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フェアウェイウッド&ユーティリティで番手なりの距離を打つ! FW&UTはカラダの回転が大事

《完全保存版》ドライバーからパットまでQ&Aで悩み解消! PART2

2021/07/12 ゴルフサプリ編集部

ロングアイアンに代わる武器として定着したフェアウェイウッドとユーティリティ。だが、その機能を生かしきれず、宝の持ち腐れになっているアマチュアが多い。どうすれば番手なりの距離を得られるのか? FW&UTの達人・一ノ瀬優希に聞いた。

GOLF TODAY本誌 No.589 36〜45ページより

Q|チョロが多くて打てる気がしません。どうしたらいい?

A|お腹を回す意識でダウンスイングしましょう。

今シーズン3勝の小祝。ダウンスイングからインパクトで下半身→腰→体→腕→クラブの順番を崩さずに動く。

小祝さくらこいわい・さくら
1998年4月15日生まれ、北海道出身。158cm。2017年プロテスト合格。翌年のツアーデビューから2年連続で賞金ランク8位に。今シーズンは3勝をマークして、賞金ランク、メルセデスランキングでトップを走っている。ニトリ所属。

打ち方のイメージはウッドでもアイアンでもいい

FWとUTはウッドのように打つのか、アイアンのように打つのか? と聞かれます。私は全てのクラブを同じように打っていますが、どちらかのイメージの方が打ちやすい、ということなら、打ちやすい方のイメージでいいと思います。ウッドのイメージで当たらない日はアイアンのイメージで打ってもOKですし、もちろんその逆もありです。

いずれにしても大事なのは、カラダの回転で打つことです。特にチョロが多い人は、手打ちになっている可能性大。手からクラブを下ろすとカラダが回らないため、インパクトで詰まって上体が伸び上がります。その結果、手元が浮いてボールの頭を叩くわけです。これを防ぐには、お腹からダウンスイングするイメージをもつといいでしょう。お腹が先に回ることで手を下ろすスペースができ、インパクトで詰まりません。

カラダの回転で打つにはお腹を使うイメージでダウンスイングするといい。
お腹が回らないとインパクトで詰まって伸び上がるが、お腹が回ればスムーズに振り抜ける。
「アドレス=インパクト」と考えない。お腹が先に回ってからインパクト。

Q|トップもダフりも出て飛びません。

A|目線を下げ肩をレベルに回すイメージでスイング。

平らなライでは必ず目線をフラットにしてからアドレス。目線の高さを保ってスイングする。

目線が上がって右肩が下がったアドレスになる

トップもダフりも出る人は、まずアドレス時の目線をチェックしてみてください。地面と平行にすることを目安に、できるだけフラットにしましょう。

アマチュアの方はおしなべてボールを上げようとしがち。飛距離を出したいFWやUTではなおさらです。その思いが表れてセットアップではついつい目線が上がり、右肩が下がったアドレスになります。ボールを上げたい気持ちもありますから、すくい打つスイングになってトップする。ヘッドが手前に落ちればダフりになります。目線をフラットにしたまま、レベルターンするイメージで振るよう心がけてください。

ボールの位置はドライバーよりもボール1個分ほど内側にするのが目安。
レベルに回転するイメージでスイング。前傾しているので肩はタテに回るカタチになる。
弾道をイメージした流れでスイングするとボールを上げにいってトップやダフリになる。

Q|当たってもスライスばかりです。

A|テークバックでヘッドを真っすぐ引きましょう。

テークバックでヘッドを真っすぐ引くと始動でカラダが回り、手でクラブを上げなくなる。

ダウンスイングも手から下ろさない

スライスの主因は手打ち。手でクラブを上げ下げするとカラダが回らずにダウンスイングでヘッドが外から下り、カット軌道になってスライスするのです。

解決するにはバックスイングでしっかりカラダを回す。テークバックで数十センチ、ヘッドを真っすぐ引く意識をもつと、カラダが一緒にターンしていく。そのままバックスイングすれば肩が回って深いトップになります。

あとは打ち急がないようにダウンスイングするだけ。飛ばしにいくと手が先に動くので、リズムが早くならないようにカラダを左に回していきましょう。

バックスイングでカラダが回り深いトップになる。
ヘッドを真っすぐ引くとトップで胸が右を向くが、手で上げるとカラダが回らない。
ヘッドを真っすぐ引きバックスイングでカラダを回す。レベルターンのイメージで振り抜く。
下半身をうまく使って飛ばす笹生。切り返しでは上体がほぼトップのままで下半身が先行して動く。

