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ドライバースイング練習方法|ミート率がアップする「起き上がり防止ドリル」

ドライバー上手になる「超」練習法 大特集 PART-2

2020/02/03 ゴルフサプリ編集部

「ドライバーが当たらない!」その原因は、上半身の起き上がりが原因かもしれません。スライス、フック、チョロ、なんでも出ちゃう「起き上がり」を矯正して、不安定な打点をビシッと安定させちゃいましょう!ここでは、ドライバーのミート率がアップする練習方法「起き上がり防止ドリル」をご紹介します。

ドライバースイングで前傾キープのために女子プロが気を付けていることは?

頭・腰・足のうちのどこかを気をつけることで身体の起き上がりは防げます

指導
今野一哉
蝶ネクタイを外さないジェントルなゴルフインストラクター。東京・千葉を中心に活動し、ジュニアの育成にも力を入れていることで知られている。18GOLF代表。1982年生まれ。千葉県出身。

松田鈴英はベタ足を意識

「インパクトからフォローにかけては、右足はベタ足を意識します。そうすることで、重心を低くキープできて、上半身が伸び上がりにくくなるんです」(松田鈴英)

古江彩佳は頭の高さを意識

「やみくもに前傾を保つように意識すると、逆に体のどこかが窮屈になって変な動きが出てしまうと思います。だから、私は頭の高さが上下しないように意識しています」(古江彩佳)

安田彩乃は腰の位置を意識

「アマチュアの方には、腰が前に出ないようにとアドバイスしています。スイング中、腰(骨盤)が斜め下の地面を向いた状態をキープして、腰が前に出ないようにするんです」(安田彩乃)

ドライバースイング練習方法|渋野日向子みたいに頭が上下しなくなる"視界ぼやっと"ドリル

視線をボールに向けると体ごと当てにいきやすく、体がボールに近づきすぎて体を起こしてしまうことに。そんな人はアドレス時の「視界」を変えるべきなのだ。

あれだけ強振していても、アドレス時からインパクトまで頭の高さも前傾角度もほとんど変わらない。

頭が上下しなくなると前傾角度が変わりにくく、お腹もしっかり回るようになる

青木翔コーチに出会う前は、インパクトで伸び上がるようにして打っていたという渋野。フォローまで頭を上げない練習をしたことで、ショットの成功率が向上したという。

渋野日向子
(RSK山陽放送)
国内メジャー「サロンパスカップ」でツアー初優勝を果たすと、今度は海外メジャー「AIG全英女子オープン」で優勝し快挙を達成。最終戦まで鈴木愛、申ジエと賞金女王争いを繰り広げた。

少し固めのスポンジや厚手のタオルを丸めたものを踏んで、少しぐらつく状態を作り、ぼやっとした視界の中で素振りやボールを打つ練習をしてみましょう。

プロはボールを視界の左端でとらえている

渋野日向子のように体が起き上がらずに芯をとらえるにはどうするか。今野一哉は、ボールの見方を変えるのが効果的だという。

「ボールを凝視してしまうと、体をボールに向けて構えてしまいがちです。その構えで振ったら、ダウンスイングで体を突っ込ませて、当てるためには体を伸び上がらせざるを得ません。また、そうした人は頭も上下しやすいのが特徴。ですが、ボールを凝視せずに視線を体の正面に据えつつ、ボールは視界の左端でとらえて視界全体をぼやっと見ます。こうすることで、スイング中の頭の高さだけでなく、全体的に安定感が出るんです」

足元を不安定な状態で練習することで、より効果的になるという。

スポンジなどを踏んで足元を不安定にして、ぼやっとした視界の中でトップで止まる練習も効果的。どこかに視線を集中させてしまうと、体の前側にふらついてしまう。

どこかに視線を集中してしまうと、バランスが崩れやすくなる。視線を一点集中せずにぼやっとさせると、安定しやすい。

ドライバースイング練習方法|鈴木愛みたいに右腰が低くならない"段違いスタンス"ドリル

左腰よりも右腰の位置が低くなるということは、体が伸び上がっているということでもある。そこで、右腰が低くならない練習をしてみよう。

腰の位置、高さがアドレス時と変わらずにキープされインパクトへ至る。鈴木愛のミート力の高さを物語っている
インパクトからフォローにかけても、腰の高さは変わらず。体とボールとの距離が変わらないから、打点が乱れることもない

