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「ボールをつかまえる」って、どういうことなの? 教えて!大西翔太コーチ!

よくわかる大西翔太のゴルフ初心者あるあるQ&A|VOL.2

2022/10/19 ゴルフサプリ編集部

大西翔太コーチ

経験の浅いゴルファーたちの様々な疑問を、大西翔太コーチがわかりやすく回答してくれるレッスンシリーズ。第2回は「ボールをつかまえるって、どういうことなの?」というクエスチョン。ボールの正しいつかまえ方が納得できたら、真っすぐ飛ばせるようになるという。

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「ボールをつかまえるって、どういうこと?」

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大西翔太コーチ「左隣の人と右手で握手するイメージでボールがつかまります!」

「左隣の人と右手で握手するイメージでボールがつかまります!」

初級者はフェースが開いて当たりやすい点に注意

「ボールをつかまえる」というのはクラブを理想的な軌道で振り、ボールをスクエアフェースに、かつフェースの芯でヒットすることをいいます。ボールが狙った目標に真っすぐ飛んでいくグッドショットの絶対条件です。

ゴルフの経験が浅い人は、ボールが右に飛んでいくスライスが出やすい。これはインパクトでフェースが開いて当たり、コスリ球となるのが一番の原因です。インパクトでフェースが開く人はフォロースルーでフェースが上を向きやすく、これがボールのつかまりを悪くしてしまうのです。

大西翔太コーチ,初心者のうちはインパクトでフェースが開き、ボールがつかまらないケースが多い。
初心者のうちはインパクトでフェースが開き、ボールがつかまらないケースが多い。
大西翔太コーチ,フェースが開いて当たる人はフォロースルーでフェースが上を向きやすい。
フェースが開いて当たる人はフォロースルーでフェースが上を向きやすい。

ボールをつかまえるのは、ボールに対してきちんと当てにいくこととは違います。ゴルフのスイング動作は長くてせいぜい2秒です。そしてインパクトの瞬間は0.0005秒(1万分の5秒)といわれます。つまり自分でボールに正確に当てよう、つかまえようとしても土台無理なのです。

それにフェース面を丁寧に当てようと思うとインパクトで減速したり、グリップが緩んだりしやすくなります。下半身が止まって手先でクラブを操作することになり、かえってフェースの芯を外してしまい、ボールをつかまえるのが難しくなってしまいます。

大西翔太コーチ,フェース面をきちんと当てようとすると、かえってボールがつかまりにくい。
フェース面をきちんと当てようとすると、かえってボールがつかまりにくい。

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フォロースルーでクラブヘッドのトゥが上を向けばOK

ボールのつかまりをよくするには、ボールがつかまりやすいスイング動作を覚えることが先決です。そこでアドレスの姿勢から上体を起こし、胸の前でクラブを構えてください。その体勢のままで胸を右に回し、次に元に戻して胸が目標を指すまで左に回しましょう。腕や手は何もしないで、胸を左右に回転するだけでOKです。

ここで体感してもらいたいのは、胸を右に回すときにフェースを開かなければ、インパクトまでフェースがスクエアに保たれて、フェースの芯に当てるコツがつかみやすいということです。

大西翔太コーチ,ボールを自分でつかまえるより、つかまりやすいスイングの基本を先に覚えよう。
ボールを自分でつかまえるより、つかまりやすいスイングの基本を先に覚えよう。
大西翔太コーチ,上体を起こし、クラブを胸の前で構えた体勢で胸を右に90度回そう。
上体を起こし、クラブを胸の前で構えた体勢で胸を右に90度回そう。
大西翔太コーチ,そのまま胸を元に戻せば、フェース面が必ずスクエアに戻ってくる。
そのまま胸を元に戻せば、フェース面が必ずスクエアに戻ってくる。
大西翔太コーチ,腕とクラブをカラダの正面にキープしたままで胸を目標に向けよう。
腕とクラブをカラダの正面にキープしたままで胸を目標に向けよう。

