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25度以上の大ロフト角ユーティリティってどうなの?

【ゴルフトレンドウォッチャー】コヤマカズヒロのYoutubeをチラ見せ!

2021/12/11 ゴルフサプリ編集部

大ロフト角ユーティリティ

各種ゴルフメディアはもちろんYoutuberとしても活躍中のゴルフトレンドウォッチャー、コヤマ・カズヒロ氏の人気Youtubeチャンネル「コヤマカズヒロのYoutube【ゴルフトレンドウォッチャー】」を記事化!ゴルフ業界の旬なネタ、ゴルフ経験値が高まりそうな話、ギア関連のマニアックな話などなど。コヤマ・カズヒロ氏の一人語りをチラッとお見せします!

近年、25度以上の大きいロフト角を持つUTが増えている

実はここ数年前までは、バッグからアイアンを抜くことが多かった僕。5番どころか6番も抜いたりして、7番アイアンからというパターンがよくありました。その代わりに入れていたのが19度、22度、26度のユーティリティです。

そして、ここ数年大きいロフト角のモデルがちょっと増えていますよね。

例えばピンの「G425ハイブリット」。今まで30度まではランナップしていましたが、34度が増えたり、26・33・34と番手が増えたんです。

テーラーメイドも「M6」あたりからかな? 28度を入れたりして、なんとなく大ロフトのユーティリティが増えたような気がします。
そいうことで今日は、『ユーティリティにおいて"25度以上の大きいロフト角"は果たして有効なんだろうか?』というお話をしたいと思います。

まずは、プロのセッティングの流れからみるUTのお話

ユーテリティ

大前提で言うと、セッティング自体のフローを良くするには『アイアンの流れで使ったほうがいい』ですよね。

例えばジャック・ニクラスといった昔の男子プロゴルファーだったら、ドライバーとスプーンと、アイアンを1番〜9番・P・A・Sと10本以上いれるパターンでセッティングしていました。これはもちろんユーティリティが存在していなかったから。

でも、このアイアンを多めに入れるセットは、セットの流れという意味では違和感がないわけなんですよ。

現代は460ccの大型ドライバー、フェアウェイウッドが1、2本、そこからユーティリティが入って、アイアンがあって、アイアンよりもさらにちょっとコンパクトの単品ウェッジを購入しますよね。

そうすると様々なクラブを打ち分けないといけない。現代のセットは14本の『セット』っていうことを考えると意外と難しくなっているんです。
セットのクラブを「できるだけ同じ流れで打ちたい」、「できるだけ同じようにしたい」と思うと、アイアンが多い方が理想は理想なんですよね。

昔だと...昔の話ばっかりしてると懐古厨とか言われそうだけど(笑)、それで、ユーティリティの無い時代は3番・4番・5番・6番アイアンが入っていたんです。

3番は確かに昔から難しかったけど、4番・5番・6番は割と躊躇なく、ポっとバックから出して、ポーンと打ってたんですよね。

難しかったけど、ショートアイアンと同じような気持ちでミドルアイアン・ロングアイアンも打てたし、もっと言うとその下のウェッジもいわゆる単品ウェッジではなく、アイアンの流れで作られるウェッジなので、ちょっと野暮ったいかもしれないけど『同じ流れで打つ』っていうことで言えばなかなか良かったわけです。だから、できるだけアイアンで揃えたいんですよ。

現代の男子プロなんかを見ててもよくわかるんですけど、できるだけアイアンで揃えたいなっていう意図をなんとなく感じています。
ただし、昨今のロングアイアンはロフト角が立って、昔と比べると低スピンになっていて上がりにくい傾向がある。そのため、なるべくアイアンで揃えたい男子プロでも、3番だけアイアン型ユーティリティにするなど上だけ妥協する人も増えています。

メーカー側も「アイアンの流れで使ってくださいね」といったクラブを最近出しているのも見受けられますよね。

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じゃあ、我々のようなアマチュアはどうセッティングするのか

我々アマチュアとしては、もっとミスに強くて、直進性が高くて、球も上がって、といった性能を求めちゃいますよね? そうすると、ロングアイアンは抜いてアイアン型ユーティリティを入れられるといいですんですけど、「それもちょっと難しいし、パワーがいる...」となるとウッド型より優しいユーティリティを使いたくなりますよね。

なので、現在のアマチュアゴルファーは、ロフト角20度前後ぐらいになるとロングアイアンを使っている人は、ほぼほぼ居なくて、大多数の人はユーティリティを入れていることが多いんじゃないかと思います。

やっぱりそれは、例えば3番アイアンと20度のユーティリティを単品で比べたらユーティリティのほうが格段に優しいわけですよ!打ち比べてみると、明らかユーティリティの方が優しいと。

(「ウッド型ユーティリティがあんまり好きじゃない」っていう方は一定数いらっしゃるので、その方はショートウッドとか7番ウッド9番ウッドを使うといいと思います)

いよいよ本題、ロフト角が大きいユーティリティはどうなのか

ユーティリティ

前段が長くなりましたね。本題の26度、30度といったロフト角が大きいユーティリティはどうなのか。

これもやっぱり5番や6番アイアンといったミドルアイアンと比べるともう<圧倒的に、楽>なんですよね。芯が広くて直進性が高い分、ポーンと飛ぶ。頑張ってアイアンを打たなくてもすごく楽に打てる感じ。

結論から言うと『ほとんどの一般ゴルファーにとって、ミドルアイアンよりも大ロフトのユーティリティの方が、おそらく圧倒的に結果がいいだろう』ということが予想されるんです。よっぽどアイアンが得意でパワーもある人はちょっと別ですよ。

ただ、今のは読んでいてみなさん納得できる部分もあると思うんですけど、先にも言ったようにセッティングはやっぱり複雑になるわけですよね。

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例えば、6番アイアンまで入っていて、その上がユーティリティだとする。
さらに<パー3ですごいアゲンストの風が吹いている>状況でユーティリティとアイアンの間の番手選びするぞってなった時ををイメージしてください。

「あげてるなー。じゃあちょっと1番手あげてユーティリティにするか」って打つじゃないですか?

