ゴルフで上級者がよく言う”つかまった球”ってどんな球?
まず「ボールがつかまる」というのは、どのような状態なのか。簡単に言うと、右打ちの場合、クラブを振り抜く軌道に対して、フェース面の向きがスクエアから左を向いてボールをとらえた状態を指します。
ゴルフは、ボールを打つためにクラブをトップの位置まで振りかぶり、そこからクラブを加速させ、ボールをフェースで打ってから、フィニッシュまで振り切るという一連の動作があります。いわゆるスイングですね。
このスイング中、フェース面は、アドレス時からトップの位置までに開く動きが発生します。反対にトップからフィニッシュまで、フェース面には閉じる動きが発生します。このフェース面の開閉する動きが、ボールがつかまるということに大きく関わってきます。
スイングするゴルフクラブには、最も少ないドライバーでも10度前後のロフト角、つまりフェース面が上を向いた角度が付いています。上を向いたフェース面がスイング中、一旦開いて、閉じながらボールに向かっていくわけです。
もしインパクト時にフェースをスクエアに戻せず、フェースが開いた状態だったらボールはどうなるでしょうか。開く、つまり右を向いているわけですから、当然右へのミスになりますよね。ですがそれだけではないのです。
前述した通り、フェースにはロフト角があります。フェースが開くとロフト角はさらに上を向くことになります。
するとボールはどうなるか。右に飛び出し、さらにはロフト角以上に高い打ち出し角になりますよね。そうすると、前へ飛ぼうとするエネルギーが右や上方向に変換されてしまいます。
さらには、ボールをフェースで擦るような動きになってしまうため、スピン量が増加します。これが振り遅れによる飛距離ロスのメカニズムです。
ボールをつかまえるスイングを身に付けよう
つかまった球は、インパクト付近でスイング軌道に対し、スクエア以上にフェースが閉じていることが条件です。
閉じながら動いているフェースがスクエアな状態でインパクトできれば、適正なロフト角、つまりフェース面が前面を向いた状態でボールと接触し、そのまま包み込むようにボールを押していくので、エネルギーロスの少ない強い弾道が打てるのです。
この包み込むような動きから「ボールをつかまえる」という表現を使うようになっていったのでしょう。
このボールをつかまえるスイングが身に付かないと、安定して飛距離を出すのが難しくなります。さらには風などの影響を受けやすいため、スコアアップに欠かせない狙う精度を高めることができません。上達するために、ボールをつかまえる技術は必須と言ってよいでしょう。
実はこのつかまった球。そこそこボールを打てる人ならだれでも打つ方法があります。それは普通にアドレスして、フェースを20度ぐらい左に向けて構えて打つことです。
そうすると方向やつかまり具合はさておき、とりあえずつかまった球にはなります。普段のスイングで打った時と比べて弾道や初速の違いが体感できますよ。
7番アイアンぐらいでやると分かりやすいです。試しにやってみてください。
■オグさん(小倉勇人・おぐら はやと)
元ゴルフ雑誌編集者のスウィング&クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、過去の経験で得た知識を武器にゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68。




