには日本ゴルフ協会(JGA)が定めた公式ルールのほかに、ローカルルールという別のルールがあるのをご存じ? その存在を知らないゴルファーでも、知らず知らずのうちに使っているはず。今回は、ローカルルールとは何か、どういうルールがあるのかを紹介しましょう。
プレー時間短縮やプレー環境への配慮を目的に作られたものが多いローカルルール
ゴルフは楽しいけど、ルールを覚えるのが大変。そう思っている人も多いのではないでしょうか。そんなに人に、「正式なルール以外に“ローカルルール”というのがあるんだよ」と教えて上げると、「もうけっこう。ルールは公式のものだけで十分」といった答えを返す人も。その気持ち、よく分りますが、実はこのローカルルール、アベレージゴルファーにとっては「とっても助かる」ルールなのです。
例えば、皆さんがプレイベートゴルフでやっている「OKパット」や「6インチプレース」は、れっきとした(?)ローカルルール。「前進4打があって助かった」という“前4(マエヨン)”もローカルルールなのです。
そもそもローカルルールというのは、日本ゴルフ協会(JGA)が定めた公式ルール(ジェネラルルール)とは別に、ゴルフ場やコンペの幹事さん、仲間うちによって決められた独自のルールのこと。プレー時間短縮やプレー環境への配慮を目的としたものが多く、基本的には公式ルールの方針に則ったものであればローカルルールとして設けてもよいことになっています。
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ローカルルールを知っていれば、ピンチがチャンスになることも
いくつかの代表的なローカルルールを紹介しましょう。
●プレーイング4/プレーイング3
プレーイング4は、前進4打ともいわれるローカルルール。ティーショットでOBになったときや、ロストボールになったときに適用されるもので、コース前方に設置されている特設ティーから4打目としてプレーをします。
また、新ルールでは、OBに入った(ロストボールになったであろう)地点の近くでボールをドロップし、2罰打を加えて次のショットができる(ティーショットをOBに入れた場合は4打目となります)というローカルルールも加わりました。
プレーイング3も基本的にはプレーイング4と同じで、特設エリアまで前進して3打目を打ちます。池越えのパー3で設けられていることが多く、ティーショットが池ポチャしたときのために、池の手前に前進3打用の特設エリアが設置されていることがあります。
●ワンペナルティ(通称ワンペナ)
打ったボールが隣のホールに入ってしまった場合に適用されるルールです。本来は隣のホールから打つところを、隣のホールとの境目(黄黒杭で表示している場合が多い)から2クラブレングス内にドロップして、1打罰で打つことが出来ます。
●6インチプレース
6インチプレースとは、ボールのライや周囲の環境がよくないときに、罰なしでボールを6インチ(15.24cm)動かせるルールです。ジェネラルエリアで適用されるもので、コースの状態が不良でプレーに大きく影響するときや、芝の生育が不十分なときなどもコースの判断で適用されます。
また、プライベートコンペや仲間内のゴルフでも「6インチプレース OK」が出れば使用できます。なお、使うかどうかは、プレーヤーに委ねられます。
●OKパット
パッティングでカップに入らなくても、カップの近くに寄った場合は、次のプレーをしなくてもホールアウトできるというルールです。基本的には、1グリップ以内(30センチ程度)で適用されますが、プライベートゴルフでは、上りのストレートラインなら、少し長めでも「OK!」が出ることがあります。
これも使うか使わないかはプレーヤーの判断で、「少し後ろめたい」気持ちになるプレーヤーもいるようですが、スピードアップのためには積極的に利用した方がいいといわれています。
ローカルルールは、スコアカードの裏に記載されているほか、キャディーマスター室の横に張り出されていることもあります。お得なルールもたくさんあるので、スタート前には必ず確認するようにしましょう。
また、プライベートコンペや仲間内のゴルフでも、どのローカルルーツを適用するかをきちんとチェックしておきましょう。
真鍋雅彦
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。
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