アプローチの達人は7IからSWのどの番手でも正確に2ヤード、キャリーできる
スコアが5打よくなる! 藤田寛之が教える寄るアプローチの極意 第5回
レギュラーツアーのリカバリー率部門で第1位に4度も輝いている藤田寛之はどのような練習をして「寄せの達人」になったのか。そのとっておきの練習法を大公開!
GOLF TODAY本誌 No.627/126~129ページより
取材・構成・文/小山俊正 撮影/相田克己 イラスト/北村公司 取材協力/葛城ゴルフ倶楽部
藤田流アプローチ上達ドリル
極意1 繊細なフィーリングを養う
同じところにボールを落とす
番手を替えて打つ
小さい振り幅ならスイングの良し悪しが結果に顕著に現れる
アプローチで重要なのは、インパクトで自分が思ったところ(狙ったところ)にヘッドが落ちるようにスイングすること。当たり前のことですが、これが正確にできないとダフリやトップのミスを招くだけでなく、傾斜地にも対応できません。
この練習として私は、ウェッジで「2~3ヤードのキャリー」を目安に何球も続けて打ちます。ランも含めてボールがほぼ同じところに止まればOK。振り幅が小さくなると、ごまかしが利かず、スイングの良し悪しが結果に顕著に現れます。そして、番手を替えながら同じように打ちます。これをくり返すと繊細なフィーリングを養うことができ、ショットの精度が向上します。
また、素振りで同じ位置にヘッドを落とす練習も効果的。家のじゅうたんの上でも簡単にできるので試してみましょう。
手は使わず体の回転で打つ
素振りで同じ位置にヘッドを落とす
極意2 ワキを軽く締めて振る
地味で単調な練習ほどうまくなる!
ワキにタオルを挟み一体感を高めて軸回転で打つ!
タオルを落とさずに振る
両ワキはもちろん左ワキだけにタオルを挟むのも有効
アプローチの練習法は数多くありますが、上達に結びつくと私が実感し長年取り入れているのが、タオルをワキに挟んで打つ練習法です。
使用クラブはウェッジ。大きめのタオルを両ワキに挟んで構えたら、腰の高さの振り幅でボールを打ちます。フィニッシュまでタオルを落とさずに振ることが鉄則で、ドライバーは難しいですが、アプローチならある程度の大きさの振り幅までこの状態でスイングできます。
タオルを挟むことでワキが自然に締まり、体と腕、クラブの一体感が向上。するとスイング中に手が体から離れないので、必然的に体の回転を使って打てます。体が左右に流れないように軸回転のスイングを作り、ボールをクリーンヒットできれば合格です。
また応用編として、左ワキだけにタオルを挟む練習法もオススメです。これはインパクトで左ワキがあまくなる(開く)人や、フォローでクラブを目標方向に出し過ぎる人にとくに有効。ダウンスイング以降、体を左に回しやすくなり、回転とともにクラブを左に振るという正しい感覚がつかめます。
ドライバーやアイアンの練習に比べて、アプローチの練習は面白みに欠け、すぐに飽きてしまいがちですが、地味で単調な練習ほど地道に続ければうまくなる、というのが私の経験則です。
極意3 体、腕、クラブの一体感を高める
左ワキにタオルを挟んで打つ
藤田寛之
ふじた・ひろゆき
(葛城ゴルフ倶楽部)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。レギュラーツアー18勝、シニアツアー3勝。2012年は年間4勝を挙げ、43歳にして初の賞金王に輝いた。23年は日本シニアオープン優勝。リカバリー率1位を4回も獲得している「寄せの達人」。
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