短く持ってヒールを浮かせればヒッカケない。グリーン左サイド・左足上がりのアプローチ
グリーン周りの難しいライからボギーオンを成功させるアプローチのヒント(3)
グリーンを狙ったボールがグリーン左サイド、左足上がりの傾斜に止まった。グリーン左サイド寄りに立っているピンまでは15ヤード、ライは左足上がりだ。ピンに向かって構えると、ツマ先上がりも加わって複合の傾斜になってしまう。だが高橋良明プロは「難しく考えるとミスします。アプローチはいかに簡単に打てるかを考えましょう」というが? どんな打ち方が正解なのだろうか。
写真/相田克己
アプローチでは、いかにシンプルかつ簡単に打てる準備をするかが肝心です
グリーン左サイドのツマ先上がりからのアプローチ。だが、ピンがグリーン左サイド寄りなので、ピンに向かって打とうとするとツマ先上がりも加わった複合の傾斜になってしまう。
こうしたライでありがちなミスはボールを浮かせようとして、インパクトする前から体が起き上がってしまうことです。ボールがグリーンよりも低い位置にあると「浮かせなきゃ」と考えてしまうのは仕方のないことですが、左足上がりでは傾斜に合わせて構えた時点で、ロフトが増えた状態になるので、ロフトが十分な高さを出してくれます。ですから、ここでは「浮かせなきゃ」ということは考えないようにしましょう。
また、ボールに体を近づけようとしてハンドダウンするのもいけません。ヘッドが抜けていくイメージが湧きませんし、ヘッドの通り道がないので、ボールにヘッドをアプローチさせる過程で無意識に体が起き上がって手前を叩くかトップしてしまうでしょう。うまく当たったとしても、左に引っかけてしまうことでしょう。
では、こうしたライからカップに寄せるにはどうするかですが、構えも打ち方もシンプルにするのが一番です。
まず、ボールに近く立ちます。スタンスは両足を揃えるくらい狭くしましょう。左足のツマ先は、ほんの少し開きます。その方が、フォローサイドに体を回転しやすく、フォローを出すのもスムーズです。
グリップはシャフトを握るくらいまで短く持ちます。そして、ヒールは少し浮かせて構えます。ヒールを浮かせると、ヘッドが傾斜に引っかかるイメージを消せますし、ボールに対してヘッドがフラットになるのでより引っかけにくくなります。
そして、パターもしくはチッパーを打つ時のように、スイングというよりもストロークするように打ちます。左足上がりの傾斜なので、ボールに対してヘッドを入れていくスペースはあるので、傾斜に沿ってヘッドを入れて抜いていきます。
このようなライに限らず、グリーン周りでありがちなのが、難しく考えて特別な構えや打ち方をしてしまうこと。「寄せるのが難しそう!」というイメージが先行して、悪いイメージにとらわれてしまうと、よけいにうまく寄せることが難しくなります。
アプローチでは、常に簡単に打つにはどうするかを考えるようにしましょう。
レッスン/高橋良明プロ
1983年生まれ、東京都出身。2013年プロ入会。サザンヤードCC所属。ツアーに挑戦するかたわら、ゴルフ専門誌やウェブメディアでテスターを務める。毎年出る新製品をほぼ打ち尽くす試打のスペシャリストでもある。
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