グラファイトデザイン「TOUR AD XC」シャフトの最新モデルを試打チェック!
毎年、多くのモデルが発売されるカスタムシャフト。それらを牽引するのはフジクラ、三菱ケミカル、グラファイトデザイン、USTマミヤの4大シャフトメーカーだ。
第4回は、松山英樹が実戦投入した、グラファイトデザイン『TOUR AD XC』の特徴を今野一哉プロに解説してもらった。
グラファイトデザイン『TOUR AD XC』シャフトの最新モデルを今野プロが試打
【シリーズ一覧】
●第1回:4大シャフトメーカーの特徴を解説!
●第2回:フジクラ『SPEEDER EVOLUTION VI』
●第3回:三菱ケミカル『Diamana ZF』
●第4回:グラファイトデザイン『TOUR AD XC』
●第5回:USTマミヤ『ATTAS11(ジャック)』
●第6回:スライスもヒッカケも出るなら、大胆なスペック選びを
●第7回:上級者には安定感のあるシャフトが合う
●第8回:しなり感のあるシャフトでタイミングをとる
グラファイトデザインには、松山英樹選手など多くのプロが愛用する『TOUR AD DI』という手元調子の名シャフトがあります。その後継モデルとして2011年に発売されたのが『TOUR AD BB』。今回の『TOUR AD XC』はその系統に連なる手元調子系のシャフトです。
実際にしなりを感じるポイントは、グリップよりも少し先。『TOUR AD』独特の縞模様があるあたりです。カタログ表記の中元調子通り、やや中よりの手元調子です。
基本的な挙動は『TOUR AD BB』に似ていますが、東レの「T1100G」を先端部に、新素材の「M40X」を先端から中間部にと、新たな素材を加えたことで、先端の挙動を安定させて、インパクトでのパワーロスを更に軽減する設計になっています。
手元寄りのしなりを感じながら、タイミングよく振ることが出来、先端の剛性の高さが低スピンで強い弾道を生みます。また、左へのミスを抑制してくれるのも特徴です。
つかまり過ぎを抑制して、思い切り叩けるシャフト
見た目は細く見えるのですが、先端の剛性が高く、しなりをあまり感じません。つまり、シャフトの走りで弾道を高く上げたり、ボールをつかまえたりしてくれるシャフトではなさそうです。逆に、しっかりと振ってボールを叩いていけるゴルファーなら、パワーロスの少ない強いインパクトを迎えられます。
40g台から80g台までラインナップされていますが、基本的には自分でボールをつかまえられる人向きです。軟らかめのフレックスを選択すると、手元のしなりをより感じることが出来、切り返しでワンテンポの間を取ることが出来ます。
硬めのフレックスにすると、手元にもしっかり感が出るので、より自分でスピードを出しやすくなります。その意味では、スピードが出しやすい軽量のシャフトで硬めのフレックス、いわゆる軽硬スペックで大きな飛びを得ることが出来るでしょう。自分がタイミングを取りやすい硬ささえ選べば、軽くしてもアンダースペックになりにくいシャフトです。
フックを嫌う人、ボールをコントロールしたい人に最適
先端が硬く、走りすぎることがないので、基本的には左へのミスを嫌うゴルファーにマッチするシャフトでしょう。フックを嫌う人は、硬めのフレックスを選ぶ傾向がありますが、軟らかめのシャフトだと全体にしなり感を感じて、レートヒットしやすくなるので、出球が右にいきやすいようです。ドローヒッターにハマりそうな挙動です。
チーピンのミスに悩む人、つかまりはヘッドで出したい人には合いそうです。ダランとだらしなくしなるところが全くないので、上級者であれば、シャフトの動きが読みやすく、とてもコントロールしやすいシャフトです。
過去のシャフト、『TOUR AD DI』、『TOUR AD BB』に比べると、ダウンスイングでの加速感も感じやすく、ある程度スイングがしっかりしている人であれば、低スピンで大きな飛距離を得ることができそうです。
解説 今野一哉プロ
球筋を自在に打ち分ける異色の技巧派プレーヤーで、シャフトの繊細な挙動の違いも見極める目利きの持ち主。東京平井に子供向けスナッグゴルフスタジオ「キッズゴルフクラブ」主宰。1982年生まれ。
撮影協力:ゴルフ5 プレステージ広尾店
なお、ゴルフ5プレステージ各店では、最新計測器を各試打ブースに設置。最新モデルを中心に発売中のゴルフシャフトのほとんどのスペックを実際に試打計測可能。専属の公認フィッターも在籍しているので、あたなにぴったりのシャフトが見つかります。
ゴルフ5 プレステージ広尾店
〒150-0012 東京都渋谷区広尾5丁目7-35 広尾コンプレックス1階
営業時間:平日・土曜日/10:30~20:30 日曜日・祝日/10:00~20:00
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