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ティーチングプロにはどんどん質問しよう!“良いレッスンが受けられる生徒”になる方法

石井良介のゴルフ・すべらない話:第43回

2024/09/25 ゴルフサプリ編集部

練習場で受けることのできる体験レッスンやワンポイントレッスン。どうせ受けるなら有意義な時間にしたいものだが、そこで大事なのが「会話」だという石井良介。レッスンを上手に受ける方法とは?
写真/ゴルフサプリ編集部

体験レッスンやワンポイントレッスンでいいカッコしても無意味です

レッスンを受けようとされている方に対しては、多くのスクールやティーチングプロが体験レッスンを用意しています。また、試打の企画などと連動して行われ、誰でも参加できるワンポイントレッスン的なイベントもあります。そんな機会に、どんなレッスンの受け方をするとみなさんにメリットがあるのかを考えてみましょう。

教える側、教わる側の関係とはいえ人間同士。プロに対し「この人は感じがいい」とか、逆に「何だこいつ……」と思うこともあるでしょう。長くお付き合いすることが前提だとしたら「嫌だな」と思ったら無理ですし、すごくいい人なのに教え方が下手な人もいます。要は人間と人間の話ができるかどうかが大前提。短い時間でもちゃんと質問をして、それにプロがどう答えてくれるのかが、ひとつの判断基準になると思います。

教える立場から言わせていただくと、アマチュアの方がこちらの質問に答えてくれるかどうかも大きなポイントです。日本では何かにつけ「見て盗め」の時代が続きましたが、今やそれはなく、会話をしなければはじまりません。こちらの質問に対して、予想だにしない答えを返してくる方もいますが、そこはコミュニケーション。レッスンというコミュニケーションをとる相手として、やっていけると思えるかどうかが大事です。

ティーチングプロは基本的に、何でも聞いてくれた方が嬉しい人種だと思います。僕は常に「この人は何を悩んでいるんだろう?」と考えていますから、正直に本当のことを言ってもらえると、より的確なアドバイスができます。レッスンに来ていいカッコする人がいますが何の意味もありませんよ。

また、自分がうまくいかないところを誇張して見せてくれる人もいますが、それも不要です。誇張すると脳が覚えてしまうので絶対にやらないでください。やらなくても、こちらはわかっているから大丈夫です。それ以前に、言っていることとやっていることの整合性がとれていない人や、理論武装が間違っているため、やっていることがチグハグになっている人も多いですね。

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ワンポイントレッスンでは、ティーチングプロがみなさんの悪いところをインスタント的に直すこともあります。プロも商売ですから、お客さんに「この人はすごい!」と思ってもらわなければいけないですからね。これはちょっと頭に入れておいていただくといいでしょう。

とはいえ、本当は手術が必要なのにブロック注射を打たれて「治りました」では困るわけで、そこはコミュニケーションをとらなければいけない。そこまでちゃんと伝えてくれるプロは信頼できるかもしれません。ワンポイントレッスンのような機会でも、ずっと先生と生徒という関係でいられる人に出会える可能性があるということです。

レッスンでは感覚的な教えが少なくなってきた昨今ですが、それがベストかどうかは疑問です。特に僕はフィール的なものを信じていいんじゃないかと考えていますからね。レッスンをする中で「機械になろう」みたいな人が多いんですが、そうじゃない。何とかメソッドとかが流行るとみんなそれをやるんですが、誰一人伸び伸びとスイングできていません。

ところがアメリカで何とか理論の提唱者のスイングを見ると楽しそうにビュンビュン振っている。たぶんこれも教え方の違いなんだと思います。ちょっと前に流行ったGGスイングにしても、アメリカのGGはみんなスパンスパン振っているのに、日本のGGはみんな屈伸運動をしてますからね。

結局のところ導かれていくところは同じで、その伝え方が人によって違うということ。基本的には原理原則的なことしかない。何百年も続いていればその人のオリジナルなんて、ほぼほぼありません。GGにしても得意な部分を強調したスイングなのだと思います。

ティーチングプロは手品のタネを教えてくれます。でも、手品をやるには練習しなきゃいけない。「わかった=できる」じゃなく、習ったことを練ることが絶対必要で、そのやり方は人それぞれということ。野球のピッチャーには、ヨコ回転のボールが得意な人とタテ回転のボールが得意な人がいて、前者が後者をやっても投げられないそうです。自分ができることとできないことの線引きをすることが上手くなる早道かもしれません。

石井良介

石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。

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