ピンゴルフの『グライド 4.0 ウェッジ』は、機能満載でピンらしさを楽しめる!
ピンゴルフの『グライド 4.0 ウェッジ』をコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!
ピンゴルフの『グライド 4.0 ウェッジ』
『グライド 4.0 ウェッジ』は、どこが新しくなって、どんな使い方が合っているのかをレポートする。
撮影/篠原嗣典
グライド 4.0 ウェッジ は自分だけに合う1本を見つけられる!
ピンゴルフは2022年5月13日に『グライド 4.0 ウェッジ』を発売した。
『グライド 4.0 ウェッジ』のコピーは、“ブレないヘッドで、結果が変わる。”である。
ピンゴルフは、技術力が高いメーカーという印象のゴルファーが多いと思うが、『グライド 4.0 ウェッジ』も期待を裏切らない。
テクノロジーが、満載である。
フェースは新しくなって、番手別の「削り出し溝」と、摩擦力を増す狙いで、表面をあえて粗めに仕上げた「エメリーブラスト仕上げ」と、疎水性能が高い「ハイドロパールクローム仕上げ」で、濡れた状態やラフからでもスピンが安定するという。
バックフェースを見ると中央に埋め込まれた「エラストマーCTP」が大きくなったのがわかる。前モデルよりも、約36%拡大させることで、心地良い打感と打音を可能にしたという。
バックフェースの中央は、そのために空洞状になっているので、重量配分が適正化されて、許容性も上がり、ミスヒットにも強くなったらしい。
『グライド 4.0 ウェッジ』は、ピンゴルフの強みである「ライ角調整」も機能の一つだとアピールしている。
ネックのカラーコードでわかるのであるが、標準のライ角から+5°〜-4°の調整が可能なのだ。
今回、標準のライ角、マイナス2°のライ角、プラス2°のライ角の3本の54°のウェッジをフルショットで打ってみて、打ち出しから出球がブレる(マイナスは右に飛び、プラスは左に飛ぶ)ことを体感させられた。
『グライド 4.0 ウェッジ』は、フィッティングを受けて、自分に合っているライ角のウェッジを手に入れることができるのである。
他のメーカーは、ウェッジのライ角は調整できないか、できても2°程度だ。全く比較にならない。
そして、非常にオーソドックスに仕上がっているところも『グライド 4.0 ウェッジ』の魅力だ。
ピンゴルフのウェッジは、変な癖があるから嫌いだというゴルファーもいるが、外見は癖がないシンプルなものになっていて、ヘッドの大きさまで含めて、とても良い感じに見える。
ちなみに、ソール形状は4種類で、メインの『Sグラインド』は46°〜60°までの全ロフト(46°、50°以下は2度刻みの7ロフト)。
ピンファンのクセが欲しいゴルファー用に『EYE 2グラインド』は寄せで使う54°〜60°。ソール幅が広い『Wグラインド』も54°〜60°。テクニカルな寄せをするゴルファー用に『Tグラインド』は、58°、60°となっている。
自分だけのウェッジが見つかるようなラインアップである。
今回は、46°のウェッジと、56°の『Sグラインド』と『Wグラインド』をコースに持ち込んで、『グライド 4.0 ウェッジ』をじっくりと試打をしてみた。
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しっかりとした打ち応えと個性が楽しめるウェッジ
『グライド 4.0 ウェッジ』の打音は、濡れた金属系の音質で美しい。音量もちょうど良い大きさだ。
打ち応えは、最近のウェッジとしてはかなりしっかりしていて、気持ちが良い。この打ち応えだけで、このウェッジを選ぶゴルファーがいても何ら不思議には思わない。
『グライド 4.0 ウェッジ』ちょっと面白かったのは、ほんの少し、せいぜい1ヤードぐらいなのだけれど、ロフトよりもキャリーが出た。
これは、個性だと思うし、ウェッジが飛ぶことには好き嫌いがあることも知っているが、素直に、良いなぁ、と感じた。構えたときから、そんな感じがしたからだ。
他メーカーは、この100ヤードを打つラインのウェッジが、48°なのに、ピンゴルフは46°という意味を知りたくて試打したが、フルショット、やや距離を落としたショット、どちらも100点満点だった。
少しとらえる動きをするのは、ピンらしさといえるが、あまり気にならない。何よりヘッドスピード40m/sだと48°より46°のほうが100ヤードを打つウェッジとして楽に使えることを実感した。
46°の『グライド 4.0 ウェッジ』は、自分のバッグに入れても良いと思った。
飛び系やぶっ飛び系のアイアンで、100ヤードを打つウェッジがなくて、困っているゴルファーに『グライド 4.0 ウェッジ』の46°はオススメである。
なんら文句なく使えるところが素晴らしい。
アプローチで使った56°も、なかなか面白かった。
ボールの高低の打ち分けには敏感で、高性能のツアーウェッジであることが良く理解できた。
それでいて、ミスヒットしてもあまり飛距離が落ちない。飛距離を落とすテクニックは、フェースを開いて使うことが基本になる。
グリーン周りなどショートレンジでの寄せは、ピッチ&ランがやりやすい。予定外のスピンがかかったりはしないからだ。
スピンを効かせようとすると、ある程度の速度が必要になる。この辺りは、好みではあるが、教科書通りともいえるので、マイナスとは思えなかった。
『グライド 4.0 ウェッジ』は、教科書通りの使い勝手でありながら、他のメーカーとは違う感触を味わえる個性を楽しむウェッジである。
ピンゴルフというのは、面白いメーカーだと、改めて思った。
ウェッジは、近年、消耗品として、寿命が短いと考えられている。
前モデル、前々モデルからの買い換えをするファンのゴルファーを裏切らないというテーマがあるのだと思うが、それでいながら、しっかりと新しいウェッジになっている。
打音や打感も、昔ながらの“良い感じ”を大事にしているように強く感じた。
『グライド 4.0 ウェッジ』は、通なゴルファーが、スコアアップするウェッジとして、独自に時代を切り開くイメージが浮かんだ。
オールドゴルファーだけではなく、若いゴルファーにも、使って欲しい1本になっている。
篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。
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