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2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

【時短練習スペシャル】練習は量より質!シングルさんの練習法であなたもシングル!

2021/11/23 ゴルフサプリ編集部

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

30代の遅咲きゴルフデビューながら数々のアマチュアタイトルをひっさげ、49歳で初挑戦したプロテストに一発合格。昨年は「日本シニアオープン」に勝ち、賞金王を獲得。社長業と二足の草鞋でシニアのてっぺんを極めた異色のプロ・寺西明の自分流ドリルを特別公開。

GOLF TODAY本誌 No.593 58〜63ページより

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

寺西流!ステップ打ちドリル|下半身を使うためのウォーミングアップ

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

[1]ステップを踏みながらの連続素振り

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

①右、左と片方ずつの足にリズムよくしっかりと乗っていこう。
②ゆったり大きく振ることでストレッチ効果も期待できる。

右足、左足と逆の足を浮かせるぐらいしっかり踏み換えながらリズミカルに振る。アイアンでもかまわないが素振り用のスティックなら、シャフトをしならせる感覚もつかめる。ウォーミングアップとストレッチを兼ねているので、体がスムーズ動くようになるまで続ける。

[2]練習用アイアンか9Iで連続ハーフスイング

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

①ハーフウェイでフェースの向きを確認!
②クラブの重みを感じながら振る!
③必ず体の右サイドでボールを打つ!

止まらず振ることで自然な動きになる

ゴルフのスイングは連続した動きなのに、レッスンではこうしていけない、ああしていけないといった制限が多い。体の動きを一箇所止めると他の部分もスムーズに動かなくなる。常に足を動かしながら振るようにしたのがステップ打ちです。素振りもステップ打ちも、途中で止まることなく連続で行います。下半身を積極的に使うようになるので切り返しがスムーズになり、しっかり体重を移動して打っていけるようになります。連続素振りとステップ打ちは真剣にやれば、20回くらいで汗ばんできます。

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

①三角形のキープを意識すると、怒り肩になって体の回転がブロックされる。
②ヒジは外に向け力をゆるめておくと両肩がリラックスして動きやすい。

練習用の重いアイアンを使う。なければウェッジより当たりやすい9Iがオススメ。フェースの向きを確認しながらハーフスイングで球を打つ。オートセッターの打席ならティアップされるボールを連続で打つ。マットに等間隔でボールを並べておいて、ステップを踏んで前進しながら1球ずつ打っていく。

寺西流!大型ヘッド攻略ドリル|2段階チェックでシャットフェースをマスター

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

[3]ハーフウェイで止まって見る!

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

①このポイントでフェースは、上半身の前傾角度と同じ向きになっているのが理想。
②ハーフスイングと同じように、テークバックを腰の高さで止めてフェースの向きをチェック。そこからトップまで上げる。

[4]トップ手前で最終チェック

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 A  ハーフウェイまでシャットに上がっても、そこからフェースが開いてしまうこともある。トップまで止まらず形を作ったら、少し手前まで戻して向きをチェック。そこからもう一度トップを作って切り返す。フェース向きだけでなく、トップの位置も修正できる。

①フェース向きを意識しながらトップに上げる。
②少し戻してフェース向きを確認!
③トップに上げて止まらず切り返す。
④ハーフウェイまでは手を使わないでクラブを自然に下ろすだけ。
⑤ここから先はいくら腕を振っても曲がらない。

 B  飛ばすためには踏み込む力が一番大事ですが、腕を振ることも必要だ。ただし、ハーフウェイダウンまでは絶対に腕のスピードを上げないこと。インパクト前に加速が終わってしまうからだ。

ハーフウェイとトップ下でフェース向きを確認

重心距離が長くて慣性モーメントが高い大型ヘッドは、フェースを開くと返りにくいのでできるだけシャットフェースで上げて下ろしたい。だから練習は常にフェースの向きを確認しながら行います。第1段階はハーフウェイアップでフェースが正面から少し下を向いているか確認して、そのままトップまで上げて下ろします。

第2段階は、一度トップまで上げたクラブを少し巻き戻してフェース向きをチェック、もう一度トップに上げてそのまま打ちます。こうすればテークバックからトップまで、切り返しからフィニッシュまで止まらずに振れるので自然な動きの中で体の使い方を確認することができます。

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上を目指す人には入射角の管理が必須

シングルを目指すのであれば、入射角を自分で管理できるようにならなければいけません。オススメはティアップしたボールを打つ練習です。最初は芯に当てるのも難しいけれど、慣れれば入射角が安定し確実に芯に当たるようになります。どの番手でも効果はありますが、わたしがよくやるのは5Wです。ふつうに打っても吹け上がるのに、試合になるとどうしても上から入れたくなって余計にバックスピンが増えてしまいます。練習ではできるだけティを高くして、背中の軸を中心にその場で回るようにします。ヘッドを真横から当てるイメージで打つと、入射角がシャローになってきます。

