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稲見萌寧・強い女子プロをお手本にして苦手を克服!アイアンの成否はバックスイングで決まる!

《完全保存版》ドライバーからパットまでQ&Aで悩み解消! PART3

2021/07/18 ゴルフサプリ 編集部

ダフリやトップ、スライスやフックなどアイアンにありがちなミスを減らし、ラフや傾斜地、など苦手なライを克服するコツを稲見萌寧といった女子プロの帯同コーチを務める奥嶋誠昭が伝授する。

GOLF TODAY本誌 No.589 46〜55ページより

いまどきアイアンは飛ばして曲げない

ショットメーカーはクラブがスムーズに上がります。

昔の女子プロはアイアンを曲げないことを持ち味にしていましたが、今は飛ばして曲げないアイアンショットが主流になっています。アイアンで飛ばすにはフットワークが必要。また、ショットの精度を上げるには、フェースをできるだけ返さないようにすることが大事。そのための体勢を、バックスイングで作っておくことが大切です。

飛ばすためには左右と上下の動きが必要。体重をしっかり左に乗せていきます。
バックスイングで右に流れたり、体重が左に残らないように注意。

Q|飛距離がバラつきます。どうすれば安定しますか?

A|常に100%飛ばすのは不可能です。80%がフルショットと考えましょう。

80%のスピードをイメージした高さにクラブを上げる。フィニッシュも振り切らず80%のイメージで止める。(写真は河本結)

スイングスピードで距離をコントロール

アマチュアはアイアンの番手を100%の力で振ったときの距離で選びがちですが、プロはから85%くらいの力で振ったときの距離を基準に考えています。それ以上振ると打点がバラついて当たらなくなるので基本的に100%のフルスイングはしません。

ライによっても距離は変わるので100%で計算するのはリスクがあります。常に〜%で振るように心がければミート率が上がり、ミスショットやライの変化による距離のバラつきは小さくなります。

コントロールショットが上手なのは河本結選手。インパクトの強弱をつけると思ったより強く入り過ぎたり緩んだりするので、スピードを抑えたスイングで距離をコントロールしています。最終的には自分の感覚ですが、初めはフィニッシュをこの高さで止めたら何ヤード飛ぶ、といった具合に確認しながら自分の距離を覚えていくといいでしょう。

インパクトの強弱のバラつきをなくすためにフェースを返さないようにする。
大振りすると体が振られやすく、ミート率が下がって距離のバラつきが大きくなる。

Q|トップすることが多く、とくにツマ先下がりは苦手

A|ダウンスイングで上体をボールに〝かぶせて〟みましょう。

ダウンスイングで胸をボールにかぶせる。微動だにしない前傾角により、上下の打点のブレがなくなる。(写真は河本結)
左手の角度をキープすれば上体をかぶせてもダフらない。

前傾角を意識的に深く、ツマ先下がりでも効果的

トップのミスが多い人には、前傾姿勢がまったく崩れない河本選手のスイングが参考になります。ダウンスイングを下半身から動かし始めるのはいいのですが、上体が遅れるとインサイドアウトのアッパー軌道になって体が起き上がり、インパクトでボールに届かなくなります。

これを防ぐには河本選手のようにダウンスイングで上体をボールにかぶせていきます。そうすることでボールとの距離をキープすることができます。

また、体の正面でボールを打てるので方向性もよくなります。体をかぶせるようにすればツマ先下がりのライでもヘッドをボールに届かせることができます。

胸をボールに近づけていくイメージでダウンスイング時の前傾角を作る。
左手が落ちると手前でダフってしまう。

Q|ダフり癖を一発で直す秘訣を教えてください。

A|リリースするのはインパクト後! こうすれば絶対にダフりません!

左ヒジに余裕を持たせておくとヘッドを低く出しやすい。(写真は稲見萌寧)
ハンドファーストを保って、フェースを返さないようにヘッドを低く動かす。手首をリリースするのはインパクトの先。

ヘッドを低く出してゆるいダウンブローで打つ

ダフりをなくしたい人は、稲見萌寧選手の打ち方をマネしましょう。ダウンブローが強すぎてもアッパーブローになってもダフりは起きますが、稲見選手のゆるいダウンブローはもっともダフりにくい打ち方といえます。

