ゴルフシャフトの選び方|スライスもヒッカケも出るなら大胆なスペック選びを!
毎年、多くのモデルが発売されるカスタムシャフト。それらを牽引するのはフジクラ、三菱ケミカル、グラファイトデザイン、USTマミヤの4大シャフトメーカーだ。
第6回からは、実際にアマチュアテスターが試打を行い、今野一哉プロにシャフト選びのアドバイスをしてもらった。まずは平均スコア100前後のゴルファーだ。
アマチュアテスターがシャフトを試打フィッティング
【シリーズ一覧】
●第1回:4大シャフトメーカーの特徴を解説!
●第2回:フジクラ『SPEEDER EVOLUTION VI』
●第3回:三菱ケミカル『Diamana ZF』
●第4回:グラファイトデザイン『TOUR AD XC』
●第5回:USTマミヤ『ATTAS11(ジャック)』
●第6回:スライスもヒッカケも出るなら、大胆なスペック選びを
●第7回:上級者には安定感のあるシャフトが合う
●第8回:しなり感のあるシャフトでタイミングをとる
一人目のアマチュア試打は和田勝(わだまさる)さん。
ゴルフは好きで、スポーツも得意ということですが、なかなか90が切れないゴルファーです。
スイングはある程度、しっかりしていて、ヘッドスピードも40m/s前後出ています。持ち球はスライス系でたまに大きく右に曲げてしまうことがあるようです。本人は、スライスもヒッカケも出ていて出球が安定しないことが課題だと感じているようです。
正直、シャフトの違いもなかなか感じられないということなので、重量帯とフレックスのバリエーションが豊富な三菱ケミカル『Diamana ZF』で、様々なスペックを打ってみることにしました。
シャフトの追随性が高く、スイング通りの結果に
和田さんのヘッドスピードに合いそうな、50g台のSフレックス、SRフレックスから打ってみました。『Diamana ZF』は、しなり戻りのスピードが速く、鋭敏な挙動が特徴です。手元寄りの剛性もしっかりしているので、スイングの追随性が高くなります。
逆に言えばそれは、しっかりと安定したスイングが必要ということでもあります。このスペックの試打では、上手く打てたときには、高打ち出し低スピンで強いストレートボールが出て飛距離を稼ぐことが出来ました。反面、タイミングがずれてしまうと、打球が左右にバラける傾向がありました。
あえて極端なスペックで、スイングを安定させる
そこで、あえて80g台のTXフレックスを打ってもらいました。TXとは、Xよりもさらに硬くハードなシャフト。市場全体でもこれだけ重く硬いシャフトはほとんどないでしょう。和田さんのヘッドスピードには本来、全くマッチしないシャフトです。
しかし、意外にも結果は良好。弾道は低くなりますが、ナイスショットが連発しました。和田さんは「80g台のTXと知らされなかったら、わからないほど、振りやすいです」と好印象。しっかりとシャフトの重さがあれば、カラダをしっかりと使ったスイングになりやすく、手先で振るのではなく、自然とリズムを取って振るので、スイング軌道が安定してきます。
最終的に和田さんにマッチしたシャフトは、『Diamana ZF』70g台のSフレックス。重量級シャフトでしっかりとカラダを使いながら、しなりを感じてスイングルするタイミングを掴めるスペックです。
極端なスペックをあえて試すことで、シャフトの違いを感じるのが苦手なゴルファーでも、シャフトの重さや硬さ、しなりを感じやすくなります。そこから、タイミングのとりやすさや、振りやすさなどを考慮して、シャフトを選ぶと良いでしょう。
解説 今野一哉プロ
球筋を自在に打ち分ける異色の技巧派プレーヤーで、シャフトの繊細な挙動の違いも見極める目利きの持ち主。東京平井に子供向けスナッグゴルフスタジオ「キッズゴルフクラブ」主宰。1982年生まれ。
撮影協力:ゴルフ5 プレステージ広尾店
なお、ゴルフ5プレステージ各店では、最新計測器を各試打ブースに設置。最新モデルを中心に発売中のゴルフシャフトのほとんどのスペックを実際に試打計測可能。専属の公認フィッターも在籍しているので、あたなにぴったりのシャフトが見つかります。
ゴルフ5 プレステージ広尾店
〒150-0012 東京都渋谷区広尾5丁目7-35 広尾コンプレックス1階
営業時間:平日・土曜日/10:30~20:30 日曜日・祝日/10:00~20:00
電話番号:03-3446-5021