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アイアンの距離感は飛ばさないスイングで作る!!(2/2)

アイアンの距離感の作り方 Part1

2021/08/03 ゴルフトゥデイ 編集部

アイアンが飛びすぎたり飛ばなかったりで、距離感が全然合わない。「そう口にする人に限って、アイアンだって飛んだもの勝ちという心理が働いています。飛ばさないスイングを覚えれば番手どおりの距離が打てるようになりますよ」とアドバイスするのは向江寛尚。さっそくアイアンの距離感を磨いて、スコアアップに役立てよう。Part2では「アイアンの距離感を作る5カ条」の3〜5をお届けします。

GOLF TODAY本誌 No.590 20〜23ページより

[5ヶ条−3]どのクラブでもグリップの真ん中を握る

スイングはコンパクトでもカラダをしっかり回転して、安定した距離を打つ小祝さくら

小祝さくら
こいわい・さくら(ニトリ)1998年4月15日生まれ、北海道出身。158㎝。2020~21年の統合シーズンではゴルフ5レディス、ダイキンオーキッドレディスなど3勝と好調。ツアー通算4勝。

番手間の距離は 人によって 10~15ヤードと 個人差がある。
ミート率を上げて距離感を安定させるには、クラブを短めに持つのが大原則。プロだってクラブを長く持つ人はいない。
極端に短く持つとミート率は上がってもボールが上がりにくく、飛距離が落ちる。
クラブを長く持つのはNG。フェースの芯に当てにくく飛距離がバラつくからだ。

[5ヶ条−4]ボールの位置を変えるだけで(+5y)と(-5y)の距離調整がカンタン!

(-5y)カラダの向きはそのままで、通常よりボールを1個ぶん左。(+5y)通常よりもボールを1個ぶん右。カラダの向きは変えない。(ノーマル)通常はボールをスタンスの中央にセットするのが基本。

ボールの位置が変わってもスイングは一緒

たとえば6番アイアンの距離が160ヤード、7番アイアンで145~150ヤードとして、番手間の距離が10~15ヤードあるとします。ピンまで153ヤードといった場面では、大きめの6番で軽めに振るか、小さめの7番でしっかり打つか迷ってしまいますよね。

こんなときはボールの位置を少しだけ調整して、アドレスのカラダの向きやスイングは変えないのが一番です。ボールを右に置くとプラス5ヤード、左に置けばマイナス5ヤードを打ち分けられます。スイングをとくに変えなくてもボールに対しての軌道が自動的に変わり、球筋の変化も生じます。

クラブを長く持ったり短く持ったりして距離をコントロールするのは危険です。とくにクラブを長く持つのはミート率低下につながりますから、どのクラブでもグリップの真ん中を握り、クラブを短めに持ちましょう。スイングの力感もできるだけ変えないで、8割スイングを心がけてください。

(+5y)ボールを右に置けばインサイドアウト

軽いインサイドアウトの軌道でボールをとらえることができる。ドロー系の球となりやすく、通常よりもトータルで5ヤードほど距離が伸びる。

(-5y)ボールの位置が左ならアウトサイドイン

軌道が自然とアウトサイドインとなり、フェード系の球が打てる。グリーンに乗ってからのランが少なく、トータルで5ヤードほど距離が落ちる。

[5ヶ条−5]バンカーは砂を飛ばすイメージで距離感を出す!

砂をどう飛ばすかのイメージでインパクトの砂の取れ方が変わる

勝みなみ
かつ・みなみ(明治安田生命)1998年7月1日生まれ、鹿児島県出身。157㎝。2021年はリゾートトラストレディスでツアー通算4勝目。バンカーショットの巧さでも知られる。

①ピンが近くでもバックスイングを大きめにとろう。②キャリーを少なめに抑えたいときは、砂を上に飛ばすイメージで振り抜く。

距離を出したいときは砂をピンに届かせるイメージで振り抜こう

砂を薄く取って遠くまで飛ばす感覚となる。ヘッドを走らせてフォロースルーを大きくとるのがコツだ。

スイングの大きさより砂をどう飛ばすかのイメージが大事

バンカーショットはアプローチショットの3倍くらいの振り幅が必要だといいますね。ピンまで20ヤードのバンカーショットなら、60ヤードのアプローチを打つつもりでスイングしなさいということです。でも3倍の大きさで振ろうとしたところで、距離感のイメージが浮かんでくるでしょうか。

バンカーショットの場合、基本的にはピンが近くても遠くてもスイングの大きさはあまり変わりません。どうやって距離感を出すかというと、砂をどう飛ばすかのイメージ作りをするのです。

ボールを30ヤード近く飛ばしたければ砂を低く遠くに飛ばす。15~20ヤードくらいだけ飛ばすなら砂を高く飛ばす。ちょっとアバウトな説明かもしれませんが、砂の飛ばし方のイメージでボールの高さや距離感をコントロールしやすくなります。

ピンが遠いときはアドレスで高く構えて、フェースをあまり開かない。ピンが近いときは低く構えてフェースを開くという具合にアドレスを変えた上で、砂を飛ばすイメージによってフォロースルーの振り抜き感覚が自然に変わってくるのです。

砂を上に飛ばすためにスタンスを広めにし、フェースを開いておく。
砂を上に飛ばすためにスタンスを広めにし、フェースを開いておく。
ピンが遠いバンカーショットは姿勢を高くする感じで構えよう。
砂を遠くに飛ばす場合はスタンスは狭めで、フェースもあまり開かない。

[飛ばしたいときは]フェースをターン

ヘッドを走らせて砂を低く遠く飛ばすためには、フェースターンを使って大きく振り抜くイメージ。

[飛ばさないなら]フェースを顔に向ける

砂を高く飛ばしてキャリーを抑えるには、フォロースルーでフェース面が自分の顔を指すように振り抜く。
上から打ち込んでクラブが低い位置で止まると砂を遠くに飛ばせない。

解説&レッスン

向江寛尚むかえ・ひろたか
1972年11月11日生まれ、東京都出身。法政大学ゴルフ部を経て1999年プロ入り。多くのトーナメント出場の経験を積み、2005年からレッスン活動を開始。現在はオンワードゴルフアカデミーを拠点に多くのアマチュアを指導。https://www.onward-golfsalon.com/にてウェブレッスンも展開中。

協力/高麗川カントリー倶楽部 グローブライド㈱

●アイアンの距離感の作り方
Part1:アイアンの距離感は飛ばさないスイングで作る!!(1/2)
Part1:アイアンの距離感は飛ばさないスイングで作る!!(2/2)
Part2:100ヤード以内の距離感は3本のウェッジと4つの振り幅で作る!
Part3:今度のラウンドですぐに役立つ!1ラウンドで10打縮まる番手選び(1/2)
Part3:今度のラウンドですぐに役立つ!1ラウンドで10打縮まる番手選び(2/2)