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「ツマ先体重でアドレス」をカン違いするとスイングのバランスが悪くなる!?

勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.5

2025/03/28 ゴルフサプリ編集部

勝又優美

これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンしてきた勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマは「ツマ先体重」。やりすぎてスイングに支障をきたしているアマチュアが多いという。

ツマ先体重を意識した方がいいのはカカト体重の人だけ

競技を問わずスポーツでは、これから動こうとする場合に、ツマ先側に体重をかけて備えると言われます。確かに野球やテニスではツマ先体重で構えますし、その方が即座に動けることも想像できます。

ゴルフもスポーツでスイングはアクション。しかもアドレスで静止した状態からスタートしますから、動きやすい体勢をとりたい。そのためアドレスやスイングではツマ先側に体重を乗せておくことが推奨されます。

ご存知の読者も多いと思いますが、ゴルフでツマ先体重といった場合、母指球(親指の下の膨らんだところ)に体重、もしくは重心を乗せるという言い方をします。母指球は足の真ん中よりちょっと前側にありますから、母指球に乗せる=ツマ先体重と考えていいでしょう。

勝又優美
静止したアドレスからスムーズにスイングするには両足の母指球あたりで体を支えるように立つのがいいとされる。

でも、そもそも母指球に体重が乗っている人が、額面通りにツマ先、例えば指先あたりに体重を乗せてしまうと体が前のめりになります。こうなるとアドレス時の前回角度が深すぎて体が回らなくなって手でクラブを上げやすくなります。

確実に言えるのは、前のめりになるほどツマ先体重にするのはよくないということ。アドレスで前傾が深めで、トップで体が突っ込み気味になり、インパクトで体が伸びる傾向のある人は、過度なツマ先体重の可能性があるので母指球、あるいは足裏の真ん中あたりに体重を乗せるイメージをもってください。

勝又優美
額面通りツマ先に体重をかけてしまうと前傾が深すぎて体が回りづらくなるためトップで上体が突っ込みやすくなる。

ツマ先体重を母指球に体重が乗った状態と考えた場合、ツマ先体重を意識した方がいいのは、カカト側に体重が乗っている人です。スイングカタリストでプロの体重の推移を解析すると、バックスイングからトップでは右カカトと左足ツマ先で体を支えています。体が回転するとこのようなバランスになるのです。

はじめからカカトに体重が乗っていると体重の行き場がないのでスムーズに体が回転せず手でクラブを上げることになります。ですから、アドレスではもうちょっと前寄りに体重を乗せておかなければなりません。それが、いわゆるツマ先体重ということ。文字通りツマ先に乗らなくても、ちょっと前に乗せるだけで回転しやすくなると思います。アドレスでカカト体重になる人は、お尻が落ちた姿勢になりやすいので、そうなっている人がツマ先体重を意識すると一定の効果があるということですね。

勝又優美
ツマ先体重を意識するのはカカト体重の人。体がスムーズに回らず手でクラブを上げるスイングになっている可能性大。

ただ、動きやすい体重位置は人によって違います。極端なツマ先体重やカカト体重はないとしても、みんながみんな母指球に乗っていればいいというわけではありません。アドレスで母指球に体重を乗せているプロでも、解析すると重心位置は足の真ん中にあります。

適正な体重位置を見つけるには、足裏の真ん中で体を支える意識で立ち、ちょっとずつ前後に移動させて体が回りやすいところを探す。そうすると、ツマ先というよりは若干前くらいの感覚になると思います。もしくは、トップで右カカトに体重が乗ってくるようなイメージから逆算して探ってもいいでしょう。

勝又優美
バックスイングからトップで右カカトおよび左ツマ先に体重が乗るバランスで構えられるといい。

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勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。

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