一番大事なポイントはインパクトゾーンでヘッドを地面と平行に低く動かすことです。入射角がゆるやかになってダフる要素がほぼなくなります。

インパクトまで手首をリリースしないようにキープすれば、ヘッドが地面に落ちないのでダフりようがありません。注意点はラインに対して真っすぐヘッドを出すのではなく軽いイン・トゥ・インの軌道で動かすこと。プレーンよりアウトにヘッドが出るとアッパーブローになりやすいからです。

左ヒジが引けるとカット軌道になりスライスが出やすい。
ダフりやすいツマ先上がりのライではクラブを短く持ってコンパクトに振る。

Q|ショートアイアンのヒッカケをなくしたい

A|つかまるトップを作っておきリストターンを使わないようにしましょう

つかまるトップの参考女子プロは渋野日向子。

ヒッカケの原因は手を返し過ぎること

フックの原因で一番多いのは手の返し過ぎです。ただでさえつかまりやすいショートアイアンで、フェースを返す動きが入るとヒッカケが出てしまいます。これを防ぐためには渋野日向子選手のように、最初からつかまるトップを作っておくことがポイント。そうすれば、自分でフェースを返す必要がなくなります。

クラブは通常よりも、背中の方に上げます。トップの形をレイドオフにすれば、ダウンスイングがインサイドから下りるようになります。また、ヘッド軌道に対してフェースが開かないようにします。これだけでボールがつかまるので、あとはフェースの向きを変えないように振るだけで左に飛ぶことはなくなります。

フェースを返さなくても球はつかまる!

①手を一切返さなくても、スクエアなインパクトになる。
②フェースの向きが軌道に対して、スクエアになるようにクラブを下ろす。
③クラブを背中の方に引き上げて、トップでシャフトが目標より左を指す。

オープンフェースの高いトップ。外から下りやすく、フェースを返す動きが必要なので左に飛びやすい。

Q|ミドルアイアンで番手通りの飛距離が出ません

A|インパクトぎりぎりまでタメをキープしましょう!

腕を柔らかく使ってインパクトまでタメをキープ。体重を乗せてボールを潰し、スピンで球を上げる。(写真は笹生優花)
タメを使えば飛ばせます!

腕の力を抜けば大きなタメが作れる

笹生優花選手の飛距離は規格外ですが、アマチュアにも採り入れられる要素はいくつもあります。

上体と下半身の大きな捻転差は柔軟性が必要なのでなかなかマネできませんが、手首の使い方はアマチュアでも参考になります。笹生選手のスイングはとてもパワフルですが、腕の力はいい具合に抜けていて、トップからダウンで大きなタメができています。アマチュアの場合、ダウンスイングの途中でコックがほどけてしまいがちですが、その原因は腕でクラブを下ろそうとすること。しかし、笹生選手の場合は下半身の回転でスイングをリードして、クラブを体の近いところから下ろしているので、コックが途中でほどけず、インパクトでタメを目一杯使うことができるのです。

長い番手で距離を出すには弾道の高さも必要です。笹生選手が打ち出し角でボールを上げるのではなく、スピンで高さを出しているところも見倣いたいところです。打ち出しを上げようとするとトップしやすく逆に低いボールで飛ばなくなりますが、笹生選手は右から左にしっかり体重を乗せながらのダウンブローでボールをきちんと潰してスピンを入れています。

①肩の高さまでコックを使わず、大きなテークバックで右足に体重を乗せていく。
②ダウンスイングではテークバックと違って手元を低く落とし、インサイドからクラブを入れる。
③体重を左足に乗せ、上からボールを潰すようなダウンブローでスピンを増やす。
④左足軸で回転し、インパクト後に手首をリリースするイメージ。
⑤フォローではクラブがインサイドに自然に上がっていくのが理想。

低いフォローを意識し過ぎると、ダウンブローが強くなり過回転が止まってしまう。

A|体の動きが固い人は右手をボールにぶつけましょう。

体の固い人は右腕のエクステンション(伸張)の力を使えばボールを飛ばせます。リリースしながら右手をボールにぶつけていくように伸ばすだけ。ボールにパワーが伝わって、球もつかまります。

Q|パワー不足で夏のラフに負けてしまいます

A|インパクトのジャンプアップで深いラフからもしっかり飛ばせます

ダウンスイングでは胸を下に向けておく。伸び上がることで左の壁ができて回転力も上がる。(写真は古江彩佳)
深いラフでクラブを振り抜くには右足を強く蹴るパワーが必要。

一番パワーが出せるのは上下の動き

ボールが沈んだ夏のラフでは、芝の抵抗に負けてクラブが振り抜けずラフからラフへ渡り歩いてしまうこともあります。深いラフから一発で脱出するためには、切れ味鋭いショットが必要ですが、古江彩佳選手の小柄ながら全身を使った力強いスイングが参考になります。

