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ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3

女子ツアー伝説の飛ばし屋 三塚優子がわかりやすくレッスン!

2021/11/04 ゴルフサプリ編集部

ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3

ドライバーの飛距離を伸ばすにはミート率がもっとも重要だが、ヘッドスピードを上げることも大切な要素となる。女子ツアー屈指のロングヒッターで活躍した三塚優子は、「どうしたらヘッドスピードがアップするかといったら、素振りしかありません」と断言する。そこで効果がすぐに表われるという素振りの方法をレクチャーしてもらった。

飛距離アップ練習法はマックススイングの素振りが一番!

インパクト地点を意識しないで、思い切り振り抜くのがコツ

飛距離アップを目指すなら、頑張ってヘッドスピードを今以上にアップさせましょう。ヘッドスピードを上げるには、素振りしかありません。私の経験上、素振りに勝る飛距離アップ練習は他にないと断言したいくらいです。極論すればヘッドスピードを上げたいなら、ボールを打たないこと。素振りのスイングはマックスです。自分の筋力や体力の限りを尽くして、全力で振ってください。バックスイングで深い捻転を作り、フィニッシュをめがけて振り切るのです。

ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3
マックス素振りはバックスイングで体重を右足にしっかり乗せて深い捻転を作る。
ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3
体重を左足に移動させて、腕をムチのようにしならせてクラブを振ろう。
ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3
インパクトを意識せず、クラブヘッドを一気に加速させてフィニッシュへと向かう。
ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3
100パーセントの力感でスイングする練習が飛距離アップに直結する。

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「ボールに当てよう」という心理が働くと、絶対にマックスのスピードでは振れません。ボールがあると、そこをインパクトとして迎えようとするけど、ボールがなければだれでも最後までしっかり振り切れますよね。それが素振りのいいところです。私も実感したことですが、マックスの素振りはせいぜい30回くらいが限界で、それ以上は振れません。これまでボールを何100発も打ってきたでしょうけど、マックス素振りの方がずっと筋肉痛になりますし、本当の意味で飛ばしのスイングがカラダになじんできます。つまり、「マックス素振り=筋力トレーニング」ということ。そうするとヘッドスピードを上げるための筋肉が発達してくるんです。

100パーセントの力感でスイングするマックス素振りのポイントは、フォロースルーで音を出すこと。シャフトをしならせて、クラブヘッドを思い切り走らせて「ビュッ!」と空を鋭く切る音を、時計の文字盤でいえば4時とか3時くらいのポジションで聞けるようにスイングしましょう。ダウンスイングでビュッの音が出るようだとインパクト前にヘッドスピードが最大となり、肝心のフォロースルーでクラブヘッドが減速します。思い切りスイングした割にはヘッドスピードが上がりませんから、左耳でビュッ音を聞くつもりで、インパクトの少し手前からフォロースルーにかけてクラブヘッドを一気に加速させましょう。

ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3
フォロースルーの4時や3時くらいの位置でビュッとい音を出せるようにスイングするのがコツ。

マックス素振りをしていれば、飛ばしのスイングが身につく

マックス素振りでも、フィニッシュでカラダのバランスが崩れてはダメ。そうはいっても、最初のうちはどうしてもカラダが崩れるでしょう。すくい上げるような動きや、上から打ち込むような動きでは絶対にバランスよく立てません。下半身のパワーを両モモの内側から逃がさないようにして、両腕の力を抜いてムチのようにスイングするのがポイント。理想をいえばフィニッシュまで思い切り振り抜いたら、左足に全体重を乗せたまま3秒間そのままの姿勢で立っていられるようにしたいものです。あるいは振り切ってから右足を一歩前に踏み出してもOK。そのくらい体重を左足にしっかり乗せましょう。マックス素振りを毎日続けていると、カラダが崩れないようなスイングが出来上がります。だから筋力トレーニングなんです。

ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3
フィニッシュでカラダのバランスが崩れないように注意。
ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3
すくい打ちになったり(左)、打ち込みすぎたり(右)してしまうクセもマックス素振りで解消できる。
ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3
下半身のパワーを両モモの内側から逃がさないようにすれば、カラダのバランスを保てる。
ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3
思い切りスイングした後に右足を1歩踏み出すのもOKだ。

素振りは地味な練習ですか、スイングの基礎をカラダに覚えこませてくれる最高の練習法です。私が中学・高校のときは、朝起きてからすぐに素振りをするのが日課でした。ドライバーのマックス素振りを30回、その後に金属バットで30回という具合に決めて実践していました。素振り練習は朝にやるのがもっとも効果的で、その習慣はプロ入りしてからも変わりません。私が今でも平均260ヤード飛ばせるのは、豊富な素振り練習の賜物だと自信を持っていえます。お金をかけなくても飛ばせるようになるのですから、こんなにうれしいことはない。そう思いませんか?

ついでに素振りに関してのアドバイス。コースに出たときは、ショット前に素振りをしますよね。そのとき、全力の素振りをしてください。本番のショットでどんなスイングをしたいのか考えてみてください。ドライバーならだれだって飛距離を出したいわけですから、素振りもマックスのスイングをしましょう。素振りで100パーセントの力感で振れたとしても、本番のショットで8割くらいとなります。それなのに素振りで軽めのスイングをすると、本番で6割とか4割くらいのスイングしかできません。本気で飛ばしたい場面ではマックス素振りで飛ばすイメージ作りをしてから、本番に臨みましょう。そのためにもマックス素振りをぜひ日課にしてくださいね。

ドライバーの飛距離アップのコツ VOL.3
コースでも飛ばしたいときは、打つ前に1回でいいから100パーセントの素振りをすること。そのためにもマックス素振りを日課にしよう。

マックス素振りの練習で、飛ばしのスイングを身につけよう!

※動画はショット音が流れますので音量にご注意ください。

取材・文/三代 崇
写真/渡辺義孝
協力/サザンヤードカントリークラブ

三塚優子

三塚優子
みつか・ゆうこ
1984年9月21日生まれ、茨城県出身。172cm。07年プロ入会。11年の日本女子プロゴルフ選手権などツアー通算4勝。今も平均260ヤードの飛距離を誇る。現在は水戸市の「東野ジャンボゴルフレンジ」で多くのアマチュアゴルファーをレッスン。現在は登山がマイブームで、「自称・山ガール」とか。



ドライバーの飛距離アップのコツ

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