TENSEI Proシリーズに新しい色「Black」が登場! 50Sを借りてコースで試打してみた!
野村タケオのゴルフ実験室

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。三菱ケミカルの人気シャフト「TENSEI」シリーズに新しく「Black」というモデルが追加されます。ブラックというイメージからは、かなりヘッドスピードの速い人向けという感じがするのですが、実際はどんなシャフトに仕上がっているのでしょうか。自分のエースドライバーにさっそく挿してコースで試打してきましたのでレポートします!
〈取材・文・写真提供 野村タケオ〉
「TENSEI Pro 1K」の新色「Black」は内層に「1Kクロス」を使ってる?
今回、三菱ケミカルから発売になるのは「TENSE Pro Black 1K Core」(以下、Black)というシャフト。今まで「TENSEI Pro 1K」シリーズには「Blue」「Red」「Orange」「White」という4種類のモデルがありましたが、そこに「Black」が追加されたということですね。
しかし今回の「Black」には「Core」という言葉が追加されています。これは一体どういうことなのでしょうか。

そもそも「Pro 1K」シリーズというのは三菱ケミカルが独自に開発した「1Kクロス」を搭載しています。これは炭素繊維一束あたりのフィラメント数が極めて少なく、緻密な織目を持つカーボン素材。この素材を手元側(バット部)に配置することで、シャフトの蛇行を減らしつつ、しなやかなフィーリングを生み出します。これにより、切り返しからインパクトまでスムーズなエネルギー伝達が可能になり、深いタメを作りながらもストレスなく振り抜ける設計になっています。
今回の「Black」はこの「1Kクロス」を従来モデルとは異なり、内層(Core)に配置させることにより、今までにないソリッドなフィーリングと狙ったシャフト特性の実現を可能にしています。だから名前に「Core」というのが入っているんですね。

シャフトのデザインは他のモデルと同じで、ブラックのボディにシルバー系のホログラム調プリントで「TENSEI」のロゴ。そして手元には今回のカラーであるブラックのワンポイント。しかし全体がブラックなので、これは目立たない感じ。「1K」ロゴも手元側にプリントしてあり、中間部あたりに「CORE」の文字が刻印されています。全体的にシックでカッコいいデザインです。

実際にコースで打ってみましたが、ヘッドは自分が使っているキャロウェイの「ELYTE♦♦♦TD」のロフト10.5度です。
シャフトスペックは「50S」で、カタログ数値だと重量が53g、トルク5.3の元調子ということです。

打ってみると、切り返しで手元側がグーっとしなってくれて、めちゃくちゃタイミングがとりやすい。手元調子好きの僕的にはこれ大好物です。ブラックというカラーから、かなりハード目なシャフトなのかなと思いましたが、全くそんなことはありません。
手元のしなりはどっかがグッとしなるというよりは、少し大きな範囲でグーっとしなるように感じました。しなやかさのあるしなりですね。そのしなりでシャフトが勝手にタメを作ってくれる感じです。そこからインパクトに向けてしっかりとシャフトがしなり戻り、インパクトでビシッと合う感じ。走る感じはないですが、ある程度のスピード感でしっかりとインパクトに戻ってくる感覚があります。
中間部から先端にかけてはけっこうしっかりしているので、ヘッドの挙動は安定しているし、オフセンターヒットでも出球のブレが少なく感じます。先があまり動かないのでボールを上げてくれたり、捕まえてくれるような性能は少なめと感じました。ただヘッドが来ないような感覚はなく、インパクトでスクエアに戻りやすい感じがするので、振り遅れて右に出てしまうようなことも少なそう。

弾道は中弾道で、かなり強めの球が出ます。スピン量もけっこう少なめなんじゃないでしょうか。これだともともと球が上がらない人には少し大変かもしれません。
僕が打つとほぼストレートか、少しだけフェードするくらいの球になりました。左へのミスはほぼなさそうなので、ドローヒッターでも気持ちよく振れるんじゃないかと思います。何よりヘッドのコントロールがしやすいので、上級者であれば自分の思った球が打ちやすいシャフトなんじゃないでしょうか。
1ラウンド使ってみたのですが、とてもタイミングが合って振り切りやすかったからか、いつもより飛距離が出ていました。数ホールは普段よりも10ヤードくらい飛んでたりして。シャフトがタメを作ってくれるというのも飛距離が伸びている理由なのかもしれません。

「TENSEI Pro 1K」といえば「Orange」や「White」も元調子なのですが、僕はこの「Black」が一番手元のしなりを気持ちよく感じられて振りやすいですね。とにかく切り返しからフィニッシュまで一気に振り抜ける感じがあり、僕は本当に気に入りました。こりゃいきなりエース候補って感じです。
このシャフト、僕のようにかなりドンピシャにタイミングが合う人がいそうだし、クセのあるシャフトではないので、気持ちよく振れる人多いと思います。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。

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