ウェッジのシャフト、重すぎるかも? 正しいウェッジ選びを教えます
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第18回
ウェッジのロフト=用途に応じたシャフトを入れる
PW/48度/52度/56度or58度というフォーメーションを例に挙げて考えてみましょう。
48度はPWが(ロフトが立って)飛ぶようになったから、ウェッジとのギャップを埋めるクラブなので、アイアンと同じシャフトを使う。そして52度と56度or58度は、グリーン周りでのコントロールショットなどショートゲームで使うことの方が多いので、アイアンのシャフトよりもちょっと重いモノとかウェッジ専用のシャフトを入れる。そのようにするといいのではないでしょうか。
アイアンよりウェッジのシャフトを軟らかくするのはナゼ?
ウェッジ専用のスチールシャフトの代表例として、PGAツアーで使用選手が多い「モーダス³ ウェッジ」(日本シャフト)というモデルがあります。コレは「105」「115」「125」の3種類があって、シャフトの剛性分布は基本的に全て一緒。違うのは重さだけです。
PGAツアーの選手たちが、どうしてこのシャフトを好んで使うのでしょうか。シャフトの真ん中~先端側が軟らかくてなめらかにしなるので、インパクトのときにフェースが少し上を向く動きをしてくれる。それによってボールを拾いやすいことと、球の高さとスピン量がそろいやすくなります。結果として、距離感が出しやすい。たとえ入射角がズレて少しスティープに入ってもボールを拾い上げてくれるので、ピッチショットの距離をコントロールしやすいのです。
そのように、ピッチショットのときに球を拾いやすくするために、ウェッジのシャフトをアイアンより軟らかくする、という方法を取ることがあります。
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ウェッジを短くして、球が高くなることもある
58度以上のロフトが寝ているウェッジで、狙った球の高さとかやわらかさが出ないときに、クラブ長を少し短くして、それに伴ってバランスも軽くすると、ウェッジの場合はロフトなりの弾道になりやすくなります。スイングタイプにもよりますが、クラブが短くなったことでインパクトロフトがつくケースもあるんです。
というのも、クラブが長いとハンドファーストの度合いが強くなってロフトが立って当たるので、イメージした球の高さが出ないことがあるということ。クラブが短くなることで、スイング軌道がアップライトになるし、ハンドファーストの度合いが抑えられて、結果的にインパクトロフトがしっかりついて、球が高くなることもあります。
まずは「そのウェッジ(ロフト)をどうしたいか」ということを決めて、そこからシャフトのモデルやスペックはどうするかを考えるようにしましょう。
鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。
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