ツアープロのパターはマレット型が多数派に!「プロはブレード」は過去の話?
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第23回
“過半数”を獲得したマレット型。しかも中尺が台頭する
“マスター”たちが使うパターを私なりに観察した結果、1個1個カウントしたわけではありませんが、全体のうち6割くらいの選手がブレード型ではなくマレット型を使ってました。もはや「プロはブレード型」という時代ではなくなってきたということです。そして、6割いたマレット型の選手たちの中で半数近くが、長尺というより中尺=ベリーパターを使っていた。そのことが鮮烈でした。
マレット型や中尺のパターが広まった理由について、ボクなりの予想を申し上げましょう。今やパットの分野でも弾道計測やストロークの分析がスゴく進んでいる中で、ストロークを安定させる、インパクトを安定させるために有効、ということではないでしょうか。マレット型のヘッドと中・長尺はどちらも、ストレートなストロークがしやすいという点で相性がいいんです。
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長めのパターはオートマチックにストロークしやすい
テクニカルな話になりますが、パッティングスタイルのトレンドの一つとして「シャフトプレーンをスクエアに動かす」というロジックがあります。ただし、ヘッドをストレートに動かすわけではありません。パットにはストロークの支点とライ角があるので、なだらかなイン・トウ・インの軌道になるはずなんです。
パターのライ角がアップライトになればなるほど(ルールではパターのライ角は80度以下)、吊るようなカタチになってタテ振りに近くなるぶん、イン・トウ・インの度合いが少なくなります。逆に、ライ角がフラットになるほど、イン・トウ・インが強くなるということ。
そういう点で考えると、長めのパターでアップライト気味に構えられた方が、フェースの開閉が少なくてストレートな軌道に近づきます。その方が、難しくて速いグリーンでも、オートマチックに安定的にストロークしやすい。マレット型&中尺のパターがトッププレーヤーから支持されるようになったのは、そういう理由があるんじゃないかと思いました。
鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。
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