打ち急ぎは“ヘッドスピード減”のもと! 「お尻」を使ってトップの間を作ろう!【辻村明志】
名コーチたちが教える飛ばしのテクニック/辻村明志コーチ(4)

飛ばそうとすると、どうしても打ち急いでしまいやすい。「トップで下半身、とくにお尻を意識してください」と辻村コーチ。つまり急がないで少し待つ感覚が必要なのだ。
取材・構成・文/三代 崇
ゴルフトゥデイ本誌No.633より
お尻でトップの「間」を作ればヘッドスピードが自然にアップ
ボールを叩くよりもしっかり叩ける体勢を作ることが肝心
アマチュアの人たちに多く見られますが、飛ばそうとしてボールを叩きに行こうとするのはNGです。どうしてかというとクラブがアウトサイドから下りやすくて、シャフトの面も逃げてしまうからです。それに打ち急いでトップで「間」がなくなるとクラブが速く振れなくなります。
トップから切り返しに移行する段階では、「少し待つ」感覚が重要です。手で間を作るのではなく、お尻で間を作るのです。左足を踏ん張り、お尻の力を緩めない。そうすればボールを叩ける準備体勢が整い、シャフト面で風をつかまえるイメージでクラブを振り下ろせますし、とくに力を入れなくてもヘッドスピードが勝手に上がります。お尻のポジションはそれだけ重要な役割を持ち、飛ばしのキーポイントでもあるのです。
そして、もうひとつ付け加えたいポイントがあります。それは腹圧を入れてインパクトすることです。エイッとかヤーッなど何でもいいですから、腹から大きな声を出して打つ練習は飛ばしに大きく役立ちますし、プロや練習生たちもたくさん取り入れています。
腕や手に余分な力が入って力んでしまうのと、腹から声を出して腹圧をかけるのとでは力の入れどころが全然違いますし、いかに力みを取るかを感覚でつかめます。


切り返しで左足を踏み込む

背中側からお尻が大きく見える

大きな声を出して打つのも大きな効果


◎レッスン
辻村明志
つじむら・はるゆき/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。日大ゴルフ部を経て2000年プロ転向。アジアンツアー転戦の経験を積んだ後、ティーチングプロに転身。現在は吉田優利、六車日那乃らのツアープロを指導。

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