笹生優花さそう・ゆうか
2001年6月20日生まれ、フィリピン出身。166cm。フィリピン、日本の両国籍をもつ。2019年のプロテストに合格すると昨年2勝。プロ3試合目で獲得賞金5000万円超え。これまで8試合目だった記録を大きく更新した。ICTSI所属。

Q|インパクトで手元が詰まります。

A|右肩を前に出しながらクラブを下ろしてください。

ダウンスイングでは右肩が前に出てOK。止めようとしてはいけない。

カラダの回転で自然にクラブを下ろす

ダウンスイングでしっかりタメを作ってヘッドを走らせようとすると、カラダが止まってインパクトで詰まる傾向があります。こうなる方はタメを作ろうと、手を真下に下ろす感じでダウンスイングしていると思います。

タメを作らなくてもヘッドが走る今のクラブには、カラダの回転で自然にクラブを下ろすスタイルが向いています。

言い換えると右肩を前に出すように動く。タメを作ろうとしている人には有効です。

タメを作ろうとすると手が先に下りてインパクトが窮屈に。肩を動かしてクラブを下ろす。

Q|スライスもヒッカケも出てしまいます。

A|アドレスで手の位置を意識してみましょう。

クラブのライ角どおりにアドレスすればフェースが正しい方向を向きやすい。

スライスしたらハンドダウン、ヒッカケたらハンドアップ

左右どちらにも飛んでしまう場合は、まずクラブのライ角どおりに構えられているかを確認しましょう。

正しく構えても修正できないようならさらにひと工夫。スライスばかりの時にはややハンドダウン、ヒッカケが頻出するならハンドアップ気味に構えます。前者ではボールがつかまりやすく、後者ではつかまりにくくなって曲がり度合いが緩和されます。

手の位置が高いと右、低いと左に飛びやすい。曲がりを矯正するには手の高さを変えるのも手だ。

Q|打球が吹き上がって飛びません。

A|下半身主導でカラダを止めずに振りましょう。

ダウンスイングは下半身主導、手や上体主導だと下半身が止まり「当てて終わり」のスイングになりやすい。

下半身主導で下ろすとソールの広さが生きる

打ったボールが吹き上がるのは、インパクトに向かってヘッドが鋭角的に入り「当たって終わり」のスイングになっているからだと考えられます。こうなるのは多くの場合、手で打ちにいき、カラダが回りきらないことに起因しています。

カラダを回しきるには下半身から切り返すことです。手や上体の主導でクラブが下りないため入射角が緩やかになり、ソールの広さが生きてインパクト前後でヘッドを低く動かせます。スムーズに振り抜けるようになって本来の球筋になり飛距離が出ます。

バックスイングでカラダが右に回りきったら、左腰を後ろへ引くイメージで下半身を回す。
下半身が回らないと手を下ろしていくスペースがなくなり当てるだけになる。

4つの傾斜地ショットの基本

クラブを短く持ち、バックスイングで右耳、フォローで左耳にグリップがくる程度の振り幅で打つ。

Q|ツマ先上がりでヒッカケ、プッシュが出ます。

A|傾斜に沿ってイン・トゥ・インに振ってください。

ヘッド軌道はイン・トゥ・イン。打ち急がないよう傾斜なりに振る。

右を向きすぎると本来の目標に向かってプッシュアウトする

まずクラブを短く持ちます。ボールの位置が高い分、ボールに近づいてアドレスしましょう。左に飛びやすいライですが、右を向きすぎるとプッシュアウトするので傾斜が緩やかならスクエアでOK。スイング軌道は傾斜なりにイン・トゥ・インを意識すること。コンパクトに振ればヒッカケません。

ボールが高い位置にくる。クラブを短く持ちボールに近づいてアドレス。
インパクトに向かって手が前に出るとフェースが開いてプッシュアウトする。

Q|ツマ先下がりで右に飛びます。

A|目標の左を向きその方向に打ち出してください。

本来の目標である鉄塔のやや左に目標を設定。それに対してスクエアに構える。

本来の目標に向かってプッシュアウトする振るから右に飛ぶ

右に飛びやすいライなので目標の左を向いて構えます。そのまま設定目標に向かって振れば軽いフェードで目標方向に飛びますが、多くの人は本来の目標に向かって振ってしまう。これが右に飛ぶ原因です。クラブを短く持ち、設定した目標に向かってコンパクトに振りましょう。

目標を意識すると右に打ち出しやすいので必ず向いた方向に振り出す。

Q|左足上がりでヘッドが突っかかります。

A|傾斜に沿って右足体重でスイングしましょう。

打った後に右足に体重が残り、一歩下がる感じになるようにスイング。

右足寄りに置いたボールを右足体重で打つ

傾斜にぶつけるように打つ方法もありますが、私は傾斜と平行に構え、傾斜に沿って振る方法をオススメします。その方が距離感が出しやすいからです。ポイントは、やや右足寄りにしたボールを右足体重で打つこと。打った後に左足が上がり、一歩後退するくらいの感じで打ちましょう。

