大叩きしたり、それを繰り返すのは“まぼろし”にだまされるから!?

大叩きをしない、あるいは繰り返さないポイントは、“まぼろし”にだまされないことです。ポイントは3つあるので、順にお話ししましょう。

1つめはスタートから3ホールのスコアがよくても、それは“まぼろし”です。理由は以下の3つ。

1 まだ流れがわかっていない
2 まだスイングが馴染んでいない
3 まだラウンドに慣れていない


早い話がスタート3ホールでスコアがよくても“たまたま”にすぎないということです。確かにいいことではありますが、実力ではないので調子に乗ると空回りする。これが大叩きの呼び水になります。たとえ3ホールがよくても絶対調子に乗らず、あらためて4ホールめから引き締める。調子のよさが6ホールまで続けばホンモノと見ていいでしょう。

2つめは、大叩きした後の「次はバーディが取れそう」は“まぼろし”です。

大叩きした後は取り返したいと思うもの。その思いが強すぎると危険です。なぜなら、強い思いに脳が騙されて、本気でバーディが取れると思ってしまうから。根拠のない謎の自信が生まれて、本当にバーディを取りにいってしまうのです。

大叩きの後は心がかき乱されています。スイングだっていいはずがないのでバーディなんて取れるはずがありません。ではどうするか? まずは大叩きを拒絶せず受け入れること。拒絶すると心が正常に戻らないので、またやらかします。

具体的には深呼吸をしたり、一定時間目をつぶってみたり(2つ同時にやってもいいでしょう)、景色を眺めて気持ちを落ち着けましょう。取り返そう、と思わないことは言うまでもありません。また、次のホールの目標設定を低くしましょう。ハードルを下げて気持ちに余裕をできると元の状態に戻ります。

大叩きした後は1ホールかけてリセットし、心と体をニュートラルにすることが重要で、それができれば100点。下方修正した目標スコアで上がれれば120点です。

3つめは「俺は凹まない!」は“まぼろし”です。

大叩きには必ずミスが絡んでいます。OBを打ったり、林の中でキンコンカンしたり。でも、それを認めるのはツラいので、自衛の能力が働きます。すなわち「OBだったけどチェレンジした結果だからいいや」とか自分が都合のいいように解釈します。

人間の自己防衛能力はなくてはならないもので、状況によってはものすごい力を発揮すると思いますが、ゴルフで使うべきではありません。これを繰り返すと、また同じことをやるからです。

2つめの“まぼろし”のところでも記しましたが、結果が悪かった時こそ、全てを受け入れなければいけません。悔しいし、ツラいですが、ゴルフの過ちは認めて受け入れることが繰り返さなくなる第一歩なんです。

吉本巧
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・中央区日本橋浜町の「吉本巧ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。