[5]ヘッドを横から入れて吹け上がりを抑える

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

吹け上がらない球を打つには真横からヘッドを入れるように意識する。ティアップを高くするとイメージがつかみやすく、芯で捉える練習にもなる。

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル
球筋を見るだけでなく、鏡を使ったり友達に見てもらったりすることも大事。
2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル
左右に動きすぎるとその場で回転できず、ティアップしたボールに当てられない。
2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル
ティアップすることで体の突っ込みや起き上がったりするクセも直せる。

[6]正しい入射角を音で聞き分ける

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ハーフトップくらいの感じでちょうどいい。ウェッジはロフトがあるので球がフェースに乗ってナイスショットになる。
2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル
上から入り過ぎたり下から入ったりすると、バシッとゴムティを叩く音がする。

アプローチには手前から滑らせる打ち方もあるが、直接ボールに当てるなら赤道のちょっと下を狙うのがコツ。ティアップしたボールを打ち、ゴムティの音がしなければオーケー。球はライナーで飛び出す。芝の薄くなる前にこなしておきたいドリル。

寺西流ワンポイント ドリル&アドバイス

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル
ボールを2個並べて、後ろのボールをバックフェースで押しながら上げる。ボールが真後ろにコロがるのが理想。ゆっくり動かすことで手打ちもなくなる。
2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル
ボールの前後2箇所、30センチくらい離れた場所にスパット(目印)を置き、ヘッドをその上に通す練習。スパットはドローやフェードの軌道を確認するときにも使える。
2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル
左足ツマ先を閉じると下半身がロックされかえってスエーしやすい。ツマ先を開いたほうが体を回しやすく、踏ん張る力も強い。

寺西流!片手打ちドリル|片手で打ってみると左右両手の役割がよくわかる

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[7]片手ハーフショットで球をつかまえる

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

①右ヒジは突っ張らずにゆるめておく。
②インパクトで右ヒジが曲がっていてもOK!

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル

①グローブの甲のマークは常に下向き!
②左ヒジからクラブまでの一体感が大事!

球がつかまるヒジの使い方を習得

球をつかまえるために手が浮かないようにします。手が浮くのは左肩が上がってしまうから。左の片手打ちでグローブのマークが下に向くように練習すれば左肩は上がりません。

また、左ヒジを外に回し、そのままの向きでヒジからクラブを一体にして振っても、肩は上がらず球がつかまります。右の片手打ちではインパクトでヒジが伸びないようにします。少し曲がっているくらいの方が、ライ角はアップライトになるのでボールがつかまります。

2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル
ヒジをゆるめるとライ角がアップライトになり、球がつかまりやすい。
2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル
ヒジが伸びきっていると、インパクトでトゥダウンして球がつかまらない。

[8]片手パットで右手の距離感と左手の方向性を養う

右手で打つときも手先は使わない

ロングパットはタッチを出したいので右手、ショートパットは方向を出したいので左手が主体になります。ロングパットの練習では、右手で握って左手はそえるだけ。腹筋に力を入れて、方向は気にせず距離感だけイメージしながら打ちます。

ショートパットのときは右手は添えるだけです。右手を使うときには手先で打たないようにすることが大事。ビリヤードのようにヒジから先を一体にしてストロークします

ショートパットは左手だけで打つ。右手は支えるだけ。
通常は5~7メートル、速いグリーンなら10メートル以上のパットで右手を使う。

朝練はまず芯に当てることを考える

芯に当たっていないのにタッチを合わせようとしたり、カップを狙ったりするのはまったく意味のない練習です。まず最初に芯に当てるように練習し、球が揃ってきたら初めてカップに向かって打ち、その日の速さを
チェックします。

朝練はまず芯に当てることを考える

カップ以外の適当な場所に向かって同じストロークで3球打つ。
球が散らばるのは芯に当たっていない証拠。
球が集まってきたらカップをねらって速さを確認。

遊びの要素を採り入れたパットのドリル

ビリヤードのように手球を的球に当ててカップインさせる練習。的球の1点を狙って適正なスピードで打たなければ成功しない。遊び感覚ながら集中力と正確なストロークが養える。

アドバイザー

寺西 明
(てらにし あきら)30歳でゴルフを始め、「関西アマ」「関西ミッドアマ」など数々のタイトルを獲得。2015年、49歳でプロテスト一発合格。2020年は「日本シニアオープン」で優勝し、シニアツアー賞金王獲得。ツアー通算6勝。ゴルフ塾「寺小屋」で多くのプロやアマを指導する。

協力/関東ゴルフ連盟

●【時短練習スペシャル】練習は量より質!シングルさんの練習法であなたもシングル!
Part1:スイング作りに役立つ基本のドリル(前編)
Part1:スイング作りに役立つ基本のドリル(後編)
Part2:飛距離&方向性アップのためのドリル(前編)
Part2:飛距離&方向性アップのためのドリル(後編)
Part3:UT&アイアンの球筋を安定させるドリル(前編)
Part3:UT&アイアンの球筋を安定させるドリル(後編)
Part4:スコアが縮まるショートゲームのドリル
Special:2020シニア賞金王・寺西明の“超自分流”ドリル


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