芝が薄くなる冬のアプローチ。寄せる秘訣はいかにバウンスを消すかにあり!
冬のグリーン。朝の時間帯をどうしのぐかでスコアに大きく影響する
グリーンについては朝早い時間は硬く、場所により凍っていることもありますが、お日様が出ていれば時間の経過とともに表面から溶けて普通の速さに近づきます。ちょっと溶けるとグリーン上にボールの転がり跡ができますが、そうなったら表面が濡れているのでかなり重い。一番重いタイミングかもしれません。
地域やグリーン、その日の気温にもよるので一概には言えませんが、通常の速さに戻るのは晴れていても10時くらいではないでしょうか。いずれにしても2時間程度の間にコンディションが変化しますが、朝の時間帯さえしのげば一定になり、1日の中での変化は夏より少ないでしょう。
パットの仕方としては距離を合わせることが最優先。カップインを狙わない方がいいです。通常はオーバーすれば返しのラインがわかりますが冬の朝は全く参考になりません。ファーストパットは“ビビリながら打って”、3~4ホールは様子見でやった方がいいでしょう。
ショットについては、たくさん着込んでいるほど動きづらくなって普段のスイングができなくなります。冬は飛ばないと言われますが、飛ばない最大の原因はこれ。飛ばしたければ打つ時は2枚までにしたい。例えば下に暖かいアンダーウェア、その上に動きやすい防寒のゴルフウェアを着て使い捨てカイロを入れ、打つ時以外は上にダウンなどを着るといいでしょう。
意外に大事なのは指先を冷やさないこと。指先が冷えると感覚がなくなるので、ポケットにカイロを忍ばせておくとか、プレーしていない時には厚手の手袋をしていた方がいいです。
アプローチ同様、ショットもライのチェックが大事です。ラフに埋まっていても冬の方が抵抗は少ないので思ったより飛ぶことがあります。フライヤーも変わりますが、冬は振れなくなるので出づらいと思います。冬に限っては「ラフ=フライヤー」ではないということですね。逆目のライも抵抗が弱くなるので夏と同じ感覚だと飛びすぎます。基本、冬のジェネラルエリアは芝目の影響が出づらいと考えていいでしょう。
吉本巧
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・中央区日本橋浜町の「吉本巧ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。
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