古江選手のアイアンショットは上体と下半身の捻転の深さが目立ちますが、実際には横方向の体重移動と上下方向のジャンプアップを上手くミックスして飛ばしています。実は、スイングの中で一番力を出せるのは回転ではなく上下の動きで、番目が横の動きです。ただし、ジャンプアップと体重移動を積極的に行うほど体が動いてしまうのでミート率は落ちます。再現性の高いスイングにするためには、古江選手のように80%くらいの力で、一定のリズムで振るようにしましょう。

屈曲と伸展を使うことでもっとも力強いスイングが可能となる。

Q|典型的な手打ちスライサーです。どうしたら直りますか?

A|フットワークを意識すれば体の回転を使って打てます

80%程度の力で振れば再現力も高い。下半身の屈曲でパワーをためる。(写真は古江彩佳)
バックスイングでしっかりと体重を右足に乗せてフットワークを生かす。

腕の振りではなく足で球をつかまえる

スイングで絶対にやってはいけないのは手でボールをつかまえる動きで、ヘッドが外から下りてきてかえってスライスを助長したりします。ドローヒッターの古江選手は、フットワークを上手に使って球をつかまえています。トップで右足に乗せた体重をステップを踏むように左足に移動させることで、体と腕が一体になって回転します。また、左足にしっかり乗ることで壁ができてインサイドに向かってヘッドを走らせることができるので、手でフェースを返さなくてもボールがきちんとつかまります。

ヘッドをインサイドから入れて体を回しながら球をつかまえる。手でフェースを返す必要はない。
体が右に流れたり、左に残ったりするとフットワークを使えない。

ゴルファー プロフィール

稲見萌寧いなみ・もね
1999年7月29日生まれ。東京都出身。166cm。2018年プロ入会。19年「センチュリー21レディス」でツアー初優勝。同年、78.2079%の驚異的なパーオン率を記録。21年は立て続けに5勝を挙げ、シーズン6勝。20-21シーズン賞金ランキング2位(中京テレビ・ブリヂストン終了時)。都築電気所属。

河本 結かわもと・ゆい
1998年8月29日生まれ。愛媛県出身。163cm。2018年プロ入会。19年「アクサレディス」でツアー初優勝し、同年賞金ランキング6位。20年から米ツアー参戦。リコー所属。

渋野日向子しぶの・ひなこ
1998年11月15日生まれ。東京都出身。167cm。2018年プロ入会。19年「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」でツアー初優勝。同年、「AIG全英女子オープン」優勝。同年、国内ツアー4勝を挙げて賞金ランキング2位。サントリー所属。

笹生優花さそう・ゆうか
2001年6月20日生まれ。東京都出身。166cm。2019年プロテスト合格。20年デビュー2、3戦目の「NEC軽井沢72」と「ニトリレディス」で2試成。20-21シーズン、パーオン率6位(72.9508%)、賞金ランキング4位(中京テレビ・ブリヂストン終了時)。ICTSI所属。

古江彩佳ふるえ・あやか
2000年5月27日生まれ。兵庫県出身。153cm。アマチュアとして出場した19年「富士通レディース」で優勝しプロ転向。実質プロ1年目の20年に3勝を挙げ、20-21シーズン賞金ランキング3位(中京テレビ・ブリヂストン終了時)。富士通所属。

解説&Lesson

解説&Lesson
奥嶋誠昭おくしま・ともあき
1980年生まれ。神奈川県出身。ツアープロコーチとして稲見萌寧や高橋彩華、木下稜介らを指導。ノビテックゴルフスタジオ(ヒルトップ横浜内)ではGEARSなど最先端解析機器を駆使してアマチュアのレッスンを行う。ノビテック所属。


《完全保存版》ドライバーからパットまでQ&Aで悩み解消!

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シリーズ一覧

●《完全保存版》ドライバーからパットまでQ&Aで悩み解消!
Part1:ドライバーのミスの原因&解決法!! ドライバーのミスはアドレスで直る!
Part2:フェアウェイウッド&ユーティリティで番手なりに距離を打つ! FW&UTはカラダの回転が大事
Part3:強い女子プロをお手本にして苦手を克服!! アイアンの成否はバックスイングで決まる!
Part4:パッティングのミスの原因&解決方法!! パットのミスは支点に視点ですぐに修正できる!

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