そうすると、ユーティリティだと高く上がるわけですよね。場合によってはスピンも入ったりする。じゃあ何が起こるかと言うと、『せっかく番手をあげたのに全然前いかない』。

特にその20度台後半とか30度超えるようなユーティリティはアゲンストだと吹き上がっちゃって、より「前にいかない!」ということが起きてしまう。せっかく番手をあげたのに距離のコントロールができないといったことがあるわけです。

このように、ユーティリティを入れると風の影響を余計に受けたり、フォローだと逆に飛びすぎる可能性が出てきます。

でもアイアンだとそういうことってあんまりないと思いませんか?
最高到達点は一緒なのかも知れませんけど、番手間に流れがあって段々低くなるから風の影響が読みやすいですよね。番手を上げたら上げた分だけ前に行くわけですからね。原則。

だから、ウッド型ってなんかの拍子にすごくスピンになったりとか、スピン量が安定しないとかいうこともあり得るんですけど、そういうことがアイアンの流れでやってるとあんまりないのかな。ていう感じはちょっとあるんです。

これがね、上だけアイアン型ユーティリティにすると(色んな種類があるので一概に言えませんけど)、ウッドよりはある程度アイアンの流れで打てるのかな?っていう感じがやっぱりするわけです。

じゃあプロでアイアン型ユーティリティいれてる人はどうしているかというと、アイアンと同じ流れのシャフトを入れることもあるし、ちょっと違うシャフトにして少し高さを出すとか、ちょっとスピン量を増やすとか、より同じ流れで打てるように、工夫しているプロも多いんじゃないかなと思います。僕の24度とかもそうです。

でもシャフトの挙動が違おうが、ヘッドな挙動が違おうが、硬さがちょっとおかしかろうが、『大ロフト角ユーティリティの方が全然結果がいい』みたいなことが起きる人は多いんだろうと思うんです。きっちりセッティングしなくても、あまりにもヘッドが優しいのでとりあえず結果はいいみたいなこと半数以上の人が起きるんじゃないかな。

今回長くなっちゃいましたね。まとめると...大ロフト角UTはサッカーで例えるところのメッシ!

まとめると、本来はセットはウッドがあって、そしてアイアンの流れで揃えたほうが使いやすい。これが僕の考えるセッティングの大前提。

一方で、ロングアイアン・ミドルアイアンも難しい。
アイアン型ユーティリティにすると、その分アイアンの流れに近い感覚打てるんですけど、やっぱりちょっと難易度も高いし、パワーも必要となる。

なので、25度以上の大ロフト角のユーティリティした方が8割方のアマチュアゴルファーは成功率が高くなるので、『メリットが大きい』であろうと言えるわけです。それが僕の考え。
アイアンと同じ流れで打つには、ちょっと打ちづらいけど、その分優しいんですよね。

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ただね、セットの流れということで言えばやっぱり悪くなるし、シャフト選びは難しいし、やっぱり慎重にしたいなぁという気持ちも(笑)
あとは30度とかロフト角がめちゃめちゃ大きいので、見た目に違和感があって、人によってちょっと左向いて見えるみたいなこともあるかもしれません。見た目の違和感に慣れることもちょっと必要かな。

でもね、グリーンにも圧倒的に止めやすいし、なにより優しいので基本的にはユーティリティがいいな、おすすめだなって思っています。
僕のように「やれ番手間の流れがどうだ」とかね、「風の影響がどうだ」とかうるさいことを言い始めるとアイアンを増やした方がいいのかな?っていう感じ(笑)

サッカーで例えると、メッシ(現在、パリ・サンジェルマン所属)みたいなもの。めちゃめちゃ点取ってくれてすごい活躍するんだけど、守備はしないし運動量は少なくてちょっと扱いづらいみたいなね(笑)

扱いづらいんだけど、外すわけにはいけない。メッシだからねって、そんなところがあるんじゃないかなと思うんですよね。

結局ユーティリティっていうのは現代のクラブセッティングの中ではいわば、鬼子なんですよ。正直浮いている側面もあるんだけど、使いこなせれば凄く武器になるクラブ。パーオン率をあげたい方なんか、試してみるといいんじゃないかなと思います。

より詳細に男子プロのクラブセッティンングや、難しいUTのシャフト選びについても解説!
詳しくは下の動画でチェック!

コヤマカズヒロ

児山和弘。1974年生まれ。学生時代には富士桜カントリークラブなどでアルバイトを経験。中古ゴルフFCチェーン「ゴルフパートナー」の立ち上げに参加、以後、ゴルフ業界に。2005年に「39ゴルフ」(アーリーバードゴルフ)設立。用品販売を行いつつ、オリジナルブランド製品を開発。2012年、フリーに転身し、ゴルフ用品からツアー情報まで、幅広く執筆するゴルフライターとしてゴルフトゥデイやゴルフサプリといった各種ゴルフメディアなどを通じて活動を開始。2013年、オウンドメディアの運営代行業を主業務とするメディアライトを設立。2018年にはYoutubeチャンネル「試打ラボ しだるTV」を開設。


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