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ピン パター シリーズは、なぜ全16モデルもあるのか? 追加6モデルを試打しつつ考えてみた

ピン パター シリーズの追加6ヘッドをロマン派ゴルフ作家が検証する!

2024/06/17 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

自分に合うパターがわかる面白さを「ピン パター」で味わうのも悪くない!

僕はパターのフィッティングが好きではなかった。理由は、多くのフィッティングが、このパターを打つためには、ボールの位置はここ、こういうふうにストロークして、というように、パターではなく打ち手をパターに合わせるためのものになっていたからだ。本末転倒である。

ピンゴルフのパターフィッティングを受けて、驚いたのは、打ち手はそのままで、その人に合ったパターを選ぶという当たり前が徹底されていることだ。
さらに、大きな衝撃を受けたことは、好きなパターと結果が出るパターから逆算して、自分のタイプはコレだと決めつけていたが、全く逆のタイプだと判明したことだ。合わないパターをエースにして、実力が出し切れずに苦労しているという指摘を受けて、ショックを受けた。

追加6モデルの中で、『ANSER 2』はスタンダードの追加。『ANSER D』は新しいスタンダード。『TYNE H』は人気ヘッドのラインアップの補充。『FETCH』、『KETSCH G』はマレット型を増やすため。という感じに納得したのだが、『B60』だけはよくわからなかった。

『B60』は、かつて、一世を風靡したヘッド型で、ブレードからマレットへというパターの主流が変わっていくきっかけになったと分析されることもあるパターだが、最近は、新しいブランドのラインアップに加わることもなく、『B60]』は過去のパターになったいた。
確認してみると、ツアー現場から多くのリクエストがあって復活したという。

以前、使用したことがあったので、親しみを込めて『B60』から打った。
薄いブレードが特徴的で、構えやすく、ストロークもしやすい。打音は音量が控えめ、硬質系の音で、打ち応えは敏感。転がり過ぎない安心感があり、やさしいブレードパターという感じだ。

ピンパター,B60

『ANSER 2』と、『ANSER D』は、打音と打感はよく似ている。
いわゆるブレードタイプで、フェースが長いほうが安心できれば『ANSER 2』、厚みがあり、しっかり打てて、シャープに狙うなら『ANSER D』だと思った。

『KETSCH G』は、大型マレットで、打音は小さめ、硬質系で響かない。打ち応えは軽い。ミスヒットに強く、サイトラインを使って狙いを定めるゴルファーに向いている。

『TYNE H』は、角型のヘッドでクランクネック。打音は、ちょうど良い大きさで、硬質系の美しい音。芯感がクリアで、転がりが良い。自信と結果が結び付きやすいパター。敏感さを活かせる人向き。

『FETCH』は、マレットに分類され、打音はやや控えめ、硬質系だが少しやさしめな音。しっかり打てば気持ち良く転がる。ブレードの長さが短くて絶妙で、集中しやすい。丸形のヘッドが好きな人向け。シンプルだけど、敏感に使えるパターに仕上がっている。

『ピン パター』の追加6モデルを打ってみて、それぞれに個性があって面白かった。フェースの種類も違うから打感や打ち応えも違う。
試打インプレッションで書くことではないが、事実なので書く。『ピン パター』16機種の中でどれが自分に合っているのか、フィッティングを受けてみることをオススメする。

僕の場合、追加6モデルの中だと『FETCH』が最も合っていて、16モデルの中であれば『TOMCAT 14』が合っているという結果だったので、思い切って『TOMCAT 14』使ってみることにした。ライ角は1度フラットにして、シャフトのカラーとグリップは選べたので、好きなものを選んだ。
セミオーダーのような感じだが、自分だけの1本として、十分な満足感を得られた。ただし、結果が出るか出ないかは、神のみぞ知るである。

フィッティングが万能ではないことは、ツアー現場を見ても明らかであるが、同時に、迷ったり、わからなくなったときに、こんなに頼りになるハウツーは存在しない。
今回の試打で、改めて、パターというクラブの面白さを知った。感性で打つものだという信念は揺らいでいないけれど、統計学的なアプローチでパターを冷静に選ぶ手法は無視してしまうにはもったいないということも事実なのだ。

パターを選ぶのも、打つのも、自分次第。「ピン パター」は、ゴルファーにパットを楽しむための近道を教えてくれている。

篠原嗣典

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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