鈴木 愛
(セールスフォース)
2019年はケガや交通事故というハプニングにも負けず、圧巻の7勝を挙げて17年以来2度目の賞金女王に輝いた。女子ツアー屈指の練習量を誇り、不断の努力を見事に結実させた。

右腰が下がらなければ体は起き上がりにくい

人の体の構造上、アドレスした状態から腰を前方に突き出すと、連動して上半身は起き上がってしまう。それと同じように、左腰が高くなれば、右腰は低くなる。そして、そのとき体は伸び上がってしまう。そのため、前傾角をキープするうえで、腰というのはとても重要。

「腰が前に出たり、高さが変わってしまう原因は様々です。体重移動が強すぎて体が左サイドにスライドしたり、結果を早く見ようと顔を上げてしまったり。ですが、この問題はとてもシンプルな練習を繰り返すことで、防止できるようになります。最も簡単なのは、極端なクローズスタンスでの練習です。右腰が高くならない状況でボールを打つことで、効果的に腰の高さが変わらない動きを覚えることができます」

体を突っ込んだり、顔を上げたりすると、腰の高さも変わる

腰の位置・高さをキープできれば、体が前に突っ込んだり、顔を上げるタイミングが早くなったりすることを防げる。

右腰を高くすると、自然と左足を引いてしまうので、左ヒザを右ヒザと並ぶようにクローズにして構えて練習をする。

右足の下に厚手のタオルや固めのスポンジを置いて、10㎝ほど右足を高くして構える。右腰が高い状態を保てると、左腰が回りやすくなり、腰が前に出にくくなる。

腰が前に出ると腕が通り抜けるスペースがなくなる。右腰の位置をキープして左腰を回りやすくすると、そのスペースをなくさずに振れる。

ミドルアイアンのハーフショットで練習

右腰を高くした状態での練習は、アドレスからフォローまでゆっくりと体の動きを確認しながらの素振りから開始。動きに慣れたら、アイアンのハーフショットで練習する。

極端に右足を引いたクローズスタンスにすると、腰の位置が固定される。この状態で練習をすることで、腰が前に出たり、左腰が上がらなければ前傾がキープできるということがわかる。

ドライバースイング練習方法|申ジエみたいに足も体も伸び上がらなくなる"右足引っかけ"ドリル

体重移動を意識し過ぎたり、重心を低く保てないと下半身の安定を保てずに体の起き上がりを誘発してしまう。そんな人には、右足をベタ足に固定した状態での練習が有効だ。

申ジエ
(スリーボンド)
韓国ツアー、米ツアーで賞金女王に戴冠した後、日本ツアーに参戦。2019年は3試合で優勝し、日本女子ツアー通算勝利数を22勝に伸ばし、賞金ランキング3位とした。

右足をベタ足にすると体が残ってヘッドが出る

数年前まで女子プロの間でよく見られたベタ足は、体が起き上がりにくくなる要素のひとつだと今野一哉は言う。

「特にインパクトからフォローにかけて、右足をベタ足の意識でスイングすると体の突っ込みが抑えられて体が起きにくくなるんです。それは、右サイドが若干固定されたような感じになるので、その場で体を回転させてヘッドをボールに届かせようとするからなんです。理想的なヘッド・ビハインド・ザ・ボールのインパクトになるということですね」

 そこでオススメなのが、マットの端に右足を引っかけて、右足がベタ足のままキープされやすい状態での練習だ。

「ベタ足意識で右足が跳ねたり、右ヒザが伸びたりしないようにすることで、連動して腰が前に出たり、頭が上がったりしなくなりますよ」

右足をマットに引っかけるようにし、ベタ足を意識すると体重が右足に側に引っ張られる。その結果、腰が前に出たり、体が起き上がりにくくなる。

右足をベタ足にしておくと、右足に体重を引っ張られるため、ダウンスイングでスライドが生じて体が起き上がるということが起こりにくい。

左サイドにスライドして右足が地面から離れてしまってはいけない。練習では、ハーフショットで体が起き上がらない動きを確認しつつ打とう。

GOLF TODAY本誌 No.572 44〜51ページより


ドライバー上手になる「超」練習法 大特集

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【ドライバー上手になる「超」練習法 大特集 シリーズ一覧】
●PART1:青木瀬令奈が実証!ドライバー飛距離を短期間でアップする「アッパーの押し込み力」
●PART2:ドライバースイング練習方法|ミート率がアップする「起き上がり防止ドリル」
●PART3:【タイプ別】長所を生かすドライバースイングと練習方法を北野正之が解説!

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