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松山英樹の高く上げるアプローチの打ち方|ロフトにまかせて打つことが重要

上げるアプローチ|9ドリル【後編】

2020/08/13 ゴルフサプリ編集部

ボールを転がせない場面では上げるしかない。向江寛尚が言うには「高さを出すのですが、自分で上げようとするとミスになります」。どんな練習をすればロフト角どおりにボールが上がるアプローチが打てるようになるのかをレクチャーする。

レッスン
向江寛尚
むかえ・ひろたか/1972年生まれ、
東京都出身。法政大卒業後99年プロ転向。多くのトーナメント出場の経験を積み、2005年からレッスン活動を開始。現在はオンワードゴルフアカデミーを拠点にレッスンを行う。

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ドリル6|左足前出し&右足前出しドリル

ソールを使うイメージを把握する

上げるアプローチでは高さを出そうとすると、すくい打ちになりやすいのを警戒しないといけません。そこで左足前出しと右足前出しのセットで練習しましょう。2球打つのを5~10セットやるのもいいですし、左足前出しで5~10球続けて打ち、次に右足前出しを5~10球打つのもOK。

左足前出しと右足前出しの両方をやることでクラブの入射角の安定度がアップし、すくい打ちのミスを矯正できる効果が高いのです。ロフトどおりに打つコツもつかめます。

左足軸でスイングする

左足前出しドリルでボールを上から正確にヒットする感覚をマスターしておく。

2個目を打つときは右足前出し

右足軸で振る感覚となるが、左足前出しドリルと同じ動きでスイングすることが大切だ。

最初は左足前出しで打つ

クラブの入射角を安定させるために左足前出しドリルからスタートしよう。
左足前出しドリルでダウンスイングの軌道が揃ってくる。
自分で上げようとすると軸が右に傾いてダフリやトップとなる。

ドリル7|的当てショットドリル

出球の高さを安定させる

インドアの練習場で私がよく教えるドリルです。どんなアプローチでも打ち出す高さのイメージがとても大切で、4~5メートル先に的を設定して打ちましょう。危険でなければ誰かにフラフープを持ってもらうのもいいと思います。

4~5メートル先に誰かにフラフープを持ってもらう。
高さをしっかりイメージして練習することも大切だ。

ドリル8|ビニール傘スイングドリル

腕の正しい使い方を体感する

ビニール傘を広げて両手に持ち、素振りする練習です。速く振ると傘がすぐにめくれてしまいますから、ゆっくりめのスピードで振りましょう。

ポイントはインパクトからフォロースルーにかけて両手を返し、ビニール傘を先に進ませること。手元が先行するとビニール傘がめくれてしまいます。また体の回転が止まって手が急激に返るのもNG。体の回転と連動して手が返るのが正しい動きです。

ビニール傘を使って素振りしよう

ビニール傘を開いて持ち、通常のアドレスをつくる。
バックスイングは急がないでゆっくりと振ろう。

傘がめくれないように振る

ダウンスイングからインパクトにかけてもゆっくりスイングし、ビニール傘を先に進ませるのがコツ。
手元が先に進んで、左ヒジが引けるとビニール傘がめくれてしまう。

体の回転と連動して両腕が返る

インパクト以降はクラブヘッドを先行させるイメージ。両手をこねるように急激に返すのはダメだが、体の回転と同調して両腕を返すのが正しい動きとなる。
転がすアプローチは手元を先行させて振るイメージがあるが、上げるアプローチの場合はこの動きはNGとなる。

ドリル9|右手クロスフィンガーグリップドリル

すくい打ちの悪癖を解消できる

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、右手の人差し指と中指の2本の指先をグリップに引っかけるように持ち、右手の甲を斜め上に向けて持ちます。

そうすると右手首が自分から見て直角に近い「く」の字に折れます。あとはそのまま素振りするか、実際にボールを打つだけです。

右手首の角度を強制的にキープすることで、インパクトで右手首が伸びてすくい打ちになってしまうミスを徹底治療ができます。効果は抜群ですからぜひ試してください。

右手クロスフィンガーに持つ手順

右手首を折ったままスイングできる

右手首が絶対に伸びないのがこのドリルのミソ。すくい打ちの矯正にピッタリだ。

フォロースルーでも右手首を伸ばせない

ボールを上から正確にとらえられてフォロースルーもクラブヘッドがスムーズに出て行く。

右手首の角度を強制的にキープ

右手の甲がやや上を向き、右手首が手のヒラ側に折れた状態のままでスイングする。
すくい打ちになる人はインパクトで右手首が伸びるのが原因だ。

GOLF TODAY本誌 No.578 64〜67ページより

●上げるアプローチ|9ドリル
前編:高く上げるアプローチはクラブのロフトを信じて打つのがポイント
後編:松山英樹の高く上げるアプローチ。弾道のイメージも大事だが、ロフトにまかせて打つことがより重要だ