そして上体を少しずつ前傾させて、素振りを繰り返してください。グリップエンドをお腹の正面にキープして胸を左右に回転させるだけで、インパクトでフェースが開かないことも理解できるでしょう。そのままフォロースルーへと持っていけば自分の左隣の人と右手で握手するような体勢が作られます。そしてクラブヘッドのトゥ(先端)が上を向きます。「右手で左隣の人と握手=クラブヘッドのトゥが立つ=ボールのつかまりが良くなる」のです。

初級者の方々が、フェースが開いてスライスが出てしまうのは、手元が先に行きすぎてグリップエンドがカラダの正面が外れてしまい、クラブヘッドが遅れて下りてくるためです。「ボールがつかまらない=手元の位置が外れて振り遅れてしまう」ところに原因があるのです。

大西翔太コーチ,上体を前傾させて同じようにグリップエンドをお腹の前にキープして素振りを繰り返そう。
上体を前傾させて同じようにグリップエンドをお腹の前にキープして素振りを繰り返そう。
大西翔太コーチ,フォロースルーは左隣の人と右手で握手するイメージを持とう。
フォロースルーは左隣の人と右手で握手するイメージを持とう。
大西翔太コーチ,クラブヘッドのトゥが上を向けば、ボールがつかまりやすいことを実感できる。
クラブヘッドのトゥが上を向けば、ボールがつかまりやすいことを実感できる。
大西翔太コーチ,フォロースルーで右手のヒラが上を向くのはフェースが開いた証拠。
フォロースルーで右手のヒラが上を向くのはフェースが開いた証拠。

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スプリットハンドドリルで「両手の入れ替え」をマスター

ボールがつかまりやすいスイング動作がすぐに身につく練習法を紹介しましょう。両手を5〜10センチほど離してグリップし、腰くらいの高さで素振りしてください。これはスプリットハンドドリルといって、グリップエンドを支点にしてスイングし、インパクト以降で両手を入れ替えるイメージで振り抜く感覚をマスターするのが一番の目的です。インパクトのポジションでグリップエンドがカラダの正面から外れなければクラブヘッドが加速し、フォロースルーでトゥが上を向きます。

大西翔太コーチ,両手を5〜10センチくらい離してグリップし、素振りを繰り返そう。
両手を5〜10センチくらい離してグリップし、素振りを繰り返そう。
大西翔太コーチ,バックスイングは右腰くらいの高さでOK。グリップエンドをお腹の前にキープする。
バックスイングは右腰くらいの高さでOK。グリップエンドをお腹の前にキープする。
大西翔太コーチ,インパクトでもグリップエンドがお腹の前から外れなければフェースがスクエアに戻る。
インパクトでもグリップエンドがお腹の前から外れなければフェースがスクエアに戻る。
大西翔太コーチ,グリップエンドを支点にして両手を入れ替えるイメージでフォロースルーへと振り抜く。
グリップエンドを支点にして両手を入れ替えるイメージでフォロースルーへと振り抜く。

慣れたらスプリットハンドでフルスイングして、ボールを打ってみましょう。頑張って腕を振らなくても、グリップエンドを支点にしてスイングすればインパクトエリアでクラブヘッドが加速し、結果的にフェースの芯でとらえやすくなります。インパクトの感触がよく、「つかまった球が打てた!」と実感できるはずです。

ボールが右に曲がってしまう。つかまりが悪くて飛距離が出ない。そんなときは大抵グリップエンドがカラダの正面から外れていますから、スプリットハンドドリルでスイングを修正しましょう。

大西翔太コーチ,スプリットハンドでフルスイングの練習。支点の位置がズレなければボールがつかまりやすい。
スプリットハンドでフルスイングの練習。支点の位置がズレなければボールがつかまりやすい。
大西翔太コーチ,ボールがつかまらないのは、支点となるグリップエンドが外れているのが原因だ。
ボールがつかまらないのは、支点となるグリップエンドが外れているのが原因だ。

ボールがつかまりやすいスイング動作をマスターしよう


取材・文/三代 崇
写真/渡辺義孝
協力/船橋カントリークラブ

大西翔太

大西翔太
おおにし・しょうた/1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアゴルファーの育成に尽力する一方、青木瀬令奈のコーチもつとめる。メンタルやフィジカルの知識も豊富でメディアでも幅広く活躍中。


よくわかる大西翔太のゴルフ初心者あるあるQ&A

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