ミンウ・リーのドライバースイング解説「強烈なタメとハンドファーストインパクトで飛ばしてる!」

米ツアー「テキサスチルドレンズヒューストンオープン」で通算20アンダーで米ツアー初優勝を飾ったミンウー・リーのドライバースイングを解説する。
ナチュラルにコックを完了させるバックスイングを真似したい
米女子ツアーで活躍するミンジー・リーを姉に持ち、2016年の「全米ジュニアアマ」で優勝するなど早くから頭角を現してい注目株でしたが、米ツアー初優勝はプロ転向から7年を待つこととなりました。
2024年に最後の開催となった「ZOZOチャンピオンシップ」にも出場していたミンウー・リー選手ですが、生観戦されたゴルフファンの皆さんは迫力のあるドライバーショットに驚いたのではないでしょうか。ミンウー・リー選手は、昨年(2024年)の米ツアーのドライビングディスタンスでは7位をマーク(314.8)しており、米ツアーの中でも飛ばし屋の部類に入ります。ですが、体型はやや細身、いったいどのように飛ばしているのでしょうか。スイングを前方と後方から見てみましょう。
下記の連続写真から見てとれるミンウー・リー選手の特徴は、ダウンスイング時の強烈な“タメ”とハンドファーストでインパクトするところでしょう。
バックスイングは頭と背骨を軸としてカラダをしっかりネジってクラブを上げています。P2からP3のあいだでコックを完了させている点はとてもオーソドックス。アベレージゴルファーをはじめ、アマチュアゴルファーはコックやヒンジといった手首の動作を行うタイミングに迷っている人が多く、そういった人にはぜひ彼の動きを参考にしてほしいと思います。(P2はシャフトが地面と平行、P3は両腕が地面と平行)
切り返しはセオリー通り、下半身先行で行いますが、その際、グリップエンドを後方へ引くような動きをみせます。その動きによって左腕とクラブがつくる角度が非常に鋭角になり、それと連動して非常に強いタメがつくられています。
その後のダウンスイングですが下記連続写真の5〜8枚目を見ると、タメがまったく解けることなくインパクトへ向かっているのが見てとれ、この動きが飛距離アップに大きく貢献しているのは間違いありません。タメをキープしてダウンスイングを行うことはとても難しいため、アベレージゴルファーにはなかなか真似できませんが、ボールを遠くへ飛ばすためのカギになる動作なので、少しずつでも練習を積んでいくとよいと思います。
インパクトを見るとしっかりハンドファーストでヒットしているのが分かります。以前はティアップしたドライバーショットの場合、アッパーブローが推奨され、そのためにややハンドレイト気味にヒットする考え方がポピュラーでした。
しかし、数年前からドライバーもハンドファーストで打つ選手が増え、飛ばし屋の多くはハンドファースト、もしくはハンドファースト気味のインパクトになっています。ご存知の人もいるかと思いますが、ハンドファーストならインパクト時のロフトが少し立ち気味になるため、そのぶん、飛距離アップの可能性が増してきます。この動作もタメ同様に難しいものなので、独学で身に付けるのはなかなかに困難です。本気で飛距離アップを望むなら、然るべきところでレッスンなどを受けて、身につけることをおすすめします。




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