1. TOP メニュー
  2. スコアに効く
  3. ピークを迎えた夏ラフ対処法! アマチュアはフライヤーよりもショートを警戒すべし

ピークを迎えた夏ラフ対処法! アマチュアはフライヤーよりもショートを警戒すべし

石井良介のゴルフ・すべらない話:第84回

2025/07/09 ゴルフサプリ編集部

ラフ,夏ラフ

まだ7月に入ったばかりにも関わらず、すでに気温35度超えが当たり前になった今夏。ゴルフ場の芝草も青く元気に根を張って、手強いラフを形成している。そこで、今回は夏ラフでスコアを落とさないためのコツを石井良介にレクチャーしてもらおう。

ラフからの逃げ道は上方向しかない

同じラフでもボールが沈んでいたり、ちょっと浮いていたりと、いろいろなライがありますが、アマチュアゴルファーのほとんどはよく見ていません。見ている人も間違ったクラブを選択したり、すんなり出ない打ち方をするので、結果的には見ていないのと同じになっていることが多い。ラフが元気な今の季節はそれが如実に表れます。

例えばボールがラフに浮いている時にロフトの多いクラブを使うとボールの下を潜りやすいし、茎が太めのラフでロフトの立ったクラブを持つとチョロしやすくなります。
また、ラフから打つ時に「ちょっとフライヤーするかも」と考えるアマチュアの方が多いですが、大抵はショートします。フライヤーするのはクリーンに近い感じでボールを打てるプレーヤーが、フェースとボールの間に芝が1~2本挟まってスピンが解けた時。ほとんどの人は芝をゴソッと取るため、力負けして飛ばなくなります。このように、ラフについては経験しないとわからないことも多いですが、ライを見て、そこで打ったらどんな球が出そうか想像する習慣はつけておきましょう。

ご承知のとおり、ラフではロフトが大きめのクラブを選ぶことがすごく大事です。自分をラフにあるボールだと思ってください。四方八方を芝に囲まれていますから前には進めず、逃げ道は上にしかありません。それなのに、みんなターゲットまでの距離しか見ずにロフトの立ったクラブを使う。だから前の芝に行手を阻まれるのです。

真夏のゴルフの処方箋! 安全にゴルフを楽しみたいゴルファーが考えた暑さ対策

暑い夏だってゴルフがしたい! それに、休めば休むほどゴルフの腕は落ちるもの。できれば、途切れることなくプレーをしていた...

あわせて読みたい

アイアンなら短いクラブの方が脱出しやすいですから、僕自身、最初に思い浮かべた番手より一番手下げることもあります。アマチュアの方は基本そうした方がいい。下げる番手にも制限を設けず、盛夏の今なら状況によって3~4番手下げてもいいくらいです。付け加えておくと、フェアウェイウッドやユーティリティならちょっとフェースを開いて打つとラフからでも距離を稼げます。

ただ、僕の場合はそう言う一方で「ここはイケそうだから」とアマチュアの方に当該距離の番手をすすめることもあります。やはりトライしないとわからないし、チャレンジするのもゴルフの醍醐味。マネジメント=守りという発想だけではつまらないですからね。失敗してもいい教訓になるはずです。

ボールは浮いてる? 沈んでる? ラフからのショットは1に状況確認と番手選びが成否を握る

前回に続き、使用クラブは残り距離よりボールのライを優先して選ぶという話。今回はラフから上手に打つ時のクラブ選択につい...

あわせて読みたい

ラフが強い今の季節はピン方向に打った2打目がラフにつかまることもよくあります。ラフから打った場合はもちろん、フェアウェイからでもグリーンまでの間にラフがあるシチュエーションでは、そこをキャリーで越えなければラフにつかまります。そんな時にはピン方向を避けた花道方向に打ち進んだ方が距離が稼ぎやすかったりします。

湿ったラフかどうかも重要です。雨が降ると途端にラフの抵抗は強くなります。朝露もそうで、スパーンと抜けるはずのところで抜けなくなる。生き物を相手にしているので状況は時事刻々変わっていきます。芝は1日のうちでも成長しているわけで、そういうことに対する洞察力、想像力も欠かせません。

ラフの見極めには経験が必要なことは否めませんが、ラフの長さが指一本分くらいだとして、ボールが完全に沈んでいるか、中程度か、浮いているか、くらいは判断できると思います。その見極めをしたら近くで素振りをして芝の絡み具合を確かめます。見た目より絡むのか、抜けるのかを確認して最終判断を下します。それによってはクラブを替える必要もあるでしょう。

また、ラフはコーライ、ベント、野芝、ティフトンなど種類によってもリアクションが違います。野芝は特に注意が必要で、打てそうに見えてもすごく絡む。フェアウェイウッドなどは、刈ってあってボールが半分見えていても、ちょっとダフッたら全く飛びません。バミューダもグチャっとして難しいですね。プレーするゴルフ場のホームページを見ると芝の種類が出ているところも多いですから調べておくといい。それだけでスコアが変わるかもしれません。

夏ゴルフはナイターで楽しむ! アクアラインGC、東千葉CCでナイター営業開始!

株式会社アコーディア・ゴルフ(本社:東京都品川区、代表取締役社長:三好 康之)は、昨今の気温上昇や多様なプレースタイル...

あわせて読みたい

逆目と順目についても触れておくと、逆目のラフはボールが上がりやすく、順目は低い球になりやすいので、特にグリーン周りのアプローチでは芝目を見ないといけません。わかりづらかったら素振りをして、ヘッドが突き刺さるか抜けるかだけの判断でもOKです。

逆目は芝が突っかかってボールが上がるので、そのぶん大きく振ります。15ヤードのアプローチでも、ある程度振らないと抵抗に負けます。距離感を出すのが難しいですが、振ってもボールが上がるだけなのでトップだけ気をつければ飛びすぎることはありません。ロフトが大きなウェッジがベターですが、苦手なら56度でフェースを開き、バンスが効かせてもいいでしょう。順目の場合は思ったより上がらないことを頭に入れておけば大丈夫だと思います。

石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。

90切りが目標ならラフの対処も万全に! 春の多種多様なラフは必ず素振りをして芝の抵抗をチェック!

ラフといえば夏のイメージだが、新芽が出てくる春のラフにも要注意。それぞれの特性を理解し、ラフからでもピタリと寄せる方...

あわせて読みたい

雨の日のゴルフでも上手にスコアをまとめる方法。ランが出なくなるということはキャリーが必要?

地球温暖化の影響か、年ごとに季節がどんどん前倒しになっています。いまやゴルフに最高の初夏のシーズンはほぼなくなり、も...

あわせて読みたい