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PARADYM X ドライバーは常識をぶち壊して、多くのゴルファーの未知の武器になる!

つかまえて、安定して飛ばすPARADYM X ドライバーをロマン派ゴルフ作家が検証!コースに持ち込んで打ってみた!

2023/02/07 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

PARADYM X ドライバー

PARADYM X ドライバーは、どんなゴルファーのためのドライバーなの?コースに持ち込んで、その真相をレポートする。

撮影/篠原嗣典

360°のカーボンシャーシがPARADYM X ドライバーをぶっ飛びドライバーにする?

PARADYM X ドライバー

キャロウェイは、2023年2月24日に『PARADYM X ドライバー』を発売する。

『PARADYM』のドライバーは4種類のラインアップである。

(1)『PARADYM ドライバー』
(2)『PARADYM ◆◆◆ ドライバー』
(3)『PARADYM X ドライバー』
(4)『PARADYM MAX FAST ドライバー』

ツアープロから非力なゴルファーまでのゴルファーが使える新しいブランドが、『PARADYM』なのだというわかりやすいラインアップだ。
今回はその中でも(3)『PARADYM X ドライバー』を取り上げる。

『PARADYM X ドライバー』のコピーは、“ボールスピード向上と安定した飛距離。つかまえて飛ばすならX”だ。なんともドローバイアスを感じさせるコピーになっている。
キャロウェイが培ってきたテクノロジーを進化させて搭載した、新しい「JAILBREAK A.I.」は、形状がY字に変わって、重量を軽くすることに成功、ボールの初速をさらに上げる効果を狙っている。

こちらも新しい「A.I. OPTIMIZED FACE」は、初速だけではなく、打ち出し角とスピン量の最適化に貢献し、着弾点のブレ幅も抑えるそうだ。

そして、全く新しいテクノロジーが「360°カーボンシャーシ」。耐久性が高い2種類のカーボンを帯状に成型して、ヘッドの中央部に利用したのだ。金属部分は、フェースとネックの前方と、弾道調整がついている後方の2箇所だけで、それを繋ぐ部分はグルッと全てカーボンになっている。

今まで強度を補強するために使っていた金属部分を排除して生まれた余剰重量を、飛びとやさしさを向上させるために使用したのである。

『PARADYM ドライバー』は、不可能を可能にすることでパラダイムシフトを起こすクラブ、というストーリーになっているわけだ。

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『PARADYM X ドライバー』をコースで打っていこう

『PARADYM』シリーズのイメージカラーは、コバルトのような美しいブルーだ。『PARADYM X ドライバー』も、クラウンだけではなく、ソールも美しいブールがベースになっている。

そんなの関係ないという人もいるが、美しさが目立つクラブは、所有欲を満足させる要素になる。持っているだけでも気分が上がるドライバーは、ゴルフを充実させるアイテムになるのだ。

なお、今回試打した『PARADYM X ドライバー』はロフト10.5度、シャフトは純正の「VENTUS TR NVY 5 for Callaway」のSフレックス。

上位モデルの『PARADYM ドライバー』の9.0度をきっちりと打てたので、10.5度のロフトだとやさしすぎてしまうかもしれないと、ほんの少しだけ心配しながらの試打になった。

ボールは、ボールとクラブの影響を混同しないために使い慣れている『TOUR B X』を使用した。

違和感を秒殺、驚愕の飛距離と安定性で主張するのがPARADYM X ドライバーなのだ!

PARADYM X ドライバー

『PARADYM X ドライバー』は他の『PARADYM』シリーズのドライバー同様、フェースとネックの位置関係に歪みがなく、方向にスクエアに構えやすいことに感心した。ブルーのクラウンも上品で落ち着く。

そして、一発目から素晴らしい当たりで、軽いドローボールで飛距離も十分だった。

まずは『PARADYM X ドライバー』を試打したインプレションのサマリーを紹介する。

● 打音・打感:打音の音量はちょうど良い大きさ。音質は残響をほぼ感じない鞭系の音。打ち応えは独特で、フェースにめり込むような感触。手応えは敏感。

● 弾道:低めの高弾道。強いボールで、ストレートに飛ぼうとするが軽いドローが合う。簡単に曲げることもできる。

● 飛距離:平均飛距離は225ヤード。最長飛距離ホールは250ヤード。

『PARADYM X ドライバー』は、ドローバイアスは強く表面化しない。ナチュラルに打つと軽いドローになり、そのボールが最も飛距離が出ると感じた。フェードも敏感に反応してくれるが、少し飛距離が落ちた。

面白いのは、強く振れば振るほどドローも強くなること。いわゆる暴れるのとは違うのだ。オートマチックな安定性はピカイチで、素晴らしい機能だと感服した。強く振って、ドローが大きくなってもある意味で、それはオートマチックに同じボールが出るのである。

この特徴は上手く使えば最高の武器になるが、自分の言うことを聞かせようと上から抑え込もうとするゴルファーにとっては、思い通りにならないという致命傷になってしまう。もちろん、上手く使うことが正解だ。

『PARADYM X ドライバー』は、市場の中でもトップレベルに飛ばすことができるドライバーである。そして、頑固なまでの安定性も持ち合わせている。実に面白いのだ。

話題になるであろう「360°カーボンシャーシ」だが、実感できるのは打感である。ボールがフェースにめり込むような感覚は、オールドゴルファーならパーシモンヘッドのドライバーに例えるかもしれないが、遙か昔の話なので、実質的には未知の感覚である。

打感にこだわりがあり、好みに合わなければそれだけでNGドライバーになってしまうというゴルファーでない限り、打感の違和感など数ホールで消えてしまうはずだ。ましてや、凄い結果が出れば、瞬殺である。

ロフトが10.5度だからマイナスになった、という要素は感じなかった。機会があれば、9.0度のロフトも打ってみたいと思った。そのくらい気に入ったというか、興味を持ったのだ。

パラダイムシフト(paradigm shift)は、常識がぶち壊されて違う価値観の世界に変わることであるが、スペルこそ違っても『PARADYM』という名称は、そういう大改革を意味していると思われる。『PARADYM X ドライバー』はそれに相応しいと、試打ラウンドで確信した。

こんなゴルファーにおすすめ!

抜群の安定性能と飛距離性能の融合を楽しみたいゴルファーに、『PARADYM X ドライバー』はオススメである。

かなりハイレベルなゴルフをするゴルファーにも合うと思ったし、向上心がある初級者や、まだまだ若い者には負けないという意気込みがあるオールドゴルファーにも合うと思う。多くのゴルファーを救うと想像した。

少し先の未来において、『PARADYM X ドライバー』がゴルフ用具史の新しいページを開いた、と語り合うことがあるかもしれない。そんな未来をイメージしてしまった。

軽いドローボールを安定して打っている自分が想像できるゴルファーであれば、手にするべきドライバーである。




篠原嗣典

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


コースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証
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