肩、腰、ヒザのラインが傾斜と平行になるように構える。体重は右足に乗る。

Q|左足下がりでチョロになります。

A|低く長いフォローをイメージしてください。

ボールを上げようとしない。ゴロを打つイメージでフォローを低く出す。

できる限りフォローを低く長くとる

ボールを上げようとしないことが絶対条件。低いボール、あるいはゴロを打つくらいのイメージで、傾斜に沿ってスイングします。特に大事なのはフォローサイド。バックスイングは小さくてもいいので、できる限りフォローを低く長くとる。打った後一歩前に踏み出す感じになっても構いません。

ボールの位置は平らなライよりやや右寄り。傾斜がキツくなるほど左足体重になる。

Q|ラフからうまく打てません。

A|フェースを開きソールを滑らせて打ちましょう。

時計の文字盤でフェースのラインが、自分から見て1時を指す程度に開く

ボールの手前からソールを滑らせる

ボールが浮いたラフの場合、ボールの下をクラブヘッドがくぐらないようヘッドを浮かせたアドレスから始動します。

ボールが多少沈んでいる時はラフに絡んでクラブヘッドが返りやすくなるので、あらかじめフェースを開いて構えておきましょう。ラフの抵抗が軽減してヒッカケづらくなります。

また、強振すると抵抗が増しますから、力が抜けない程度の力感で、ボールの手前からソールを滑らすようにするとスムーズに振り抜けます。いずれにしても手前からコロがして目標に近づける戦法をとってください。

ボールが半分以上浮いていれば打てる。
ボールの位置は平らなライよりやや右寄り。フェースを少し開いておく。
目標に届かせようとせず、手前からコロがすつもりでコンパクトにスイング。ボールの手前からソールを滑らすイメージをもつ。

Q|フェアウェイバンカーで使いたい!

A|フォローでボールを押し出すイメージでトップを打ちましょう。

ボールを上げようとすると右肩が下がってダフる

まずアゴの高さとボールのライを確認。高い場合やボールが埋まっていたらFWやUTは使えません。

ダフりはNGですがトップはOKなので、ボールだけをクリーンに打たなくても大丈夫。リーディングエッジがボールの赤道か少し下に入るくらいの感じで打ちましょう。

ただ、ボールを上げようとすると右肩が下がってダフるので、肩をレベルに回すイメージをもってください。フォローで打ち出す感じをもつとレベルに回りやすくなります。

ダウンスイングで右肩が下がらないように気をつけて振る。
フォローで打つイメージをもつとダフらずスムーズに振り抜ける。

Q|ティショットで使うポイントは?

A|狙いを定め低くティアップしましょう。

できる限り具体的にターゲットを設定するのがポイント。

インパクトゾーンを長くするつもりで打つ

ティショットでは高くティアップしないこと。打ちやすい気がしますが、ボールの下にヘッドが入るとショートするので、低めのティアップがオススメです。

スイングでは上から打ち込まないように。打ち込む場合のヘッド軌道がV字だとすれば、U字軌道のイメージをもちインパクトゾーンを長くするつもりで打ってください。

また、漫然と打つとミスしやすいので、ターゲット意識は明確に。ボールを運ぶ場所をピンポイントで決めるくらいの方が、いい結果につながります。

ティアップは低く。高いとボールが上がりすぎてショートする。
上から打ち込まず、U字の軌道でダウンスイングからフォローへ。

解説&Lesson

どちらも手打ちはNGです!

一ノ瀬 優希いちのせ・ゆうき
1988年生まれ。熊本県出身。2007年プロ転向。13年のTポイントレディスでツアー初勝利を挙げると翌年にはPRGRレディス、サイバーエージェントレディスで2勝した。ケガの影響もあり惜しくも19年にツアーを撤退。夫は男子プロの谷口拓也。共創未来グループ所属。


《完全保存版》ドライバーからパットまでQ&Aで悩み解消!

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シリーズ一覧

●《完全保存版》ドライバーからパットまでQ&Aで悩み解消!
Part1:ドライバーのミスの原因&解決法!! ドライバーのミスはアドレスで直る!
Part2:フェアウェイウッド&ユーティリティで番手なりに距離を打つ! FW&UTはカラダの回転が大事
Part3:強い女子プロをお手本にして苦手を克服!! アイアンの成否はバックスイングで決まる!
Part4:パッティングのミスの原因&解決方法!! パットのミスは支点に視点ですぐに修正できる!

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